【人気投票】

読者が選ぶ“イチオシPC” 第4回結果発表

― PDA編 ―

 今回のPDA編では、HP200LXの圧勝となった。市場シェアでは圧倒的と思われるザウルスがさほどふるわなかったのは、ザウルスはパソコンユーザーに限らず、広くビジネスマンに利用されているからだろう。今回の結果は、パソコンをテーマとしてきたこれまでと違い、PDA市場全体の一般的な人気度を知る参考にはあまりならないだろう。しかし、PC Watch読者にはノートパソコンとPDAを併用するユーザーが多いと思われるので、ノートパソコンを持っているユーザーの場合にPDAにはどういった機能が求められているのかを知る参考にはなる。

 それにしても、PC Watch読者のHP200LX支持率はすごいものがある。ただ、HP200LXの場合は獲得票のうち約90%が所有者による投票で、「持っている人は非常に気に入っているが、持っていない人はあまり200LXを欲しがっていない」という構造が見える。200LXはDOSベースで、今後進化はあまり望めないこともあり、200LXユーザーをも納得させる、次世代PDAの登場を期待したいところだ。

総投票数: 1071

メーカー機種名得票数得票率(上段)
うち同PDAの所持率(下段)
ヒューレット・パッカードHP 200LX Palmtop PC352人 32.9%
89.8%
東芝Libretto 20228人 21.3%
39.9%
シャープザウルス合計188人 17.6%
51.6%
シャープカラーザウルス「MI-10」72人 6.7%
45.8%
シャープザウルス「PI-7000」64人 6.0%
48.4%
シャープザウルス「PI-6000」52人 4.9%
63.5%
NECモバイルギア139人 12.9%
60.4%
アップルMessagePad 13082人 7.6%
50.0%
IBMPalm Top PC 110「2431-YD0」47人 4.4%
61.7%
三菱AMiTY SP17人 1.6%
29.4%
NEC文豪アルデータ「CA-1000T」13人 1.2%
15.4%
日立Possible5人 0.5%
40.0%


1位:HP 200LX Palmtop PC。軽い、電池が持つ、DOSベース、PIMの出来がいい

 200LXの支持理由としては、電池が長時間もつ、ポケットに入る大きさと重量、丈夫であること、DOSベースのマシンでPCとの接続性も良く、DOSアプリケーションが利用できること、PIMソフトが良くできていること、フリーソフトが充実していることなどが挙げられている。もともと英語版しかなく、ユーザーの力でソフトウェアも充実させ、ハード改造で日本語環境がストレスなく使えるようにしてきたという経緯があり、HP200LXはユーザーが育ててきたPDAといえるだろう。200LXを日本で広めたのはメーカーではなくユーザーの力であり、ユーザーの愛着が強いことも納得できる。

 ユーザーの要望としては、メモリの増強、いろいろなPCカードに対応してほしい、インターネットに標準対応してほしい、CPUのパワーアップなどが挙げられている。ただし、製品のバランス(電池の持ちなど)が犠牲になるのならこのままでいい、というユーザーも多い。

●HP 200LX Palmtop支持者の意見


2位:Libretto 20。なんといってもWindows 95対応であること

 アンケート実施時にはまだLibretto 30が発売されていなかったためLibretto 20が対象機種となっている。

 選んだ理由としては、Windows 95マシンで持ち歩けるサイズであることがいちばん多く挙げられている。デスクトップと同じ環境が使えること、豊富なアプリケーションが利用できることなどWindows 95であるメリットは大きい。PCカードも、さまざまな種類のものが利用できる。液晶がTFTできれいなことや、価格がリーズナブルであることも多くのユーザーが理由としてあげている。

 不満な点としては、ハイバネーションからの復帰に時間がかかりレジュームをサポートしていない点、バッテリの持ち時間、サウンド機能やモデム機能を搭載してほしいなどなど、Windows 95マシンであるだけに、ユーザーの要望もできるだけ現在のWindows 95マシンの標準に近づけて欲しいというところにあるようだ。CPUのパフォーマンスには、あまり強い不満はないようだ。なお、HDDの容量については、Libretto 30では500MBになっており、Libretto 20からのアップグレードも提供されている。

