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青空文庫
Blue Sky Collection
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No.
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著者名
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寺田寅彦
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書籍名
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寺田寅彦随筆集第一巻「自然と生物」
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底本
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「寺田寅彦随筆集第一巻」小宮豊隆編、岩波文庫、岩波書店
1947(昭和22)年2月5日第1刷発行
1963(昭和38)年10月16日第28刷改版発行
1997(平成9)年12月15日第81刷発行
「寺田寅彦随筆集第二巻」小宮豊隆編、岩波文庫、岩波書店
1947(昭和22)年9月10日第1刷発行
1964(昭和39)年1月16日第22刷改版発行
「寺田寅彦随筆集第三巻」小宮豊隆編、岩波文庫、岩波書店
1948(昭和23)年5月15日第1刷発行
1963(昭和38)年4月16日第20刷改版発行
1997(平成9)年9月5日第64刷発行
「寺田寅彦随筆集第四巻」小宮豊隆編、岩波文庫、岩波書店
1948(昭和23)年5月15日第1刷発行
1963(昭和38)年5月16日第20刷改版発行
1997(平成9)年6月13日第65刷発行
「寺田寅彦随筆集第五巻」小宮豊隆編、岩波文庫、岩波書店
1948(昭和23)年11月20日第1刷発行
1963(昭和38)年6月16日第20刷改版発行
1993(平成5)年10月15日第61刷発行
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底本の親本
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入力者名
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田辺浩昭、(株)モモ
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校正者名
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田中敬三、かとうかおり
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作品について:『寺田寅彦随筆集』(小宮豊隆編、岩波文庫全五巻)から、「自然と生物」に題をとったものを集め、発表順に配列した。「どんぐり」「竜舌蘭」「花物語」「芝刈り」「球根」「簔虫と蜘蛛」「ねずみと猫」「子猫」「解かれた象」「からすうりの花と蛾」「藤の実」「とんびと油揚」「あひると猿」を収録。この内、「どんぐり」「竜舌蘭」「花物語」は、俳句雑誌から、より幅広い文芸誌に性格を転じはじめた時期の、『ホトトギス』に掲載された初期作品である。自然観察から得た着想を、社会や歴史に敷衍していく寅彦随筆の特徴は弱く、作品に現れる植物はある種の点景として用いられている。これら小品には、哀感を綴った小説の趣が強い。だが、青空文庫版『寺田寅彦随筆集』第一巻の冒頭を飾るには、最初期のこれらはやはりふさわしいと考え、この巻に収めた。
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著者について:1878.11.28〜1935.12.31。物理学者、随筆家。東京に生まれ、幼少期のほとんどを父の郷里の高知で過ごした後、熊本の第五高等学校に入学。ここで、『坊ちゃん』の舞台となった松山中学から、英語教師として五高に移った夏目漱石と出会い、漱石の自宅で俳句を学ぶようになる。東京帝国大学理科大学に入学後、漱石の紹介を得て正岡子規をたずね、雑誌『ホトトギス』に俳句や随筆を寄せる。筆名は、吉村冬彦。1903(明治36)年、同大実験物理学科を卒業して、大学院に進学。1908年、尺八の音響学的研究で学位を取得。翌年、東大助教授に。この年から2年間、ドイツに留学して、地球物理学、気象学などを研究する。帰国後、1916(大正5)年に教授に。その後約20年間にわたって在職し、理化学研究所、東大航空研究所、地震研究所などでも研究活動を行った。1918年に胃潰瘍をわずらい、2年間静養した時期から、本格的に随筆の執筆に取り組むようになり、科学的な洞察力と文学的な香気の融合した数多くの作品を残した。
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