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DOS/V Power Report 1997 March
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Text File
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1996-03-12
|
12KB
|
214 lines
プロセッサ利用状況が高くなる問題について
ネットワークの性能は、ネットワーク管理者にとって重要な関心事です。性能に関心を
持っている管理者は、ネットワークの性能を計測および監視する方法を探しており、性
能を改善するための手段を常に模索しています。ノベルは、NetWareの性能に常に高い関
心を払ってきました。このファイルでは、NetWare 4.xの出荷以来報告されているプロ
セッサ利用率が高くなる問題と、問題を解決する方法について説明します。
MONITOR.NLMの[プロセッサ利用状況:]の表示内容を理解していない管理者は、パーセ
ンテージが高いほど、NetWareの性能が劣化していると考えてしまいます。これは、完全
に誤りです。プロセッサを有効に利用するプロセスがあるので、その結果100%の利用率
になっている可能性があります。この種の利用率の上昇は、適切であると言えます。通
常、利用率が100%まで上昇しても、サーバは正常です。プロセスがプロセッサを効率よ
く利用していることを示しています。2~3分間100%のままになることもあります。
2~3分間100%のままになり、接続が失われたり、サーバの性能が著しく劣化する場合
は、正常ではありません。
この文書で言及する、プロセッサ利用状況が高くなる問題とは、このような状況のこと
です。
MONITORユーティリティの[プロセッサ利用状況]について、次の点に注意してくださ
い。サーバのプロセスで、CyieldWithDelayおよびCyieldUntilIdleと呼ばれる
NetWare関数が呼び出される場合があります。これらの関数のいずれかでスピンオンする
スレッドがあると、サーバのプロセッサ利用状況の値が高くなります。こうなると利用
状況の数値が不正確になります。数値が2~3秒100%に達して、すぐに低くなっても、驚
くべきことではありません。4.10サーバでは、正常な状況です。
プロセッサ利用状況が高くなる問題が発生して、サーバがハングしたり、接続が失われ
たりする場合は、次のチェックリストを参考にして、問題を解決してください。
プロセッサ利用状況の問題に対して必要なパッチ
オペレーティングシステム - 410PTx.EXEと410ITx.EXE両方のパッチをインストー
ルしてください。これらのパッチにより、プロセッサ利用状況が高くなる
問題を修正されます。また、その他の問題点も解消されます。パッチをすべてロー
ドすることにより、将来問題が発生する可能性が低くなります。
また「SET UPGRADE LOW PRIORITY THREADS」が「OFF」に設定されていることを
確認してください。
「ON」に設定されていると、プロセッサ利用状況の問題が発生する可能性があり
ます。
-ディレクトリサービス
DSをバージョン4.89aまたはそれ以降に更新してください。
ノベルのサポートでは、DSがプロセッサ利用状況の問題の原因になっていたこ
とを調べ、4.89aではこの問題が解決されています。効率的なツリーを設計するこ
とは、プロセッサ利用状況の問題を解決する上で、非常に重要です。
パーティションレプリカのサイズと数が大きい場合、適切に管理しないと
プロセッサ利用状況の問題が発生する可能性があります。
DSでは、レプリカリング内のすべてのサーバ間で同期を維持する必要があります。
パーティションのレプリカが多ければ多いほど、ネットワーク上のトラフィック
が増加します。ノベルは、障害対策上の理由で、ツリー内の各パーティション
ごとに最低3つのレプリカを置くよう勧めています。
これにより、データベースの1つが壊れても、DSを回復することができます。
DS.NLMバージョン4.89aは96年3月現在 DSENHJ.EXEにて提供されています。
-圧縮
圧縮機能を使用している場合は、OSパッチをロードしておくことは非常に
重要です。ファイルの圧縮および圧縮解除にCPUサイクルが使用されます。圧縮機
能に関するデフォルトのSETパラメータは、このことを考慮して設定されていま
す。圧縮は、たいていのサーバのトラフィックがほとんどなくなる、深夜の時間帯
に実行されるようになっています。また「DAYS UNTOUCHED BEFORE COMPRESSION」
