青空文庫早わかり
1999年8月1日 作成
2000年2月11日 修正
青空文庫へ、ようこそ!
青空文庫は、無料公開のインターネット電子図書館です。
著作権の切れた作品と、「自由に読んでもらってかまわない」とされたものを、テキスト、HTML、エキスパンドブックの三つの形式でそろえています。
より多くの人に作品を味わってもらい、より自由にファイルを活用してもらうことは、この場を整えている私たちの願いです。
では、具体的にどんなステップを踏めば、青空文庫をじょうずに利用できるのか。
以下に示す項目にそって、ご説明していきましょう。
どうすれば、作品が読めるのか。
「入力ミスじゃないか?」と思ったときは、どこに連絡すればよいか。
ファイルは、複製、再配布できるのか。
リンクの際の手続きは。
青空文庫の活動に参加したくなったら。
自分の作品を登録してほしいときは。
いろいろな機器やソフトで文庫の作品を読みたいときは。
サイトを選ぶ
青空文庫のメインサイトは、http://www.aozora.gr.jp/です。
中味はまったく同じで、更新も同時に進めているミラーサイトを用意しています。
試してみて「速い」と感じる方を、ブックマークしてください。
片方のサイトがうまく繋がらない場合は、もう一方を試してください。
作品を読む
・どんな作品があるか確認する
「作家別本のリスト」で、誰のどんな作品がおさめられているかを一覧できます。
このリストは少しサイズが大きいために、引き落とすのに時間がかかります。
そこで、素早く読み込めるように、【あ】【か】【さ】【た】【な】【は】【ま】【やらわ】で区切ったものも、用意しています。
収録されている全作品を一覧したいときは、トップページで「作家別本のリスト」という文字を、クリックしてください。(現在のこのページからも、ジャンプできるようにしておきます。)
目当ての作家のものを探すときは、「あかさたな」で切り分けたリストで、作家名の最初の読みに対応するものをクリックしてください。(芥川龍之介であれば、【あ】をクリックです。)
たくさんの作品が収録されている作家では、「→芥川龍之介【あ】」のように、著者名がさらに、「あかさたな」で切り分けられています。
上の見出しをクリックすると、芥川の作品のうち、「あいうえお」で始まるもののリストが開かれます。
リストにはもう一つ、「作品別」を用意してあります。
タイトルを頼りに作品を探したいときは、「作品別本のリスト」を使ってください。
これにも、「あかさたな」で区切ったものを、用意してあります。
トップページにはさらにもう一つ、随筆計画2000という、番外編のリストがあります。
このリストからは、青空文庫に登録されている随筆作品を探せます。
作品社の「日本の名随筆」シリーズを索引代わりに、もりみつじゅんじさんが分類して作ってくれました。
・図書カードを開く
「本のリストで」個別の作品名をクリックすると、該当作品の図書カードが開かれます。
一つの作品は原則的に、テキストファイル、HTML版、エキスパンドブック版の三つの形式でそろえてあります。
それぞれの特徴については、「青空文庫読書ガイド」を参照してください。
・ファイルを選ぶ
図書カードの「テキストファイル」、「HTML版」、「エキスパンドブック版」の文字が、色変わりで表示されていれば、その形式のファイルが用意されています。(色変わりになっていなければ、その形式のファイルは用意されていません。)
色変わりの文字をクリックすると、該当形式のファイルを引き落とせます。
HTML版は、あなたがこのページを見るのに使っているウェッブブラウザーを使って、そのまま開けます。
エキスパンドブック版は、読みやすさに特に配慮した形式です。
開くのには、無料公開されている専用のブラウザーが必要ですが、以下に入手できる場所を示しておきます。
Windowsの方はここを、Macintoshの方はここをクリックしてください。
この機会に、専用のブラウザーをそろえて、青空文庫のエキスパンドブック・ファイルを利用できるようにしておくことを、強くお薦めします。
テキストファイルは、特別なソフトや機器で読む際に利用すると便利です。
ただ、通常は、この形式のファイルを開く必要はありません。
入力ミスを指摘する
作品を読んでいて、「おかしい。入力ミスじゃないか?」と思ったら、info@aozora.gr.jpまでご連絡ください。
底本を参照して間違いであると確認できたら、ファイルを修正して差し替えます。
