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Text File  |  1980-01-02  |  9KB  |  154 lines

  1. SUB:MML講座・第4回
  2. MML講座受講生の皆様、おはこんばんちわ~!マネージャ(山)です。
  3.  
  4. さて、今回の内容は、初級編の総まとめとして、MMLコマンドの一覧表を
  5. つける事にします。これは、言わば、辞書代わりに使うもので、全部覚える必要は
  6. ありません。気楽に見てください♪
  7. ====================================
  8. 前回までにお話した通り、MMLの中核コマンドは、
  9.  
  10. 〔A,B,C,D,E,F,G,R〕{+,-,#}{音長}
  11.             ・・・・「ドレミ・・」の音程と休符
  12. Ln(n:1~384)     ・・・・ 省略時の音長指定
  13. 〔.(ピリオド)〕   ・・・・ 音の長さを1.5倍にする
  14. 〔>,<,On(n:0~7)〕・・・・ オクターブ上げ、下げ、数値指定
  15. &           ・・・・ 前後の音をつなげる
  16.  
  17. (表記中、〔〕は、その中から一つ選び、{}は省略可能、nは数字を表す)
  18.  
  19. でした。これと、後で述べるTn,Vn,@nの3つを加えたものが、基本MML
  20. です。これだけは、しっかり覚えてください♪(^_^)
  21.  
  22. MMLが最初に8bitのパソコンに乗せられた80年代前半頃、当時はPSG
  23. (今のファミコンに付いてる奴)でしたので、MML自体も簡単だったのですが、
  24. TOWNSともなると、ツール(PON,High-EUP,FB386)によって、かなり
  25. MMLが違う上にコマンド数が膨大なのですが、現在のTOWNSのMMLは、
  26. Oh!FM誌に於いて、たろぴょんさんがFM-7/77AV用に発表された
  27. HGPLAY系を基本としておりますので、これからこの講座では、この形式に
  28. 限定して説明致します。
  29.  
  30. なお、High-EUPにおいては、TOWNSを能力を最大限生かすために、
  31. 大幅に拡張されたMMLが使用されておりますが、これは、かなり高度な部類に
  32. 入る為、この講座では割愛させて戴きます。
  33. (いずれ、たろぴょんさんが、講座を開いてくれるでしょう(^_^;))
  34. (参考文献としてFB386のマニュアル、及び過去のOh!FMを使いました。
  35. 作成に当たられた関係各位の皆様に感謝致します♪(^_^))
  36. =====================================
  37. (上記以外の基本MMLコマンド)
  38. Tn(n:30~280)     ・・・・ テンポ指定
  39.     テンポを指定します。nは、一分間に4分音符をn回数える速さです。
  40. 〕,〔,Vn(n:0~15)  ・・・・ 音量音量の上げ、下げ、数値指定
  41.     音量を指定します。15で最大、0は最小(全く聞こえない場合もあれば、
  42.     微かに弱い音が聞こえる場合もある。音色、音源、ツールよって違う)です。
  43.     〕、〔は、音量数値を現在より一つ上げたり、下げたりするのに使います。
  44. @n(n:[FM音源:1~128][PCM音源:1~32])
  45.             ・・・・ 音色指定
  46.     音色を数値で指定します。何番の音色にどんな音が入っているかは、使用する
  47.     FMB、PMBファイルによってマチマチです。TOWNS-SOUNDを
  48.     持っていると、簡単に音色と番号の対応を調べられる上、自分でFMB、PMBを
  49.     作成出来るので、大変便利ですが、持ってないなら、このコマンドを使って
  50.     全部鳴らして試聴するしかありません。
  51.  
  52. (知っていると便利なコマンド)
  53. Qn(n:0~10)      ・・・・ 1音中の音長指定
  54.     これは具体的な例で説明しましょう。次の2つのMMLを聴き比べて下さい。
  55.          Q1L8 CCCC CCCC
  56.                   Q8L8 CCCC CCCC
  57.     どうでしょう?同じ8分音符を8個並べたものですが、上は「タッタッタッ」
  58.     と短く切れた感じですが、下は「ターターター」と伸びた音に聞こえますね。
  59.     同じ音符でもその音符中、実際に音がどれぐらい鳴っているかを決めるのが、
  60.     このコマンドです。数値は音符を8等分して、その内、何個分の音を
  61.     鳴らすかで決めます。ですから次の2つのMMLは、全く同じ演奏をします。
  62.                   Q4L8  C C C C  C C C C
  63.                   Q8L16 CRCRCRCR CRCRCRCR
  64.     さて、音を8等分にするのに、何故、数値は10まであるのでしょう?
