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Text File  |  2004-12-10  |  9KB  |  200 lines

  1.  
  2. SCC Sound Synthesizer S-cube version 0.2 取扱説明書
  3.  
  4. [本ツールの概要]
  5. SCC Sound Synthesizer S-cube (以下、S-cube) は、矩形波/サイン波/三角波/
  6. ノコギリ波を倍音合成することで、SCC の音色データ(MuSICA VCD 形式)を作成する
  7. ツールです。
  8.  
  9. SCC は、自由に波形が作成できる反面、波形の作り方が全くわからないといった
  10. 問題があります。(実際、本ツールの作者は、波形の作り方がわからず、方眼紙に
  11. 適当な波形の絵を描いて、それをデータ化して使ってました…^^;)
  12. MSX には、SCC を使える音源ドライバがいくつかありますが、SCC を活用されて
  13. いる方はそんなに多くはないのではないかと思います。
  14.  
  15. せめて、FM 音源のように、波形の倍音合成ができれば、出音を狙って作れるのに…
  16. と考えた私は、S-cube の原型である波形データ計算プログラムを作り、実際に
  17. それを使って音色を作っていました。 そのプログラムを改良し、倍音合成だけ
  18. ならず、変調(波形モーフィング)にも対応させ、実際に作成した音をモニタリング
  19. できるようにしたのが、この「S-cube」なのです。
  20.  
  21.  
  22. [S-cube 0.2 の特徴]
  23. ・ベース波形として、矩形波/サイン波/三角波/ノコギリ波が使用可能
  24. ・MuSICA VCD 形式のSCC音色が最大50音色(うち10音色はモーフィング兼用)作成可
  25. ・基本波形を1~8倍音で合成することで音色を作成
  26. ・始点/終点2つの波形を指定し、始点から終点の波形に変化する過程を10段階に
  27.  分割して音色データを作成する、モーフィング音色作成機能搭載
  28. ・作成したデータは実際の波形として画面に表示可能
  29. ・作成したデータをディスクに保存、読み込み可能
  30. ・作成した音色データをその場でモニタリング可能(実機の場合要SCCカートリッジ)
  31. ・作成した音色は、MuSICAで利用可能
  32.  (※アタック/ディケイ/サスティン/リリースはS-cubeでは編集できません)
  33.  
  34.  
  35. [用語解説]
  36. ・矩形波:MSXやSEGA-MARKIII搭載の標準音源チップ(PSG)から鳴るような音。
  37.      プレーンでエッジの効いた感じ。 高音で鳴らすと美しい。
  38. ・サイン波:NHKの時報の音。 「ポー」という柔らかい感じ。
  39. ・三角波:ファミコンのゲーム音楽のベースライン音色によく使われる癖のある音。
  40.      高音で鳴らすと、サイン波に近い音になる。(例:DQ3のラーミアの曲)
  41. ・ノコギリ波:非常に癖のある音で、ファミコンのVRC6搭載ゲームっぽい音がする。
  42.        (例:悪魔城伝説) また、デチューンをかけて2音同時に鳴らすと
  43.        RaveRacer の EUPHORIA っぽい音がした。(経験者は語る)
  44. ・倍音:1倍音を基本波形とし、2の乗数ごとに1オクターヴ高い音が鳴る。
  45.     つまり、倍音を 1, 2, 4, 8 で合成すると、基本オクターヴ、1オクターヴ
  46.     高い音、2オクターヴ高い音、3オクターヴ高い音を1音で同時に鳴らした
  47.     のと同じになる…理論上は。 ゑ"、3倍音や6倍音はどうなんだって??
  48.     2~4倍音、4~8倍音の間の音が鳴るんですよ。 あんまり難しいことを
  49.     ツッコまないよーに。(大汗)
  50.  
  51.  
  52. [S-cube の使い方]
  53. MSX 実機の場合は、SCC 搭載カートリッジ(スナッチャー、SDスナッチャー等)を
  54. スロット1に挿して電源を入れ(SCC カートリッジが無いと音が鳴りません)、
  55. S-CUBE.BAS をBASIC上からロードし、run してください。 MSXエミュレータの場合、
  56. スロット1で SCC を有効、もしくはスロット1で Konami5 8k 形式の ROM が認識
  57. される状態として、同様にBASICから S-CUBE.BAS を実行させてください。
  58. (MSX-PLAYerの場合、特に意識しなくてもデフォルトでSCCの音が鳴るようです)
  59.  
