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- 現在の学校制度は『6・3・4・3制』である。
- だから高校の期間は4年で、そのうち全ての高等学校は3年までの授業過程が同じだ。
- そして高校から大学への入学試験は無いので、4年目で進学や就職先の専門過程を
- 学ぶ事になっている。
- 例えば宇宙軍関係以外の大学へ進学する場合は4年生で一般教養を習う事になり、また
- 宇宙軍関係の大学へ進学する場合は宇宙軍付属の高校4年で軍事訓練等を学ぶ。
- (一般の高校からは予め付属高校へ編入できる)
- ただし宇宙軍付属の各種の学校は階級の昇進試験と学年がほぼ比例する感じなので、
- 留年もあれば、卒業できない事もある。
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- 色々宇宙軍には養成所があり、プロジェクト等で臨時に作られる場合もある。
- 宇宙軍の上級士官になるには、戦闘機のパイロット養成所に入るかアカデミーに入るの
- が一般的であるが、いずれも宇宙船が対象の言わば現場からのたたき上げで昇進する
- コースである。
- これに対して宇宙軍大学は内勤を主に目的とする者達の出世コースの始まりとして
- 位置づけられる。
- 又それとは別に技術系の人間は宇宙軍付属の各種専門大学を出る事で技術士官としての
- コースがあり、そこでは宇宙軍に居ながらにして企業と同じようなランク付けがなされ
- ていて軍の階級とは異なっている。
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- {宇宙軍付属の高校}
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- 宇宙軍付属の高等学校には付属高等学校(男女共学)と付属男子高等学校、それに
- 付属女子高等学校の3種類がある。(以下、総称して付属高校という)
- 授業過程に大きな違いは無いが、親の考えや生徒の気軽さを考えて用意されている。
- なお付属高校は全ての惑星のコロニーに大小さまざまな規模で設置されているが、
- 『育ち』の違いからかコロニーによって進学や就職先の割合が大きく違っている。
- 2164年に付属女子校の地球校で宇宙軍に志願する人がたったの15人なのはその
- 表れだ。
- ちなみに付属女子校の地球校での割合は進学が10分の8で就職が10分の1、
- そして残りの10分の1が宇宙軍への志願組となり、これは他の付属校の地球校でも
- 同じような割合になっている。
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- 一般の高校からは軍関係への就職や、軍関係の各種学校への進学が制限されているが、
- 付属高校からは進学先と就職先に制限が無い。
- 但し、宇宙軍に入るのは宇宙軍への志願組だけという内部での制限がある。
- また一般の高校からはいつでも付属高校への編入が可能である。
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- ただ宇宙軍が作った学校であるにもかかわらず、付属校全体で見ると、宇宙軍関連に
- 進む人は全体の3分の1で、残りは進学組が3分の1、就職組が3分の1に毎年なる。
- 就職する者が多いのは、宇宙産業が当たり前の時代だから宇宙軍の管理する高校を卒業
- すると有利な事が反映されている為だ。
- 何故有利になるかと言うと、授業内容が毎年変わって、常に最新の技術やシステムを学
- んでいるので、卒業と同時に即戦力として使えるという期待感が企業側にあるからだ。
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- {宇宙軍への志願組の主な志願先}
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- 1 アカデミー
- アカデミーはさらに『艦長コース』『航宙士コース』『機関コース』『戦術・通信
- コース』に別れていて、艦船の搭乗者を育成している。
- ちなみに艦長コースは宇宙軍の養成学校で一番人気が無いところで、逆に航宙士コース
- は人気の的になっている。
- その理由は、民間船の場合に限って航宙士が船長を兼任できるので、企業が人材を欲し
- ているからで、宇宙軍を退役してもすぐに就職先が見つかるからだ。
- それに比べて艦長は、宇宙軍以外の船には必要無いし、給料が低い割に責任だけ重い
- と言う、単に宇宙好きの者にしか向かない職業だとされているからだ。
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- ちなみに機関コースを出ると宇宙船の機関部で働く訳だが、パトロール艦のような1人
- しかいない船では機関長になり、大きな艦船では機関部の一員として働く事になる。
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- また艦長コースの場合はアカデミーを卒業後、そのままパトロール艦等の最新鋭艦の
- 艦長に就任し、その後より大きな艦船の艦長に赴任する事になっている
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- なお同じ年にアカデミーを卒業しても、違うコースに所属するとお互い面識がある事は
- ほとんど無い。
- と言うのもアカデミー内ではコース毎に教科が異なり、他のコースの者と同じ授業に
- なるのは卒業直前のシミュレーションテストの時だけであったし、授業内容の違いから
- 男女別々につくられているからだ。
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- 2 付属の大学
- 宇宙軍には色々大学があるが宇宙軍大学を出ると出世コースに乗れる。
- 特に大学を出て作戦室にでも配属されればかなり階級が上になる。
- 他にも天文学部とか工学部電子学科等も将来を有望視されている。
- 工学系なら工科学短期大学とか電子大学があるが、この内「宇宙軍工科学短期大学」を
- 出ると、その後は好きな時に電子大学や宇宙軍大学工学部、宇宙軍工科大学等の工学系
- の大学にフリーパスで再入学できるというメリットがある。
- これは宇宙軍工科学短期大学が宇宙軍の施設や艦船の最新の技術を短期間で習得させる
- 為に作られたからだ。よってそこを卒業した者はステーションやドライドック、それに
- 造船所等の各施設から即実戦的である事が評価されているので、引っ張りだこだった。
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- このような制度が存在する理由の一つには相対的なコスト削減が目的となっている。
- すなわち実戦投入可能な人材を安く上げる事と平行して、開発技術の維持を両立させる
- 事で、無駄な時間と出費を抑える事が可能となっていた。
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- 3 パイロット養成所と海兵隊養成所
- 俗に戦闘機に乗りたければパイロット養成所で、お金を稼ぎたければ宇宙の何でも屋と
- 呼ばれる海兵隊の養成所に入るのが一番だと言われている。
- 海兵隊員はあまり出世しないが、その代わり宇宙軍一給料が沢山もらえるので、
- 若者に人気だ。
- また退役してもそこで身につけた技術は宇宙産業のあらゆる分野で生かせるので
- 将来的にも良い職種とされている。
- ただし宇宙で働く者の中で一番短命とも言われているから、女性では先に子供を
- 作ってから入る者が多い。
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- 4 看護学校と医科大学
- 付属の看護学校や医科大学は卒業するだけで、それぞれ資格が授与されるが、同時に
- 内部の昇進試験にも受かっている訳だから、医者なら中尉以上で、看護士は軍曹以上
- 少尉以下になる。
- このように位で職種が分けられているのは、宇宙軍においては階級が絶対である
- からだ。すなわち怪我が多いのは下級兵士という実情にマッチした制度である。
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- {責任の違い}
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- 宇宙軍は原則的には養成所毎に卒業後の配属先が決まっている為、出身学校別に
- 出身者は責任が異なっている。
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- まずアカデミーや宇宙軍大学の卒業者は宇宙軍に対する責任を負っている言える。
- これは例えば現在遂行中の作戦行動が宇宙軍全体の不利益になる事が確実となった
- 場合、それを阻止する手段を取る事が義務づけられている。
- その手段には様々な事が考えられるが、例えば秘密が漏れる恐れがある場合は
- 自決するなどである。
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- 一方、パイロット養成所や海兵隊員の養成所を出た者は、作戦に対する責任を負う。
- これは作戦変更命令が出ない限り命に代えても作戦を遂行しなければならないと
- いう意味である。