ADO には現在、リレーショナル データベースなどのデータ ソース内の情報にアクセスするための簡単な手段があります。しかし多くの情報は、データベース内のテーブルとしてではなく、電子メール システム内のメッセージおよび最新のファイル システム内のファイルとして存在しています。このような現状に対して Record オブジェクトと Stream オブジェクトを使うことで、リレーショナル データベース以外のソースに格納された情報にアクセスできるようになります。
Record オブジェクトは、ファイル システム内のディレクトリとファイルのようなデータを、または電子メール システムのフォルダとメッセージのようなデータを、表したり管理することができます。Record オブジェクトと Recordset オブジェクトには異なるメソッドとプロパティがありますが、Record は Recordset 内の行を表すこともできます。
Stream オブジェクトは、ファイルまたはメッセージを構成するバイナリ ストリームまたはテキスト ストリームを読み、書き、管理する手段を提供します。
また、データ ソースおよびファイルとディレクトリの場所を指定するための接続文字列とコマンド テキストの代わりに、URL (Uniform Resource Locator) を使用することができます。既存の Connection オブジェクトと Recordset オブジェクトと共に使用する場合と同様に、Record オブジェクトと Stream オブジェクトと共に、URL を使用できます。
いくつかの ADO オブジェクトが、Record オブジェクトと Stream オブジェクトと共に機能できるように、機能強化されました。
説明を簡単にするために、これ以降の説明では、"ディレクトリ" という用語はフォルダも指し、"ファイル" という用語はメッセージも指すことにします。
Record と Stream オブジェクトの詳細については、次のトピックを参照してください。