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Text File  |  1980-01-02  |  5KB  |  104 lines

  1. SUB:MML講座・中級・第一回
  2. どもども、マネージャ(山)です。では、予告通りMML講座中級編を始めます♪
  3.  
  4. さて、今回は、これからの講座の内容を理解するのに必要な音楽理論的予備知識の
  5. 説明をしたいと思います。
  6. ======================================
  7. 「KEY(調号)」・・・・・
  8.  
  9. KEYとは、その曲のメインになる音、使う音やコードの種類を決めるものです。
  10. 1オクターブの音域には、
  11.  
  12.    C,C#,D,D#,E,F,F#,G,G#,A,A#,B
  13.  
  14. という12種類の音程がありますが、一番基本的な「ドレミ・・・」の音階では、
  15.  
  16.    C D E F G A B (C)
  17.     2 2 1 2 2 2 1
  18.  
  19. という7種類の音程しか原則的には使いません。KEYとは、12種類中、どの
  20. 7種類の音程を使うかを決めるものです。ここで下に示した数字は、各音程間が
  21. 何半音あるかを示しています。例えば、CとDの間にはC#があるので2半音、
  22. EとFの間には、音程が無いので1半音です。実は、12音中、勝手に7音選べば
  23. いいという訳ではなく、ある規則に従わなければなりません。
  24.  その規則とは、上に示した各音程間の半音数で、上に示した様な〔2,2,1,2
  25. ,2,2,1〕の並び方をするものをメジャーKEY、そして・・・
  26.  
  27.    A B C D E F G (A)
  28.     2 1 2 2 1 2 2 
  29.  
  30. の様な〔2,1,2,2,1,2,2〕の並び方をするものをマイナーKEYと
  31. いいます。普通、KEYを言う時には、A~Gの基本となる音程とメジャーかマイナー
  32. かを付けて、表します。例えば、最初の「ドレミ・・・」の音階は、「Cメジャー(
  33. ハ長調)」といい、2番目の例は「Aマイナー(イ短調)」といいます。
  34.  
  35. さて上の2つの例からも分かる通り、一つの音程の組合せには、メジャーとマイナーの
  36. 二つの調号があります。この二つの違いは、どの音をメインの音程とするかの違いに
  37. よります。(上の例なら、同じABCDEFGの音程を使っても、Cをメインと見れば
  38. Cメジャーであるし、Aをメインとみれば、Aマイナーです)
  39.  
  40. さて、例えば、上の音程をEから始めると、
  41.  
  42.    E F G A B C D (E)
  43.         1 2 2 2 1 2 2 
  44.  
  45. となりますが、これを上のAマイナーと比べると、EFG間の並び方が逆ですね。
  46. では、Fの代わりにF#を使えば、どうなるでしょう?
  47.  
  48.    E F# G A B C D (E)
  49.     2  1 2 2 1 2 2 
  50.  
  51. これはAマイナーと全く同じ並び方ですので、マイナーKEYである事は明らかです。
  52. この音程を使う曲を「Eマイナーの曲」と言います。
  53. 試しに
  54.    PLAY "L4 O3 AB>CDEFGA"
  55.       PLAY "L4 O4 EF#GAB>CDE"
  56. を聴き比べてみて下さい。同じ様な響きに聞こえませんか?
  57. こんな風に考えていくと、#やbを適当に付ける事によって12種類の組合せが作れる
  58. 事が分かります。
  59. よく楽譜の始めに#やbが何個か付いている場合がありますね?あれは、実は、その
  60. 曲のKEYが何であるかを示しているのです。
  61.  
  62. では、以下に全調号の組合せ表を付けておきます。
  63. (調号の欄の〔#×2〕とかは、楽譜の始めに#が二個の調号が付いている事を示す)
  64. =======================================
  65. |調号|メジャー|マイナー|       構成音         |
  66. |------------------------|
  67. |なし| C  | Am | A B C D E F G        |
  68. |------------------------|
  69. |b×5| Db  | Bbm | A- B- C D- E- F G-   |
  70. |------------------------|
  71. |#×2| D  | Bm | A B C# D E F# G      |
  72. |------------------------|
  73. |b×3| Eb  | Cm  | A- B- C D E- F G     |
  74. |------------------------|
  75. |#×4| E  | C#m | A B C# D# E F# G#    |
  76. |------------------------|
  77. |b×1| F  | Dm | A B- C D E F G       |
  78. |------------------------|
  79. |b×6| Gb  | Ebm | A- B- C- D- E- F G-  |
  80. |------------------------|
  81. |#×1| G  | Em | A B C D E F# G       |
  82. |------------------------|
  83. |b×4| Ab  | Fm  | A- B- C D- E- F G    |
  84. |------------------------|
  85. |#×3| A  | F#m | A B C# D E F# G#     |
  86. |------------------------|
  87. |b×2| Bb  | Gm  | A B- C D E- F G      |
  88. |------------------------|
  89. |#×5| B  | G#m | A# B C# D# E F# G#   |
  90. =======================================
  91. KEYを決めると、原則的にその曲で使われる音程が決まるのです。
  92. (試しに、DESPAIR.MMLを見てください。この曲は、KEY:Emの曲ですから、殆ど全ての
  93. 音階は、A B C D E F# Gだけで出来ています。)
  94.  
  95. さて、KEYの説明が終わっただけですが、大分長くなりましたので今日はここまで。
  96. 次回は「KEYとコードPART2」をお送りします。上の表は、当たり前ですが、覚える
  97. 必要はありません。プリントアウトでもして、曲作成時に虎の巻としてご利用下さい。
  98.  
  99.                        マネージャ(山)
  100. /E
  101. 2
  102. 1
  103.