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Text File  |  1999-04-18  |  3KB  |  56 lines

  1. かつてバイタル人は、我々の太陽系と同じ銀河系の中でもより内側にあった恒星系に
  2. 住んでいた。
  3.  
  4. バイタル人の一年が私たちの何年または何日に相当するのか判らないが、遙昔にバイ
  5. タル人の星で爆発があって大部分の人達が死に、そして惑星は爆発の影響で公転軌道を
  6. 離れ銀河をさまよい出したと言われている。
  7.  
  8. そして西暦2134年、バイタル星が地球の太陽系に接近した時、バイタル
  9. 人は地球人を制圧して一気に移住する暴挙に出た。
  10.  
  11. それまで宇宙には知的生命体は地球人しか存在しないとまで言い切った人が何人も
  12. いたし、しかも遺伝子も全く同じであった事から、バイタル人の存在は、科学的にも
  13. 宗教的にも地球人に驚きと衝撃を与えた。
  14.  
  15. 捕虜にしたバイタル人から実情を知った地球政府は、全バイタル人の太陽系への
  16. 移住を申し入れ、バイタル人との共存が始まった。
  17. それは同じ容姿だったから同情し、そしてバイタル人が科学技術に優れた人種だった
  18. 事で、それを利用できればと移動小惑星で滅亡の危機にあった当時の地球人達は考え
  19. 受け入れる気持ちになったと言われている。
  20. 今ではバイタル星人じゃなくて、一つのバイタル人という人種として地球人と共存して
  21. いる。
  22.  
  23. 元々バイタル星は太陽系より内側の軌道を廻っていた恒星系だった為に、当然そこから
  24. 飛びだした惑星の移動速度は太陽系より速く、他の恒星系に行く場合その速度差を埋め
  25. 合わせるだけの加減速ができる推進装置が必要だった。
  26. この為バイタル人の乗ってきた宇宙艦は光速の数十分の一で飛ぶ事ができる推進装置を
  27. 搭載していた。
  28.  
  29. そして恒星から離れる事になった為に太陽エネルギーを補う技術が必要になり、また
  30. 文明を維持する必要から科学レベルを上げる必要があり、その才能を伸ばすように
  31. 遺伝子改良が加えられた。
  32. その結果現在地球に住むバイタル人も地球人に比べて科学者が多い。
  33.  
  34. ところでバイタルの科学技術は圧縮技術に長けていた。
  35. 「圧縮技術」とは空間とエネルギーの圧縮を主とし、その応用製品が数多くある。
  36. だが今でもバイタルの技術で不明な所があり、設計図通りに組み立てたら動いたという
  37. レベルの物もかなりある。
  38. これは何世代にも渡って技術が受け継がれて行く間に利用するだけ利用して結局原理
  39. 自体は理解できなくなったのだと言われている。
  40. その為現在古い文献を探し、太陽系の科学者が総力を挙げて解明に乗り出している。
  41.  
  42. ところでバイタル人に共通した特徴は目が大きい事と、まつ毛が地球人のものと明らか
  43. に違っている事だ。
  44. これはバイタル人の血筋で必ず現れるから優性遺伝であり、一説には科学的才能を
  45. 伸ばす遺伝子操作の影響とも言われている。
  46. ただ残念ながら科学的な才能に恵まれている人は割合として多いだけで、必ず遺伝する
  47. という事では無かった。
  48. また、目が大きいのは暗い宇宙を何世代にも渡って旅している間に大きくなったとも
  49. 言われている。
  50.  
  51. バイタル人は単一種族で地球人のように民族と言う概念は存在せず、最初に地球人を
  52. 見たバイタル人は皆一様にその肌の色の違いに驚いたという話が残っている。
  53. バイタルの風習は地球のそれと大きく異なる事はないが、代々父方の姓を名乗る事が
  54. 特徴で、遺伝的な面では前述を除いて地球人との交配では一般的に劣勢遺伝の面が
  55. 多々あり、地球人に溶け込みやすい人種である。
  56.