その際は、「訂正のお知らせ」で告知します。
私たちは、通りすがりの読者からの誤植の指摘を歓迎します。
ファイルを利用する
青空文庫には、作者の死後50年を経て著作権の切れた作品と、著作権者が「タダで読んでもらってかまわない」と判断したものがおさめられています。
著作権が切れたもの、切れていないもの、それぞれのファイルをどんなふうに使えるかは、「青空文庫収録ファイルの取り扱い規準」に示しています。
ファイル形式の変更や、複製、再配布を検討される方は、必ずこの「規準」に目を通してください。
青空文庫ではこれから、個々の作品の著作権が切れているか否か一目で確認できるように、図書カードに目印を入れようと考えています。
その準備が整うまでは、「著作権が消滅した作家一覧」で、権利の消滅如何を確認してください。
なお、翻訳された作品に関しては、訳者に独立した著作権が生じています。
大久保友博さん訳のアーサー・コナン・ドイル作品、長谷悟さん訳の『落窪物語』は共に、書いた人の権利は消滅していますが、訳した人の権利は生きています。
これらは、「著作権の切れていない作品」に該当する点、注意してください。
「青空文庫収録ファイルの取り扱い規準」をはじめとする、文庫の運用に関わる約束事は、「基準」ではなく「規準」と位置づけています。
リンクする
青空文庫のページやファイルにリンクする際は、「青空文庫へのリンク規準」に従ってください。
長谷川集平さんが、リンク用のバナーを作ってくれました。
どうぞ、ご利用ください。
・相互リンクを望まれる方へ
青空文庫が生まれてまもないころ、リンクを張って下さった方たちへの感謝の思いをこめて、「そちらからもリンクを張って欲しい」という御希望に、できる限りこたえるようにしていました。その後も、相互リンクを希望される御連絡を、多数いただいてきました。青空文庫への道筋を用意して下さるみなさんのお気持ちは、ありがたく頂戴します。ただ、蔵書数が増えてくるにつれ、私たちは、本を公開していく準備で手一杯となってしまいました。リンク先のメンテナンスに費やす時間が、とれなくなっている状態です。たいへん申し訳ありませんが、現在のところ、相互リンクの御希望に添うことはできかねます。本の公開を優先する事情について御理解頂き、何とぞ御了承下さい。
活動に参加する
入力、校正、ファイル作成などに力をふるってくれる皆さんを、青空文庫では「青空工作員」と呼んでいます。
文庫の世話役は、自らを「呼びかけ人」と称しています。
これらの人の働きによって、青空文庫はここまで育ってきました。
「自分も工作員として働いてみよう」と思われた方は、まず、「工作員を志願される皆さんへ」を参照してください。
自分の作品を登録する
青空文庫は、自分の作品を発表したいと考える方を歓迎します。
「自分の作品を登録したい」と思われた方は、まず、「青空文庫への作品収録を望まれる方へ」を参照してください。
新しい動きをつかむ
青空文庫の日々の動きは、「そらもよう」と名付けた活動報告欄で確認できます。
「新しくどんな作品が登録されたか」、「どんな試みが始まっているのか」、ここで知ることができます。
過去の流れをつかむ
青空文庫の初心は、「青空文庫の提案」に示しています。
「そらもよう」と名付けた活動報告は、青空文庫の準備段階から書き続けてきました。
「そらもよう」の最下段に示した「1998年のそらもよう」、「1997年のそらもよう」をクリックして開くと、これまでの青空文庫の歩みを確認できます。
青空文庫の活動の中で、私たちは何度か困難な問題に直面し、大きな誤りも犯しました。
「直面した課題」には、その際にまとめた報告を置いています。
青空文庫をめぐるお金の流れは、「会計報告」に示しています。
ここに記載したものに加え、青空文庫の呼びかけ人が中心となったグループは、「インターネット電子図書館システムの提案」と題した研究活動に対して、トヨタ財団から助成を受けています。
1998年11月から2年間に受ける480万円が、現在の青空文庫を支える、大黒柱となっています。
「青空文庫登録作品に現れた外字」をまとめた体験を元に、JIS外字の体系的な整理を試みた「文学作品に現れた外字」は、トヨタ財団からの支援の成果です。
話し合いに加わる
青空文庫には、「みずたまり」と名付けた掲示板を用意しています。
感想や意見、提案など、自由に書き込んでください。
掲示板で「登録」のボタンをクリックして、あなたのメッセージが書き込まれるまでに、場合によっては、数十秒かかります。
