ADO MD を用いた ADO の使用

ADO および ADO MD は、関連はしていますが別々のオブジェクト モデルです。ADO には、データ ソースへの接続、コマンドの実行、表形式のデータおよび表形式のスキーマ メタデータの取得、およびプロバイダのエラー情報の表示のためのオブジェクトが用意されています。ADO MD には、多次元データ取得および多次元スキーマ メタデータ表示のためのオブジェクトが用意されています。

MDP で作業する場合、作成するアプリケーションで ADO、ADO MD、または両方を使うことができます。プロジェクトで両方のライブラリへの参照を確立すれば、MDP によって提供されるすべての機能に完全にアクセスできるようになります。

これは、利用者が多次元データセットの単層化した表形式ビューを取得する場合に便利です。これを実行するには、ADO Recordset オブジェクトを使用します。Cellset のソースを指定する場合は、ADO MD Cellset のソースとしてではなく、RecordsetOpen メソッドの Source パラメータとして指定します。

また、オブジェクトの階層としてではなく、表形式ビューでスキーマ メタデータを表示する場合に便利です。Connection オブジェクトの ADO OpenSchema メソッドを使用すると、ユーザーはスキーマ情報を含む Recordset を開くことができます。OpenSchema メソッドの QueryType パラメータには、次のような MDP に特に関連する SchemaEnum 値がいくつか含まれています。

ADO 列挙値を ADO MD プロパティまたはメソッドで使用するには、プロジェクトで ADO および ADO MD ライブラリの両方を参照する必要があります。たとえば、ADO adState 列挙値は ADO MD State プロパティで使用することができます。ライブラリへの参照確立の詳細については、使用する開発ツールのマニュアルを参照してください。

ADO オブジェクトおよびメソッドの詳細については、「Microsoft ADO プログラマーズ リファレンス」を参照してください。