  60. 無事に起動すると、タイトル画面の後、画面上部に波形表示、下部に鍵盤、最下部に
  61. ファンクションキーの対応コマンドが表示されます。
  62.  
  63. 操作は全てキーボード上で行います。
  64. ・ファンクションキー :波形編集、ファイル保存・読み出し等の機能を実行します。
  65. ・鍵盤に描いてあるキー:現在表示されている音色でSCC単音を鳴らします。
  66. ・カーソルキー左右  :演奏する鍵盤のオクターヴを上下させます。
  67. ・エスケープキー (Esc):実行中の機能をキャンセルします。
  68.  
  69. なお、終了キーは定義してありません。 Ctrl-STOP で停止してください。(^^;)
  70.  
  71.  
  72. [ファンクションキー割り当て各機能の使い方]
  73. <F1: Load(読み込み)>
  74.  読み込むファイル名を聞かれますので、入力してください。 入力の際、拡張子は
  75.  入れないでください。(自動的に「.VCD」という拡張子がつきます)
  76.  
  77.  ファイル名を入力すると、本当に良いかどうか聞いてきますので、「1」(Yes)
  78.  または「2」(No) を入力してください。 1 を入力すると、そのファイル名が
  79.  ディスク上に存在すれば、データの読み込みを行います。
  80.  
  81. <F2: Number(音色番号変更)>
  82.  編集する音色番号を変更します。 編集したい音色番号を 0~49 で入力して
  83.  ください。
  84.  
  85. <F3: Synthesize(波形合成)>
  86.  現在編集中の音色に、新たな波形を合成します。 なお、ピークレベル(-127、
  87.  +127)を超えた場合は、合成後のピークレベルが-127~+127の間に収まるように
  88.  自動的にレベル調整を行います。
  89.  
  90.  F3を押すと、まず波形選択を促されますので、「1」(サイン波)、「2」(矩形波)、
  91.  「3」(三角波)、「4」(ノコギリ波) のいずれかを選択してください。
  92.  
  93.  続いて、倍音の入力を促されますので、1~8 の値を入力してください。
  94.  
  95.  最後に、ピークレベルの入力を促されますので、1~127 の値を入力してください。
  96.  
  97. <F4: Morphing(波形モーフィング)>
  98.  始点と終点の波形を指定し、始点から終点の波形へ変化する過程を10段階に分けて
  99.  音色データとして計算します。 本機能を使用すると、音色番号40~49に計算結果が
  100.  記録され、計算以前に音色番号40~49に定義してあった音色は消えてしまいますので
  101.  ご注意ください。
  102.  
  103.  F4を押すと、現在の音色名一覧が表示され、始点の音色番号入力を促されますので、
  104.  0~49の値で入力してください。
  105.  
  106.  続いて、終点の音色番号入力を促されますので、同様に0~49の値で入力してくだ
  107.  さい。
  108.  
  109.  入力すると、始点の波形と終点の波形が画面に表示され、これで良いかどうかを
  110.  聞いてきますので、「1」(Yes) または「2」(No) を入力してください。 1 を
  111.  入力すると、音色番号8~15に、計算したモーフィング音色が記録されます。
  112.  
  113. <F5: Undo(1つ前の状態に戻す)>
  114.  現在編集中の音色を、1つ前の状態に戻します。 Undo を2回連続で実行すると、
  115.  Undo する前の状態に戻ります。
  116.  但し、F4(波形モーフィング)実行によって変化した状態は、F5 で戻すことは
  117.  できません。
  118.  
  119. <F6: Save(保存)>
  120.  保存するファイル名を聞かれますので、入力してください。 入力の際、拡張子は
  121.  入れないでください。(自動的に「.VCD」という拡張子がつきます)
  122.  
  123.  ファイル名を入力すると、本当に良いかどうか聞いてきますので、「1」(Yes)
  124.  または「2」(No) を入力してください。 1 を入力すると、そのファイル名で
  125.  ディスクに音色データがセーブされます。 セーブされたデータは、そのまま
  126.  MuSICAで読み込んで音色データとして使用することができます。
  127.  (但し、アタック/ディケイ/サスティン/リリースのパラメータはそのまま
  128.  ですので、必要に応じて編集してください)
  129.  
  130. <F7: Name(音色名編集)>
  131.  現在編集中の音色名を設定します。 半角英数字8文字以内で入力してください。
  132.  
