Objective-Cのパワー

Cocoaの大部分は、オブジェクト指向言語であるObjective-Cでインプリメントされているので、、著しく高速で動作し、極めて高い柔軟性をもたらす真にダイナミックなランタイムを採用します。Objective-CはCのスーパーセットなので、CocoaアプリケーションにCとC++を併用するのは簡単です。

あなたのアプリケーションが動作すると、Objective-Cのランタイムが、コンパイル時に定められた方法だけでなく、実行時ロジックに基づいてオブジェクトのインスタンス作成を行います。例えば、実行中のObjective-Cアプリケーションは、UIボタンが押されたら、インターフェイス（Interface Builderによって作成されたnibファイル）をロードし、インターフェイスのCocoaオブジェクトをアプリケーションに接続、適切なメソッドを実行することができます。再コンパイルは必要ありません。

Objective-Cのダイナミックランタイムは多くのモダンなスクリプト言語と類似しています。そのため、Cocoa Bridgeを使用してCocoaの機能を他の言語に簡単にマップすることができます。Cocoa Bridgeを使えば、開発者はAppleScript、Ruby、Pythonなどを用いて、第一級のMac OS Xアプリケーションを開発することができます。

CocoaのModel-View-Controllerデザインパターン使用

Cocoaは、一貫してModel-View-Controller（MVC）デザインパターンを使います。Modelはアプリケーションデータをカプセル化し、Viewはそのデータの表示と編集を行い、Controllerはこの2つの間のロジックをつなぎ合わせます。このように役割を分担することによって、設計、実装、メンテナンスがより容易なアプリケーションに仕上げられます。

MVCパターンは、開発者がアプリケーションのViewだけに集中している間は、InterfaceBuilderでコードを書いたり、コードを生成したりする必要がないということを意味します。MacのCocoaバインディングでは、グルーコードがほとんど必要なくなり、XcodeでコーディングされたControllerと、Interface BuilderでデザインされたViewの双方をグラフィカルな「配線」で結び付け結びつけるだけの単純な作業となります。Interface BuilderをCocoaと併用するとアプリケーションのローカライズが容易になり、新しいマーケットに速やかに参入できます。

機能リスト：カテゴリー別フレームワーク

Cocoaには、AppKitやCore Foundationのような主要なフレームワークが含まれ、ネットワークとデータからグラフィックスとプロフェッショナル音声処理まで、といった専門的なフレームワークと同様、Macアプリケーションに共通の構成要素を提供しています。こうしたフレームワークは、数行のコードで驚くようなエフェクトが作れる高レベルのObjective-C APIから、コアシステムのあらゆる面を操作できる低レベルのフレームワークまで、多岐に渡っています。 次にリストするのは、Cocoaが提供しているフレームワークの一部です：