パラメータは、使用頻度の高いファイルは圧縮対象外とするように設計されていま
す。圧縮関連のデフォルトのSETパラメータを変更すると、サーバの性能に重大な
影響を与えることがあります。
ディスク容量が限られたユーザは、節約のため自分のホームディレクトリにIC
(Immediate Compress - 即時圧縮) フラグを設定しようとする場合があります。IC
フラグをディレクトリに与えると、サーバの性能に影響を与えます。通常、圧縮機
能は優先度の低いスレッドです。つまり、サーバがアイドル状態のときにのみ、
ファイルを圧縮します。ICフラグが設定されていると、圧縮機能の優先度が高くな
り、アイドル時間を待たなくなります。
「DELETED FILES COMPRESSION OPTION = 2」を設定すると、削除済みファイルが即
時圧縮されます。これにより、プロセッサは削除されたファイルをすぐに圧縮する
ので、プロセッサ利用状況の数値が高くなる問題が発生します。
プロセッサ利用状況の問題を回避するには、圧縮機能を注意深く監視する必要があ
ります。
-ブロック細分割り当て
ブロック細分割り当ては、ディスク容量節約のための、NetWare 4.1J新機能です。
ブロック細分割り当てを有効にする場合は、パッチをロードすることが非常に
重要です。ブロック細分割り当てを調整するためのSETパラメータはありません。
すべてが自動的に行われます。ブロック細分割り当てに関する問題を回避するに
は、ディスク容量を監視することが重要です。ボリューム容量のうち10~20%を
空けておくことをお勧めします。
また、ブロック細分割り当てを有効にした各ボリューム上で1000以上のブロックを
空けておくことも重要です。ブロック細分割り当て機能は、ディスクスペースを解
放するのに、これらの空きブロックを使用します。SERVMAN.NLMを使用すれば、ボ
リュームの統計情報を監視し、「空きブロック」数をチェックすることができま
す。空きブロック数が少ない場合は、「PURGE /ALL」をボリュームのルートディレ
クトリから実行して、「解放可能リンボブロック」を解放して、「空きブロック」
プールに移してください。この操作を頻繁に行わないようにするには、一時ファイ
ルが多く作成されるディレクトリにP(パージ)属性を設定してください。P属性は、
ファイルシステムの下方には継承されません。P属性を設定する際は、このことを
考慮してください。また、サーバコンソール上で「IMMEDIATE PURGE OF DELETED
FILES = ON」を設定することによって、パージできるファイルが「空きブロック」
を占領するのを回避することもできます。
圧縮機能と同様に、ブロック細分割り当てを有効にしたボリュームは、プロセッサ
利用状況の問題を回避するために注意深く監視する必要があります。
い。
-パケットバースト
ノベルのサポートは、NetWareクライアントおよびMicrosoftクライアントからの
パケットバーストにより、プロセッサ利用状況の問題が発生していたことを確認
しています。パケットバーストによる問題は、OSパッチと新しいリクエスタを
使用することで解決しています。NetWare 4.1J OSパッチをロードして、
クライアントに新しいFIO.VLMを使用することにより、ノベルのリクエスタの問題
は修正されます。
注意)96年3月現在日本国内に於いて、この問題を解決するFIO.VLMはリリース
されておりません。
-AppleTalk
ATXPR.NLMにもプロセッサ利用状況の問題を引き起こす原因があります。
ファイル41MAC1J.EXEに新しいバージョンのATXPR.NLMが含まれています。
41MAC1J.EXEは、NetWire-J ノベルステーション ライブラリ01番にあります。
-プリンタ印刷
1つのサーバに多くのプリンタを接続していると、ネットワークの性能に影
響を及ぼします。プリンタの数は、印刷する内容によって異なります。たとえば、
CAD/CAMの設計図を印刷する場合は、テキストファイルの文書を印刷するよりプロ
セッサ時間が多くかかります。一般に40を超える数のプリンタを接続すると、サー
バの性能が低下します。プロセッシングはサーバでなく、プリントデバイスに行わ
せることをお勧めします。プリンタの出力は遅くなりますが、サーバのプロセッサ
利用状況の数値は軽減されます。
ノベルは、プロセッサ利用状況の問題のうち、OSまたはDSに原因があると報告されてい
る問題はすべて解決しました。上記のチェックリストに記載されている対策をすべて実
行し、それでも問題がある場合は、次に示すトラブルシューティング用チェックリスト
