接続クライアント数および同時使用ユーザー数によるライセンスについての詳細は、『Windows NT Update Information for Version 3.51』を参照してください。
サーバーのセットアップとライセンス
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Windows NT Server セットアップの間に、ユーザーは、法的なライセンス契約への同意を求められます。この契約に同意するには、ユーザーはそこにいなければなりません。セットアップは、Winnt32 /u:MyScript のように、無人モードのスクリプトをコマンド ラインに指定することによって、ユーザーがその場にいなくても実行させることができます。詳細については、 UNATTEND.TXT を参照してください。
既に Microsoft Windows 95 を実行しているコンピュータから、Windows NT Workstation 3.51 を組み込むことができます。これにより、いずれかのオペレーティング システムを使ってコンピュータを起動できるようになります。
Windows 95 から Windows NT Workstation 3.51 を組み込むには、3 つの方法があります。すなわち、3.5 インチ セットアップ ディスクを使うか、CD-ROM と 3.5 インチ セットアップ ディスクを使うか、またはネットワークから Windows NT Workstation を組み込むかのいずれかです。
フロッピー ディスクを使用しての Windows NT Workstation 3.51 の組み込み
Windows NT 3.51 セットアップは3.5 インチ セットアップ フロッピーしかサポートしないため、フロッピーを使用して組み込みを行うには、システムが 3.5 インチの A ドライブを持っていなければなりません。Windows NT Workstation 3.51 を組み込むには、フォーマット済みの空の高密度 3.5インチ フロッピー ディスクを 4 枚と、セットアップの最中にフォーマットするさらに 1 枚のディスクが必要です。コンピュータを再起動し、1 枚目の Windows NT セットアップ ブート ディスクからブートして、画面上の指示に従ってください。セットアップでは、Windows NT Workstation 3.51 を新しいディレクトリに組み込み、コンピュータの起動時に Windows 95 と Windows NT のいずれをブートするかを選べます。
CD-ROM と 3.5 インチ セットアップ ディスクを使用しての Windows NT Workstation 3.51 の組み込み
Windows NT CD-ROM と 4 枚の 3.5 インチ セットアップ ディスクをお持ちの場合は、CD-ROM から Windows NT 3.51 を組み込むことができます。コンピュータを再起動し、1 枚目の Windows NT セットアップ ブート ディスクからブートして、画面上の指示に従ってください。システムのシステム ドライブの CD-ROM ドライブが Windows NT により検出可能で、正常に動作している場合は、セットアップがそのドライブを検出して CD から Windows NT 3.51 の組み込みを行います。そうでない場合は、残りの 3.5 インチ セットアップ ブート ディスクの挿入を求められます。セットアップでは、Windows NT Workstation 3.51 を新しいディレクトリに組み込み、コンピュータの起動時に Windows 95 と Windows NT のいずれをブートするかを選べます。
ネットワークの共有資源からの Windows NT 3.51 の組み込み
Windows NT 3.51 は、ネットワークの共有資源から組み込むことができます。ネットワークの共有資源から組み込む場合、4 つのオプションがあります。
Windows NT のアップグレードまたは組み込みをネットワークの共有資源から行う場合、/b スイッチを指定して、WINNT.EXE または WINNT32.EXE を起動することができます。この処理の間、フロッピー ディスクは必要ありません。Windows NT ファイル用に最低限必要な容量以外に、4MB のハード ディスク空き容量が必要です。
/b スイッチを使用するには、コンピュータでブートするデバイスが、機器メーカーのドライバを必要としない、Windows NT 対応のものでなければなりません。Windows NT は、多くのブート デバイスを追加のドライバなしでサポートしています。ただし、WINNT.EXE で /b スイッチを指定した時に、ハード ディスクが過度にフラグメント化されている場合、組み込みに失敗することがあります。この場合、/b スイッチを指定せず、フロッピー ディスクを使用するようにしてください。
セットアップ プログラムは、ブート フロッピーを作成するかどうかをたずねてきます。システム修復ディスクを使って Windows NT の組み込みを修復する際に、これらのフロッピーが必要となるので、作成することを推奨します。
