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/ DOS/V Power Report 1999 October / VPR9910A.BIN / OLS / LIE2SP / LIE2SP.LZH / 設定集 / 科学 / 操船技術.TXT < prev   
Text File  |  1999-05-02  |  2KB  |  47 lines

  1. 宇宙船は物理的には最初に加速すれば後は慣性の法則に従い永遠に飛び続ける事が
  2. できる。しかしながら惑星等の重力の影響を常に受けているので、大昔の航法は
  3. 惑星の重力を逆に利用して加速や方向転換におけるエネルギーの消費を抑えていた
  4. (スイングバイ)。だがその為に正確な軌道計算等が必要で太陽系内を自由に
  5. 航行する事はできなかった。
  6. 現在は重力を利用するような航法はとられず、強力な推進力で強引に加減速と
  7. 方向転換を行っている。
  8.  
  9. 各艦船の最大速度は搭載できる燃料と艦の大きさによって異なるが、パトロール艦
  10. 以外の艦船は、減速時間が加速時と同じだけ必要になるために、航行速度を大きく
  11. する事はできなかった。
  12. その為惑星間航行はどうしても長旅になりがちになり、途中の宇宙ステーション
  13. は欠かせない物となっていた。
  14.  
  15. 全ての艦船は航路チャートによるビーコン誘導により自由に太陽系内を移動でき、
  16. またステーションや基地への着陸やドッキングは誘導管制によりオートで行われて
  17. いたので、宇宙船の操縦免許は熟練者でなくても取得できる。
  18.  
  19. だが手動による着陸やドッキングは高度の技術を要するので、常に事故と隣合わせの
  20. 戦闘機のパイロットか航宙士として正式な訓練を受けた者以外ではまず不可能だった。
  21. 宇宙軍付属の高校の授業には戦闘機の操縦訓練もあるが、着陸やドッキングにおける
  22. 手動操縦は危険が伴う為に禁止されていた。
  23. アカデミーの艦長コースでも一応手動による航宙訓練があるが授業内容は航路設定と
  24. その航行に限定されていた。
  25.  
  26. ところでアカデミーの艦長コースを卒業しても、船によって推進機関を始めとする
  27. 扱いが異なっていたので、シミュレーター訓練で利用した艦船の形式以外は詳しくは
  28. 知らないというのが実情である。
  29. 従って艦長として赴任する場合、いきなり乗り組む訳ではなくて、まずシミュレータ
  30. 訓練や赴任地まで行く間に行われるレクチャーを受ける事で、その都度知識を身に
  31. つけている。
  32.  
  33. 宇宙軍の一般的な艦船は大気圏航行能力は無く、それ用のシャトルを利用して
  34. 大気圏のある惑星上には降下している。
  35. パトロール艦は他の艦船と異なり停滞力場発生装置と人工重力発生装置がある
  36. おかげで、ステーションと地上基地との間で運行されているスペースシャトルに
  37. あるような激しい振動や重力の変化の無い状態で着陸できる。。
  38. 大気との摩擦もジェット機のそれと同程度なので炎に包まれる事も無く艦内から
  39. 外の様子を眺めながらの着陸も可能である為、救難用等の特殊な任務に利用され
  40. る事が多く、また艦内の設備もそれを想定した物になっている。
  41. だが一般的にはパトロール艦でも人口重力を調整して惑星面に対して垂直に
  42. 降下ような事はせず、それでは安定が良くないので僅かに推進装置を作動させ
  43. 降下させている。
  44.  
  45. なおパトロール艦と同型の民間の高速航行船も就航するようになったので、遠方の
  46. 惑星からでも直接地球にバカンスで訪れる事が可能となった。
  47.