LAST UPDATE 1998/08/22


『 その10-5 』




 ■ ボールの移動方向について

 ところで、今まで説明していなかったが、MakeCourseの面のデータに
    Ba.vx = 0: Ba.vz = 1
というのがあった。なぜ今ごろになって説明するかというと、面倒だったからである。この説明にはどうしても「単位ベクトル」というわけのわからない言葉の意味を説明しなければならなくなってしまう。
 「単位ベクトルは長さ1のベクトルで、主に方向だけを表したいときなどに多用される。」 と説明するのは簡単であるが、それでは説明になっていない。3次元のゲームを製作する上ではどうしてもこのベクトルと三角関数は避けて通れない問題なのである。
 私はその昔学生さんだったころに「数学」という「外国語」の授業で出てきたこれらの物体のことを

 「こんなもの、未来永劫に渡って何の役に立つの???」

と常々思っていた。しかしゲームが3次元になった数年前から突然「生活していく上で不可欠な知識」になってしまったのである。「ベクトル」だとか「三角関数」などという言葉を聞いて、「おー幸ー、もっと言って…」と思える人はかなり変人だと私は思う。とは言いながらゲーム製作は学問ではないので、これらの物体に関しては「必要な部分」だけをピックアップして理解すれば良いので、それほど難しい問題ではないので、恐れるに足らずである。


 ■ Ba.vx = 0: Ba.vz = 1 の意味

 座標系を復習する。
pic10_1.gif


 ■ 単位ベクトル

 座標軸に円を描き加えてある。円というのは中心から外周までの距離が一定である。この場合円の半径は1としてあるので、中心から外周までの矢印(ベクトル)の長さは必ず1ということになる。
pic10_2.gif
 単位ベクトルを求めるには、角度を元にして円の中心から、矢印の先までの横の長さ(X成分)と縦の長さ(Z成分)を求めれば良いことになるのだが、その計算に三角関数が使われるのである。







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