  65.     通常の使い方では、9、10は全く無意味ですが、今後の講座で明らかにする
  66.     ポリフォニックモードに於けるロングサティスーン効果(一種のエコー)で
  67.     意味を持ちます。今は、気にしないで下さい。
  68. @Vn(n:0~127)    ・・・・ 音量の微調整
  69.     音量を細かく指定します。ツールによってマチマチですが、大体、V0が@V7、
  70.     V1が@V15、V2が@V23・・・・V15が@127という対応をしています。
  71.     普段は余り使いませんが、曲をフェードアウトさせたい時、曲全体のトータル
  72.     音量バランスがVコマンドだけでは指定しきれない時などに用います。
  73. %Ln,%Rn,%C(n:1~15)
  74.                         ・・・・ ステレオ指定
  75.     TOWNSの音楽出力はステレオ仕様なので、MMLでも左右に音を振り
  76.     分ける事が出来ます。(内蔵スピーカでは当然、無意味(^_^;))
  77.     %L,%Rは、どの位、音を左寄り、右寄りに出すかを指定します。
  78.     1で中央より僅かに左(右)に、15で一番左(右)寄りになります。
  79.     %Cは、中央から音を出します。数値は付けません。
  80.     さて・・・・ここで、悲しいかな、TOWNSのFM音源の仕様がタコな為、
  81.     FM音源では、%L、%Rで数値を幾ら指定しても自動的に15にされます。
  82.     つまり、「ちょっとだけ右」とか「おもいっきり左」という指定は、FM音源
  83.     では出来ません。
  84. Un(n:-8192~+8191)  ・・・・ 音程の微小変化指定
  85.     このコマンドを指定すると、以降のMMLの音程を微妙にズラします。
  86.     例えば、
  87.           U0  C1
  88.                     U0  C1
  89.     を和音で出すと、単に一つの音にしか聞こえませんが、
  90.           U+30C1
  91.                     U-30C1
  92.         を和音で鳴らすと、とても音に厚みがある風に聞こえます。所謂コーラス効果
  93.     です。その他、ギターでのチョーキング、ビブラート(Despairの中で
  94.     「キュィ~~~ン!(^_^;)」とか「ボァボァボァ・・(^_^;)」とかいってる奴
  95.     です)や、ボーカルの「演歌風こぶし(^_^;)」などに用います。
  96.     それとFB386のマニュアルでは、-127~+127となっていますが、
  97.     これは誤りで、上記の数値範囲で使えます。なお、-8192は1オクターブ
  98.     下の音、+8191は、1オクターブ上の音になりますが、このUコマンドの
  99.     数値は、音楽理論で言う所の√12の対数変化数値なので、「ドレミ」と
  100.     この数値を合わせる事は、かなり面倒です。(手前味噌ですが、(^_^;)この
  101.     音程とUコマンドの対応を自動的にやって、チョーキングやビブラートを
  102.     MMLで実現させるのが、私が作ったJIMIHENや、「アダムの林檎」
  103.     付属の疑似MML展開ルーチンなのです)
  104. !n(n:0~15)      ・・・・ アクセント(直後の音符の音量指定)
  105.     このコマンドは、すぐ後にくる音符だけ、音量をnに指定します。
  106.           V10 !15CCC!15C CC!15C!15C
  107.     とやってみてください。1、4、7、8番目の音符だけが強く演奏されます。
  108.  
  109. (その他のコマンド)
  110. Nn(n:1~96)      ・・・・ 音程数値指定
  111. {...}n      ・・・・ 連符
  112. (...)n      ・・・・ 繰り返し
  113. %Sn/m       ・・・・ 拍子指定
  114. T±n         ・・・・ 相対テンポ
  115.  
  116. 以上のコマンドは、全く使う必要がない、または、ツールによっては対応していない
  117. (大抵の場合,PONが対応してない(^_^;)スミマセン、手抜きです(^_^;))
  118. ので使用を避けるべきコマンドです。これらのコマンドは、全て既に出たコマンドで
  119. 代用可能であるか、無くても演奏には全く関係ないので、忘れて下さい。(^_^;)
  120. =====================================
  121. ふえ~~~!!!!!つ、疲れたゼ・・・・・(LUFOの600行に比べたら、
  122. 遙かにマシだが・・・(^_^;))ここまで、読んでくれた人、ご苦労さまでした♪(^_^)
  123.  
  124. 取り合えず、覚えなければならないのは、最初の基本MMLだけですし、
  125. 無理に覚えなくても、一曲MMLで作れば、勝手に覚えてしまいます(^_^;)(^_^;)
  126. ので、気楽に考えてください♪この書き込みは、プリントアウトでもして、
  127. 辞書代わりに使って下さい。
  128.  
  129. さて、MML講座初級編は、今回で終わりです。次回からは、いよいよ「MMLで
  130. 具体的にドラムやギターなどの楽器をどう表現するか?」という事について、中級編
  131. としてお送りする予定です。私が考える受講者レベルとは・・・
  132.    初級:MMLを勉強中である。
  133.    中級:楽譜を見ながら、MMLで曲データが作れる。
  134.    上級:・楽譜が無くても、音楽を聴きながらMML化出来る。
  135.       ・曲自体にアレンジを加えたりして、単に楽譜のコピー曲ではなく、
  136.        鑑賞に耐えうる「作品」として完成させる事が出来る。
  137.       ・簡単な作曲が出来る。
  138.       のいずれかが出来る者。このレベルは、MML知識だけでなく、かなりの
  139.       音楽知識が必要となる。
  140.  
  141. と、考えています。皆さん、上級者目指して頑張りましょう♪(^_^)(^_^)
  142.  
  143.                        マネージャ(山)
  144.  
  145. PS 今後は、演習形式にしたいと思います。つまり、「曲を入れてみたけど、
  146.    この部分が上手く演奏されない!」とか「この楽器をMMLで上手く表現出来
  147.    ない。どうしたらいいの?」などの問に答え、それに応じたコツを伝授
  148.    するという形にします。つまり、私が講義として、書き込みを行うのは、これが
  149.    最後となります。皆さんには、今までの講義で、中級者に必要な予備知識は、
  150.    全て教えました。これからは積極的に楽譜を買い込み、MML化に励んで
  151.    下さい。上手くいかなれば、質問してください。ここには、私だけでなく、
  152.    多くの上級者たちが居ますので、きっと貴方を助けてくれる事でしょう♪(^_^)
  153.    私も出来うる限り、お手伝い致します。
  154.