●Libretto 20支持者の意見


3位:ザウルスシリーズ。手書き入力の精度、PIMの出来の良さ

 ザウルスは3機種あったが、ファミリーということで集計ではまとめてみた。カラーザウルスではやはりデジカメが使えること、インターネット対応がイチオシの理由として多く挙げられている。逆に改善してほしい点としては、従来のザウルスに比べ遅い印象があること、内蔵モデムが遅いことが挙がっている。PI-6000、PI-7000については、軽くて小さい、手書き認識の精度が良い、PIMが良くできている、などが長所として挙げられた。PI-6000ではコストパフォーマンスが良いという声も多い。PI-6000・7000とも改善点として複数挙げられていたのが、インターネットに対応してほしいという点。また、PI-7000では、内蔵モデムの遅さを指摘する声が非常に多い。ほかに、もうちょっと住所録などをカスタマイズしたいという声も多かった。

●ザウルス支持者の意見

 


4位:NEC モバイルギア「MC-K1」。打ちやすいキーボード、BBSからの使い勝手の良さ

 モバイルギアについては、NIFTY-ServeやPC-VANのユーザーからの得票が多く、BBSでおもにメールを読み書きするユーザーに支持されているようだ。また、meshからの投票も多く、98ユーザーの支持が厚いことも伺える。ちなみにモバイルギアの得票のうち、PC-VANからの投票が28%、meshからの投票が24%で、合わせると52%にもなる。このうち、PC-VANからの20通近くが同一ユーザーの投票のように見えたが、今回のログでは確証はないので、有効投票数に含めている(この企画では、多くの読者のご協力をいただいています。そうしたご協力の結果を歪めることのないよう、おひとり一票までの投票を守っていただけるように、ご協力をお願いします)。
 さて、支持されているポイントだが、やはりキーボードの使いやすさ、メールの送受信が簡単なことが多く挙げられている。改善点としては、インターネットへの対応、98以外の機種への対応、DOS正式サポートなどが多く挙げられている。

●モバイルギア支持者の意見


5位:MessagePad 130。アシスト機能、設計思想がすばらしい

 MessagePadについては、アシスト機能がほかにない良さとして多く挙げられていた。今回のPDAではブランドより機能・使い勝手で選ぶ声がほとんどだったが、MessagePadでは、アップル製品だからという理由も複数あげられているのが目についた。設計思想、将来性などコンセプトメーカーとしてのアップルを評価する、ということのようだ。一方、改善を望みたい点としては、メーカーによる日本語環境の整備を望む声がやはりいちばん多い。

●MessagePad 130支持者の意見


6位:IBM PalmTop PC 110。

 正直いって、この110に対するコメントがいちばん面白かった。得票は少ないのだが、実際に使っているユーザーがおもちゃとして(あるいは実用機として)楽しんでいる様子がよく分かる。いろいろなOSを入れて楽しんでいるというユーザーが複数いたが、さぞかしお金がかかったことだろうと思われる。改善してほしい点については、メモリの最大容量のアップがいちばん多く、モデムのスピードアップがそれに次ぐ。価格が高いという声も複数あった。

●PalmTop PC 110支持者の意見


7位:三菱 AMiTY SP、NEC 文豪アルデータ、日立 Possible「PMC-2000」

 三菱、日立のPDAは企業へのソリューション販売がメインで、店頭でもあまり見かけないためか、あまり票は伸びなかった。文豪アルデータは、やはりワープロベースということで、PCユーザーにはあまり人気がないようだ。

●AMiTY SP支持者の意見

●文豪アルデータ支持者の意見

●Possible支持者の意見


('96/11/12)

[Reported by readers / hiroe@impress.co.jp]


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