Errors コレクション

           

1 つのプロバイダ関連エラーが発生したプロバイダに対応して作成される Error オブジェクトすべてを格納します。


解説

ADO オブジェクトの操作では、1 つ以上のプロバイダ エラーが発生することがあります。エラーが発生するたびに、Connection オブジェクトの Errors コレクションに 1 つ以上の Error オブジェクトが格納されます。さらに別の ADO 操作でエラーが発生すると、Errors コレクションは消去され、新規 Error オブジェクト セットが Errors コレクションに格納されます。

Error オブジェクトは、ADO エラーではなく、プロバイダ エラーを表します。ADO エラーは実行時例外処理メカニズムに公開されます。たとえば、Microsoft Visual Basic では、ADO 固有のエラーは onError イベントを発生させ、Err オブジェクトに現れます。

エラーが発生しない ADO 操作は Errors コレクションに影響を与えません。Errors コレクションを手動で消去するには Clear メソッドを使います。

Errors コレクションにある Error オブジェクト セットは、1 つのステートメントに対応して発生したすべてのエラーについて記述します。Errors コレクションで特定のエラーを列挙することにより、エラー処理ルーチンでより正確にエラーの原因と発生源を確定し、適切な回復手段を実行できます。

プロパティとメソッドの中には、Errors コレクションの Error オブジェクトとして警告を返しても、プログラムの実行を停止しないものがあります。Recordset オブジェクトで Resync メソッド、UpdateBatch メソッド、または CancelBatch メソッドを呼び出す前、Connection オブジェクトで Open メソッドを呼び出す前、または Recordset オブジェクトに Filter プロパティを設定する前に、Errors コレクションで Clear メソッドを呼び出してください。そして、Errors コレクションの Count プロパティを取得して、返された警告を確認することができます。

注意   1 回の ADO 操作で複数のエラーが生成される仕組みの詳細については、Error オブジェクトのトピックを参照してください。