Windows NT 3.51 の Windows NT ファイル システム (NFTS) は、ファイル レベルの圧縮をサポートします。バージョン 3.51 以前の Windows NT は圧縮をサポートしていないので、圧縮されているファイルや圧縮が指定されているディレクトリを読み取りません。バージョン 3.51 以前の Windows NT 用に組み込むファイルは、圧縮しないでください。これらのファイルを圧縮してしまった場合は、Windows NT Version 3.51 を起動して、以前のバージョンを起動するのに必要なすべてのファイルおよびディレクトリの圧縮を解除してください。
Windows 3.x と同じディレクトリに組み込まれている Windows NT 3.1 を、Windows NT 3.5x にアップグレードすると、Windows NT 3.5x でマウスのダブルクリックが無効になります。この問題が発生した場合、Windows NT 3.5x 上で以下のレジストリを REGEDT32.EXE で変更してください。
\\HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Mouse
DoubleClickHeight = 4
DoubleClickSpeed = 686
DoubleClickWidth = 4
MouseSpeed = 1
MouseThreshold1 = 6
MouseThreshold2 = 10
SwapMouseButtons = 1
Windows NT 3.5 から Windows NT Server 3.51 へのアップグレード
Windows NT 3.51 セットアップ プログラムは、Windows NT 3.51 のセットアップを行う CD-ROM ドライブを選択する際に、2 つの処理を行います。Windows NT 3.51 はまず、テキスト モードのセットアップのときに、コンピュータ上の SCSI ドライブの選択を求めるプロンプトを表示し、選択された最初のドライブから Windows NT 3.51 をロードします。次に、 GUI モードのセットアップになったときに、Windows NT のレジストリで設定されている CD-ROM ドライブの優先順位に従って、CD-ROM ドライブにアクセスします。
このときに、セットアップ ディスクや CD の挿入を求めるメッセージが誤って表示される場合があります。
複数の CD-ROM ドライブが組み込まれているコンピュータ上で Windows NT 3.51 をセットアップするには、最初の優先順位を持つ CD-ROM ドライブを選択してください。コンピュータ上ではどの CD-ROM ドライブが高い優先順位を持っているか見ることはできませんが、次の表を参考にすることができます。
ご使用のコンピュータで優先順位を持つ CD-ROM ドライブが受け入れてファイルのコピーを開始するまで、それぞれの CD-ROM ドライブに順番に Windows NT 3.51 CD を挿入してみることができます。
PCI バス システム上での Windows NT の実行
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PCI バス システム上で Windows NT を実行する場合、CMOS スクリーン経由か、またはマザーボードでジャンパを切り替えることにより、割り込みを有効にする必要があります。割り込みを有効にする方法については、そのシステムのマニュアルを参照してください。
Windows NT 3.1 を保持したままでのアップグレード
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注意: Windows NT 3.1 がすでに組み込まれているコンピュータ上に、更に、Windows NT 3.51 を組み込む場合、FAT パーティションに障害が発生しないようにし、かつ Windows NT 3.1 の任意のバージョンが NTFS パーティション上のファイルにアクセスできるようにするためには、UPDATE.EXE を実行しなければなりません。UPDATE.EXE を実行しなかった場合には、セットアップ完了後に NTFS パーティション上のファイルに Windows NT 3.1 からアクセスできなくなります。また、FAT パーティション上で長いファイル名を使用すると、Windows NT 3.1 からそれらのパーティションにアクセスできなくなります。
新バージョンにアップグレード、あるいは新バージョンを組み込み直して、旧バージョンの Windows NT を残しておきたくない場合には、UPDATE.EXE を実行する必要はありません。
UPDATE.EXE を使用して Windows NT 3.1 システムを更新するには
1. Windows NT 3.51 セットアップ プログラムを実行する前に、Windows NT 3.51 CD-ROM 上の \FS31UPD\system_type ディレクトリに移動します。たとえば、x86 システムの場合は、E:\FS31UPD\I386 に移動します。
