iOSは、最新かつ高度で使いやすい、さまざまなネットワーク技術を提供しています。BSDソケットのきめ細かいコントロールから、Bonjourのデバイスやコンピュータ検出、WebKit搭載WebブラウザSafariでのWebコンテンツ表示まで、広範囲にわたるネットワーク作業を行うための多くのオプションが用意されています。アプリケーションは、高レベルフレームワークを通してこれらの機能にアクセスでき、世界中のあらゆる場所にある情報とのやり取りを容易にしてくれます。

Bonjourを使った検出
Bonjourはアップルの強力なプロトコルであり、ゼロコンフィグレーションで自動的にシステムとサービスをローカルネットワーク上から検出してくれます。プリンタ検出から、iChat、iTunesの音楽共有まで、ネットワーク機能をもつMac OS Xの多くのサービスとアプリケーションはBonjourを利用しています。Bonjourは、高機能ながらも使いやすいプログラミングインターフェイスを備えており、Cocoa Touchや低レベルのC言語からも利用できます。デベロッパ向けリソースを見る

WebKitフレームワーク
iOSでは、ネットワーク機能をアプリケーションに追加するのは簡単です。高レベルのWebKitフレームワークによって、開発者はローカルまたはリモートでアクセスしたWebコンテンツに対する完全なコントロールが可能になります。また、このフレームワークを使うと、HTMLの表示、クッキーの保存、キャッシュレスポンス、証明書保存、ユーザー認証を簡単に行えます。低レベルのネットワークコードや構文解析コードを書かずに、アプリケーションはファーストクラスのデータおよびコミュニケーションのソースであるWebと連係できます。

ピアツーピア
高レベルAPIセットであるGameKitフレームワークを使えば、iPhoneやiPod touchでBluetooth ワイヤレス機能を利用して、近くにいる友人との間で簡単にネットワーク接続することができます。iOSのBonjourと強力なBSDネットワークレイヤーを使用して設計されているGameKitは、ネットワークを介した2台のデバイス間の接続に関わる全エクスペリエンスに対応します。こうしたピアツーピア接続は、素早く情報を共有したり、シングルプレイヤーゲームをマルチプレイヤー対応にする際に最適です。
BSDソケット
BSDソケットは、iOSの基本的なネットワークプログラミングインターフェイスであり、より高レベルのフレームワークはすべてこれに基づいています。これは最大のパフォーマンスと柔軟性を実現する最適の方法です。また、UNIXネットワークプログラミングのための事実上の業界標準ですので、iOSのBSDソケットサポートにより、他のプラットホームからネットワークコードを容易に移植できます。