を参照して、原因を調べてください。これらはトラブルシューティングの用途でのみ使
用できるテクニックです。ノベルの最終的なソリューションではありません。
プロセッサ利用状況の問題に関するトラブルシューティング
-圧縮
「ENABLE FILE COMPRESSION=OFF」を設定して、プロセッサ利用状況の問題
の原因となる圧縮機能をオフにしてください。ファイルは圧縮対象のキューに入れ
られますが、ファイルは圧縮されません。ただし、圧縮済みファイルにアクセスす
ると、そのファイルは圧縮解除されます。
-パケットバースト
ノベルのテクニカルサポートは、サーバからパケットバーストを無効にする
PBRSTOFF.NLMというモジュールを用意しています。このモジュール
は、サーバの起動時にロードする必要があります。パケットバーストが使用不可に
なるのは、このモジュールがロードされた後に確立された接続だけです。これによ
り、パケットバーストが原因で発生するプロセッサ利用状況の問題は、回避されま
す。
-他のNLM製品
プロセッサ利用状況の数値が高くなる問題が生じた場合、できる限り多くの
オプション製品やユーティリティをアンロードしてください。これは、OS
の問題なのか、あるいはロードされていたモジュールの問題なのかを特定するのに
役立ちます。
-ドライバ
プロセッサ利用状況の問題のトラブルシューティングには、LANドライ
バまたはディスクドライバが原因である可能性があります。
一般的なトラブルシューティング手順として、使用中のLANボードを別
メーカのものに取り替えることによって、問題を回避できる場合があります。
推奨される対策
1. 410PTx.EXEおよび410ITx.EXE両方のパッチをすべてロードしてください。
OSパッチにより、ブロック細分割り当ておよび他のNetWare関数に関する問題が修
正されます。これらのパッチはテスト済みであり、ノベルのエンジニアチームが推
奨するものです。
2. 「SET UPGRADE LOW PRIORITY THREADS」が「OFF」に設定されていることを確認し
てください。
このパラメータを「ON」に設定すると、優先度の低いスレッドが通常の優先度にな
ります。これによってプロセッサ利用状況の問題が発生する可能性があります。
3. ボリュームの空き容量を全体の10~20%確保してください。
ディスク容量を管理することは、圧縮およびブロック細分割り当ての問題を回避す
る上で非常に重要です。すべてのボリュームでディスク容量の10~20%を常に空け
ておいてください。ディスク容量は、SERVMAN.NLM、NWADMIN.EXEまたはコマンド
「NDIR /VOL」を使用して監視することができます。サーバの空きディスク容量が
少なくなった場合、必要のないファイルを削除するか、ボリュームにディスクを追
加してください。
4. 各NetWareボリュームに1000以上の空きブロックを維持してください。
ブロック細分割り当てが機能するには、空きブロックが必要です。空きブロック数
が少ないと、ブロック細分割り当ては、「アグレッシブ」モードになり、ボリュー
ムをロックし、プロセッサ利用状況の問題が発生します。ボリューム上の空きブ
ロック数が1000を下回った場合は、ルートディレクトリから「PURGE /ALL」を実行
してください。これにより、「解放可能リンボブロック」を解放し、「空きブロッ
ク」に移します。
5. 一時ファイルが多く作成されるすべてのディレクトリで「PURGE」フラグを「ON」
に設定してください。
作成されるすべての一時ファイルは、「削除ファイルリスト」に入ります。これら
のファイルは、「PURGE」が実行されるまでディスク上に保存されます。ディスク
容量や空きブロックの問題を避けるため、一時ファイルが多く作成されるすべての
ディレクトリで「PURGE」フラグを「ON」に設定してください。また、
「PURGE /ALL」コマンドの実行後、「IMMEDIATE PURGE OF DELETED FILES=ON」を
設定することによって、この問題を回避することもできます。
プロセッサ利用状況の数値が高くなること自体は、悪いことではありません。SETパラメータを変更して、その影響を確認してください。プロセッサ利用状況の問題は、限られた原因で発生します。もし上記のチェックリストの対策を実行しても問題が発生する場合は、ノベルのリセラまたはテクニカルサポートに連絡してください。ノベルで把握されていない問題は、解決できません。
Rich Jardine
Product Support Engineer, NetWare OS Support
Novell Inc.