  133. <F9: Disp(全波形表示)>
  134.  そのとおり、作成した全波形を画面に表示します。 モーフィング波形なんかを
  135.  作ったときに変化が見れるので面白いかと。 …そんだけです。(笑)
  136.  
  137. <F10: Clear(データクリア)>
  138.  現在編集中のデータをクリアします。 本当に良いかどうか聞いてきますので、
  139.  「1」(Yes) または「2」(No) を入力してください。
  140.  
  141.  
  142. [Tips]
  143. ・変数 WX, WY の値を変えると、波長解像度と振幅を変更することができます。
  144.  ここを変えることで、SCC 以外の規格の波形メモリ音色エディタとして使用
  145.  できるかも。(※試してません→0.2ではメモリが足りませんでしたT_T)
  146. ・810 行目は、SCC の挿さっているスロットの選択です。 SCC を認識しない場合、
  147.  ここを変えると認識する場合があります。
  148. ・本ツールは、MS(X)-DOSやMS-Windows上でソースが見れるよう、敢えてアスキー
  149.  形式でセーブしています。 一度BASICでロードし、通常の形式でセーブし直すと
  150.  心持ちロード時間が早くなるかもしれません。
  151.  
  152.  
  153. [やりたかったけどまだ実現していない機能]
  154. ・波形の自由編集モード
  155. ・矩形波のデューティ比変更(ファミコン音源のエミュレート)
  156. ・逆ノコギリ波(これって音色変わるんですか?)
  157. ・半端整流機能(MSXのOPLLについてる機能…なんとなく今思いついた)
  158. ・GUI化&マウス対応
  159.  
  160.  
  161. [注意事項]
  162. ・本ツールは無保証です。 本ツールを使用したことで如何なる損害が発生しても、
  163.  作者であるWiz.は一切関知いたしません。
  164. ・ツール作者の環境では動作しましたが、元々作者が個人的に使っていたツール
  165.  ですので、全ての環境で動作することを保証するものではありません。
  166.  動かなかったらゴメンナサイ。
  167. ・バグや機能不足な点は多数あるかと思いますが、作者であるWiz.はそれに
  168.  伴うバージョンアップの責は負いません。 勘弁してください。
  169. ・使い方がわからない等ツッコミどころ満載かと思いますが、そんなに難しい
  170.  プログラムではありませんので、できるだけ自分で調べてみてください。(ぉぃ)
  171.  それでもわからない場合、掲示板やメールでの質問も可ですが、返事は期待しな
  172.  いでください。(大汗)
  173. ・このプログラムの解析、改造、移植等はご自由にどうぞ…というか、むしろ
  174.  熱烈希望です。 是非、どなたか Windows-GUI 環境に移植してください…(T_T)
  175. ・一応、著作権は主張したいと思いますが、上記のとおり、このプログラムを参考に
  176.  新しいプログラムを作成するのは自由です。 でも、ドキュメントの端っこにでも
  177.  私(Wiz.)の名前を書いていただけると嬉しいかも。
  178. ・あと、このプログラムの移植版・改良版を作成された方は、是非私までご連絡
  179.  ください。 私のページからリンクさせていただくと共に、是非そのツールを
  180.  使わせていただきたいと思います。(^^)
  181. ・他サイトや雑誌、CD-ROM 等への転載はご自由にどうぞ。 雑誌やCD-ROMへの
  182.  転載時は、事前にご連絡戴けると有難いです。(同人関係含む)
  183.  
  184.  
  185. [改版履歴]
  186. 0.1    2002/11/01    MGSDRV用として初版公開。
  187. 0.2    2004/12/11    MSXマガジン永久保存版3号用に、MuSICA 向けに改造。
  188.             ・音色保存形式を MuSICA-VCD 形式に変更
  189.             ・それに伴い、編集可能音色数を50に変更
  190.             ・波形モーフィング対象音色を@40-49に変更
  191.             ・画面レイアウトを一部変更
  192.             ・COPY 文を使った為、MSX2以降専用に。(^^;)
  193.             F1/F6 の機能を入れ替え
  194.             ファンクションキー実行中にSCCキーボードが鳴るバグ修正
  195.  
  196.  
  197.                 Dec.11, 2004  Presented by. Wiz.
  198.                 e-mail: wizpsg@fsinet.or.jp
  199.                 Home  : http://taka-p.homeip.net/
  200.