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2004-12-10
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9KB
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200 lines
SCC Sound Synthesizer S-cube version 0.2 取扱説明書
[本ツールの概要]
SCC Sound Synthesizer S-cube (以下、S-cube) は、矩形波/サイン波/三角波/
ノコギリ波を倍音合成することで、SCC の音色データ(MuSICA VCD 形式)を作成する
ツールです。
SCC は、自由に波形が作成できる反面、波形の作り方が全くわからないといった
問題があります。(実際、本ツールの作者は、波形の作り方がわからず、方眼紙に
適当な波形の絵を描いて、それをデータ化して使ってました…^^;)
MSX には、SCC を使える音源ドライバがいくつかありますが、SCC を活用されて
いる方はそんなに多くはないのではないかと思います。
せめて、FM 音源のように、波形の倍音合成ができれば、出音を狙って作れるのに…
と考えた私は、S-cube の原型である波形データ計算プログラムを作り、実際に
それを使って音色を作っていました。 そのプログラムを改良し、倍音合成だけ
ならず、変調(波形モーフィング)にも対応させ、実際に作成した音をモニタリング
できるようにしたのが、この「S-cube」なのです。
[S-cube 0.2 の特徴]
・ベース波形として、矩形波/サイン波/三角波/ノコギリ波が使用可能
・MuSICA VCD 形式のSCC音色が最大50音色(うち10音色はモーフィング兼用)作成可
・基本波形を1~8倍音で合成することで音色を作成
・始点/終点2つの波形を指定し、始点から終点の波形に変化する過程を10段階に
分割して音色データを作成する、モーフィング音色作成機能搭載
・作成したデータは実際の波形として画面に表示可能
・作成したデータをディスクに保存、読み込み可能
・作成した音色データをその場でモニタリング可能(実機の場合要SCCカートリッジ)
・作成した音色は、MuSICAで利用可能
(※アタック/ディケイ/サスティン/リリースはS-cubeでは編集できません)
[用語解説]
・矩形波:MSXやSEGA-MARKIII搭載の標準音源チップ(PSG)から鳴るような音。
プレーンでエッジの効いた感じ。 高音で鳴らすと美しい。
・サイン波:NHKの時報の音。 「ポー」という柔らかい感じ。
・三角波:ファミコンのゲーム音楽のベースライン音色によく使われる癖のある音。
高音で鳴らすと、サイン波に近い音になる。(例:DQ3のラーミアの曲)
・ノコギリ波:非常に癖のある音で、ファミコンのVRC6搭載ゲームっぽい音がする。
(例:悪魔城伝説) また、デチューンをかけて2音同時に鳴らすと
RaveRacer の EUPHORIA っぽい音がした。(経験者は語る)
・倍音:1倍音を基本波形とし、2の乗数ごとに1オクターヴ高い音が鳴る。
つまり、倍音を 1, 2, 4, 8 で合成すると、基本オクターヴ、1オクターヴ
高い音、2オクターヴ高い音、3オクターヴ高い音を1音で同時に鳴らした
のと同じになる…理論上は。 ゑ"、3倍音や6倍音はどうなんだって??
2~4倍音、4~8倍音の間の音が鳴るんですよ。 あんまり難しいことを
ツッコまないよーに。(大汗)
[S-cube の使い方]
MSX 実機の場合は、SCC 搭載カートリッジ(スナッチャー、SDスナッチャー等)を
スロット1に挿して電源を入れ(SCC カートリッジが無いと音が鳴りません)、
S-CUBE.BAS をBASIC上からロードし、run してください。 MSXエミュレータの場合、
スロット1で SCC を有効、もしくはスロット1で Konami5 8k 形式の ROM が認識
される状態として、同様にBASICから S-CUBE.BAS を実行させてください。
(MSX-PLAYerの場合、特に意識しなくてもデフォルトでSCCの音が鳴るようです)
無事に起動すると、タイトル画面の後、画面上部に波形表示、下部に鍵盤、最下部に
ファンクションキーの対応コマンドが表示されます。
操作は全てキーボード上で行います。
・ファンクションキー :波形編集、ファイル保存・読み出し等の機能を実行します。
・鍵盤に描いてあるキー:現在表示されている音色でSCC単音を鳴らします。
・カーソルキー左右 :演奏する鍵盤のオクターヴを上下させます。
・エスケープキー (Esc):実行中の機能をキャンセルします。
なお、終了キーは定義してありません。 Ctrl-STOP で停止してください。(^^;)
[ファンクションキー割り当て各機能の使い方]
<F1: Load(読み込み)>
読み込むファイル名を聞かれますので、入力してください。 入力の際、拡張子は
入れないでください。(自動的に「.VCD」という拡張子がつきます)
ファイル名を入力すると、本当に良いかどうか聞いてきますので、「1」(Yes)
または「2」(No) を入力してください。 1 を入力すると、そのファイル名が
ディスク上に存在すれば、データの読み込みを行います。
<F2: Number(音色番号変更)>
編集する音色番号を変更します。 編集したい音色番号を 0~49 で入力して
ください。
<F3: Synthesize(波形合成)>
現在編集中の音色に、新たな波形を合成します。 なお、ピークレベル(-127、
+127)を超えた場合は、合成後のピークレベルが-127~+127の間に収まるように
自動的にレベル調整を行います。
F3を押すと、まず波形選択を促されますので、「1」(サイン波)、「2」(矩形波)、
「3」(三角波)、「4」(ノコギリ波) のいずれかを選択してください。
