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/ DOS/V Power Report 1999 October / VPR9910A.BIN / OLS / LIE2SP / LIE2SP.LZH / 設定集 / 科学 / 宇宙服.TXT < prev    next >
Text File  |  1999-05-02  |  3KB  |  52 lines

  1. 宇宙服は用途によって幾つかの種類があるが、大別すると簡易スーツ、一般作業用と
  2. 非常用の3種類になる。
  3. 非常用は宇宙服タイプと緊急脱出カプセル、それに医療用カプセル(救命ポッド)に
  4. 大別されるが、緊急脱出カプセルは大型艦にだけ搭載されている。
  5.  
  6. 簡易スーツを除いていずれも装着後1月以上そのまま宇宙に漂っていられる仕様に
  7. なっている。
  8. そしてヘルメットはちょっとした宇宙船のコックピット並の装備がある。
  9. 特に救命ポッドの場合は重力等価機と推進機が搭載されていて、人口知能による
  10. 操縦で隕石や爆発物等から退避行動を採るように設計されている。
  11.  
  12. ヘルメット内部にはタイマーがあり長期に渡る遭難を覚悟する場合は体力の消耗を
  13. 避ける為に強制睡眠時間をセットできるようになっている。
  14. また音声認識により、流動物の食事や宇宙服の各種調整等が可能となっている。
  15. 宇宙服を通した交信もその到達レベルを調整する事である程度特定した
  16. 相手と話す事ができる。
  17.  
  18. 宇宙軍の最新式の宇宙服では、シャトルで地球等と往復する時に着る簡易スーツと
  19. 違って排泄物等は自動で処理してくれる。
  20. 一般に普及している手動方式の従来の処理装置と違って、生命維持装置と組み合わせて
  21. 使う吸引方式だから女性でも安心して仕事ができるようになった。
  22. 従来の宇宙服は一応排泄装置が付いているが、緊急用以外は意識的に装置を作動させる
  23. 必要があった為、女性の生理には対応できなかった。
  24. パトロール艦に搭載されていた最新式の宇宙服はオプション扱いだが、生命維持
  25. 装置から酸素を放出して排泄物処理装置で宇宙服内のガス等を吸引する方式
  26. になり、無意識に起こる生理現象にも対応した。
  27. ただし通常の活動には支障が無いが、ランニング等は当然想定されていない為に一時
  28. 的に皮膚呼吸に限って酸欠状態を引き起こす事があった。
  29. なお宇宙服の股の部分には人工重力発生装置があるので排泄物が宇宙服内に流れ出す
  30. 事はなく、吸引部分に吸い込まれるので女性の生理にも対応できる。
  31.  
  32. ヘルメットを通した通信は全て同じ周波数の電波によって行う規格になっている為
  33. たとえ海賊の物であっても相互に交信が可能である。
  34. ただ波長の短い微弱電波である為、到達範囲は限られている。
  35. 何故チャンネル方式になっていないかと言うと、宇宙では上下感覚を失う事が
  36. 多い為にパニックに陥りやすく適切な操作を期待できない場合がある事と、
  37. 地球上での生活をそのまま宇宙で実現させる一つの現れでもあるからだ。
  38. ただし特定の周波数による交信はもちろん可能である為、航行中の艦船との交信
  39. 等必要に応じて宇宙服同士の会話と切り換えができる。
  40.  
  41. 非常脱出用の宇宙服は数名分の宇宙服が一つになっているが、これは脱出の際に
  42. バラバラになるよりも救助を待つ間は固まっていた方が良いからだ。
  43. 一つの脱出カプセルになっていないのは、個人単位で生命維持装置を
  44. 持つ事になるので、万が一破損しても全員が一度に死亡する事が無い為である。
  45. 又非常脱出用の宇宙服には簡易航行システムが装着されているので、
  46. 自由に宇宙空間を移動する事が可能になっている点でも、普通の宇宙
  47. 服とは異なっている。それは艦が爆発した時の危険から遠ざかる為である
  48. だけでなく、接近してくる隕石等を避ける為でもある。
  49.  
  50. なお脱出用の宇宙服も救命ポッドも退避行動以外は密集するように航行システムが
  51. 組まれていて、放出と同時に非常ビーコンが作動する。
  52.