この間、続けて「登録」をクリックすると、その回数分だけ同じメッセージが重複して掲載されます。
たとえそうなっても、掲示板の管理人があとで整理しますから心配には及びません。
けれど、「一度登録を押せば、必ず書き込まれる」と覚えてもらえれば、あなた自身があわてる事態を避けられるでしょう。
「みずたまり」の維持、管理には、Edo Nagasakiインターネット事務局の支援を受けています。
青空文庫を検索する
「青空文庫検索ページ」からは、文庫に収められている文書全体を検索できます。
検索のキーワードは、単語でも、文章の一節でもかまいません。
利用するサーチエンジン毎に、得意不得意がありますから、いろいろと試してみてください。
うまく見つからない場合は、「旧版(voyager.co.jp用)の青空文庫検索君」でもトライしてください。
「青空文庫検索ページ」は、もりみつじゅんじさんが用意してくれました。
青空文庫についてもっと知る
「青空文庫の全体像を、まとめて知りたい」と思われる方におすすめなのが『青空文庫へようこそ インターネット公共図書館の試み』という、青空文庫の「紙の入門書」。呼びかけ人の八巻美惠、LUNA CATが編集作業に携わり、工作員の皆さんのご協力も得て、1999年11月にスタートしたオン・デマンド出版の実験、「HONCO on demand」の一環として刊行されました。この本については、こちらでご紹介しています。
この本を含む「HONCO双書」シリーズが、インターネットで注文できます。ご注文はこちらへ。
青空文庫にない作品を探す
著作権の切れた作品を電子化し、公開しているのは青空文庫だけではありません。
「電子テキストのある場所」には、「●作品別」と「●サイト別」のリストを用意しています。
「●作品別」のリストからは、青空文庫に収録されているものに加えて、別の場所で公開されている作品にもアクセスできます。
「●サイト別」では、電子テキストを公開しているさまざまなサイトを紹介しています。
いろいろなところで公開されている作品を網羅した、統合索引を作る試みが進んでいます。
当初青空文庫でも、統合索引の整備を狙って「電子テキストのある場所」を用意しましたが、新しい内容を盛り込んで更新していく作業を怠っています。
どこにどんな作品があるか、確認したいときは、幅広く視野をとった上で迅速に更新し続けておられる、次のサイトを参照することをお薦めします。
「電子化された日本語テキスト」(明星大学、柴田雅生さん)
「日本文学関係テキストファイル等(作品別・五十音順)」(甲南女子大学、菊池真一さん)
「リンク図書館 」(書籍デジタル化委員会)
いろいろな形で作品を読む
一つのファイルを、いろいろな形、さまざまな装置で読めることは、電子テキストの大きな魅力です。
「電子テキストの読み方」では、電子テキストを読むために用意された、さまざまなソフトウエアを紹介しています。
携帯型の情報機器で、青空文庫のファイルを読もうとする試みが広がっています。
興味のある方は、個別の機器に対応した、以下のページをのぞいてください。
Palm/Pilot(WorkPad)
「Pal Mac」の「青空文庫パーム本の部屋」
「Muchy's Palmware Review!」の「DOCデータ」
「PDP Pilot Data Paradise」の「Blue Sky」
Newton
「Quiet Press」の「Newton Book」
「Newton Experiment」の「縦書き Newton Book シリーズ」
ザウルス
「モバイル図書館(もばりぶ)」
「電子本もポケットに入らなきゃねー TTVブックリーダサポートページ」
i-mode 端末
「i-文庫」
この文書に注文を出す
この文書に分かりにくいと感じる点があったら、info@aozora.gr.jp宛のメールで、ご指摘ください。
「こうした要素についても、説明して欲しい」、「こんな関連情報を盛り込んで欲しい」といった注文も、お待ちしています。
本文書への注文に限らず、青空文庫の呼びかけ人に連絡を取りたいときには、info@aozora.gr.jp宛にメールを送ってください。
かつて使っていたaozora@voyager.co.jpでも連絡は可能ですが、新しいinfo@aozora.gr.jpの利用を、お願いします。
青空文庫内の文書に残している古いアドレスは、気づき次第、新しいものに切り替えていきます。
トップページに戻る。