続いて、倍音の入力を促されますので、1~8 の値を入力してください。
最後に、ピークレベルの入力を促されますので、1~127 の値を入力してください。
<F4: Morphing(波形モーフィング)>
始点と終点の波形を指定し、始点から終点の波形へ変化する過程を10段階に分けて
音色データとして計算します。 本機能を使用すると、音色番号40~49に計算結果が
記録され、計算以前に音色番号40~49に定義してあった音色は消えてしまいますので
ご注意ください。
F4を押すと、現在の音色名一覧が表示され、始点の音色番号入力を促されますので、
0~49の値で入力してください。
続いて、終点の音色番号入力を促されますので、同様に0~49の値で入力してくだ
さい。
入力すると、始点の波形と終点の波形が画面に表示され、これで良いかどうかを
聞いてきますので、「1」(Yes) または「2」(No) を入力してください。 1 を
入力すると、音色番号8~15に、計算したモーフィング音色が記録されます。
<F5: Undo(1つ前の状態に戻す)>
現在編集中の音色を、1つ前の状態に戻します。 Undo を2回連続で実行すると、
Undo する前の状態に戻ります。
但し、F4(波形モーフィング)実行によって変化した状態は、F5 で戻すことは
できません。
<F6: Save(保存)>
保存するファイル名を聞かれますので、入力してください。 入力の際、拡張子は
入れないでください。(自動的に「.VCD」という拡張子がつきます)
ファイル名を入力すると、本当に良いかどうか聞いてきますので、「1」(Yes)
または「2」(No) を入力してください。 1 を入力すると、そのファイル名で
ディスクに音色データがセーブされます。 セーブされたデータは、そのまま
MuSICAで読み込んで音色データとして使用することができます。
(但し、アタック/ディケイ/サスティン/リリースのパラメータはそのまま
ですので、必要に応じて編集してください)
<F7: Name(音色名編集)>
現在編集中の音色名を設定します。 半角英数字8文字以内で入力してください。
<F9: Disp(全波形表示)>
そのとおり、作成した全波形を画面に表示します。 モーフィング波形なんかを
作ったときに変化が見れるので面白いかと。 …そんだけです。(笑)
<F10: Clear(データクリア)>
現在編集中のデータをクリアします。 本当に良いかどうか聞いてきますので、
「1」(Yes) または「2」(No) を入力してください。
[Tips]
・変数 WX, WY の値を変えると、波長解像度と振幅を変更することができます。
ここを変えることで、SCC 以外の規格の波形メモリ音色エディタとして使用
できるかも。(※試してません→0.2ではメモリが足りませんでしたT_T)
・810 行目は、SCC の挿さっているスロットの選択です。 SCC を認識しない場合、
ここを変えると認識する場合があります。
・本ツールは、MS(X)-DOSやMS-Windows上でソースが見れるよう、敢えてアスキー
形式でセーブしています。 一度BASICでロードし、通常の形式でセーブし直すと
心持ちロード時間が早くなるかもしれません。
[やりたかったけどまだ実現していない機能]
・波形の自由編集モード
・矩形波のデューティ比変更(ファミコン音源のエミュレート)
・逆ノコギリ波(これって音色変わるんですか?)
・半端整流機能(MSXのOPLLについてる機能…なんとなく今思いついた)
・GUI化&マウス対応
[注意事項]
・本ツールは無保証です。 本ツールを使用したことで如何なる損害が発生しても、
作者であるWiz.は一切関知いたしません。
・ツール作者の環境では動作しましたが、元々作者が個人的に使っていたツール
ですので、全ての環境で動作することを保証するものではありません。
動かなかったらゴメンナサイ。
・バグや機能不足な点は多数あるかと思いますが、作者であるWiz.はそれに
伴うバージョンアップの責は負いません。 勘弁してください。
・使い方がわからない等ツッコミどころ満載かと思いますが、そんなに難しい
プログラムではありませんので、できるだけ自分で調べてみてください。(ぉぃ)
それでもわからない場合、掲示板やメールでの質問も可ですが、返事は期待しな
いでください。(大汗)
・このプログラムの解析、改造、移植等はご自由にどうぞ…というか、むしろ
熱烈希望です。 是非、どなたか Windows-GUI 環境に移植してください…(T_T)
・一応、著作権は主張したいと思いますが、上記のとおり、このプログラムを参考に
新しいプログラムを作成するのは自由です。 でも、ドキュメントの端っこにでも
私(Wiz.)の名前を書いていただけると嬉しいかも。
・あと、このプログラムの移植版・改良版を作成された方は、是非私までご連絡
ください。 私のページからリンクさせていただくと共に、是非そのツールを
使わせていただきたいと思います。(^^)
・他サイトや雑誌、CD-ROM 等への転載はご自由にどうぞ。 雑誌やCD-ROMへの
転載時は、事前にご連絡戴けると有難いです。(同人関係含む)
[改版履歴]
0.1 2002/11/01 MGSDRV用として初版公開。
0.2 2004/12/11 MSXマガジン永久保存版3号用に、MuSICA 向けに改造。
・音色保存形式を MuSICA-VCD 形式に変更
・それに伴い、編集可能音色数を50に変更
・波形モーフィング対象音色を@40-49に変更
・画面レイアウトを一部変更
・COPY 文を使った為、MSX2以降専用に。(^^;)
F1/F6 の機能を入れ替え
ファンクションキー実行中にSCCキーボードが鳴るバグ修正
Dec.11, 2004 Presented by. Wiz.
e-mail: wizpsg@fsinet.or.jp
Home : http://taka-p.homeip.net/