x86 コンピュータでフロッピー版の製品をお使いの場合、ドライブ A に Microsoft Windows NT 3.1 アップデート ディスクを挿入し、そのドライブをカレント ドライブにします。
2. UPDATE.EXE を実行します。
画面上に表示される指示に従って更新作業を完了させます。
組み込みディレクトリ
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アップデートの場合を除いて、Windows NT 3.5 が含まれているディレクトリには Windows NT 3.51 を組み込まないようにしてください。Windows NT セットアップは、たとえば C:\WINNT であるバージョンの Windows NT を検出したことを通知し、そのシステムをアップグレードするかどうかをたずねてきます。アップグレードしない場合は、Windows NT 3.51 の組み込み先として同じディレクトリ (C:\WINNT) を選択しないようにしてください。
Windows NT Workstation 3.51 または Windows NT Server 3.51 を組み込むと、サンプルの LMHOSTS.SAM ファイルおよび HOSTS.SAM ファイルがコンピュータ上の \systemroot\SYSTEM32\DRIVERS\ETC ディレクトリに置かれます。LMHOSTS.SAM ファイルには、LMHOSTS ファイルの作成と使用についての追加情報が含まれています。Windows NT 3.51 へのアップグレードを行っている場合は、既存の LMHOSTS ファイルは変更されません。Windows NT を新しく組み込む場合は、メモ帳またはほかのテキスト エディタを使って LMHOSTS ファイルを作成してください。新しく作成する LMHOSTS ファイルには、サンプル LMHOSTS.SAM ファイルの情報に基づいてエントリを追加してください。
ディスクが過度にフラグメント化されていると、Windows NT セットアップがシステム ファイルを作成するための十分なスペースを確保できないことがあります。このような場合には、セットアップは組み込みの最終段階でボリュームの変換ができません。再度ボリュームの変換を行う前にファイルをいくつか削除するか、ドライブの内容をバックアップし、フォーマットし直してください。
MS-DOS UNDELETE の削除セントリ ブロック
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Windows NT では、MS-DOS Version 6.2 の UNDELETE の削除セントリ機能を使用して FAT パーティションに作成された空き領域は認識されません。MS-DOS は、削除セントリ方式によって、削除されたファイルを記憶するためにハード ドライブの一部を確保しており、空き領域に関する問い合わせがあるとその領域で実際に使用されている領域を差し引いて全空き容量を報告します。一方、Windows NT では削除セントリ方式が使用できないので、FAT 上のこの領域全体が使用されていると見なされます。
MS-DOS ディスク ユーティリティの使用方法
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Windows NT 3.5 で導入された、新規の長いファイル名形式は、MS-DOS とは異なる方法で FAT パーティション上のファイル要素を使用します。Windows NT 3.5 が使用する FAT パーティション上で MS-DOS ディスク ユーティリティを使うと、ファイルが削除されたり、または長いファイル名が失われたりすることがあります。Windows NT 3.5 専用に設計されたディスク ユーティリティだけを使用するか、または MS-DOS の動作中は、chkdsk ユーティリティまたは scandisk ユーティリティを使用するようにしてください。
Windows NT 3.5 FAT ファイル システムが長いファイル名を使用しないようにするには、次のレジストリ エントリを 1 に設定する必要があります。
Windows 95 または MS-DOS の Microsoft DriveSpace または Microsoft DoubleSpace ディスク圧縮ユーティリティを使ってファイルを圧縮すると、Windows NT 3.51 ではそのファイルにアクセスできなくなります。そのため、これらのユーティリティを使ってはファイルを圧縮しないでください。
上記の方法を利用できない方は、日本ディジタルイクイップメント株式会社 (日本 DEC) 製品企画本部 NT 事業推進室 (03-5349-7328) にお問い合わせください。
Digital Venturis Systems と S3 ベースのビデオ
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S3 ベースのビデオを持つ Digital Venturis シリーズのコンピュータでは、再起動時に問題が発生する場合があります。シャットダウン後再起動を選択すると、S3 ビデオをリセットしようとしたときに、システムがフリーズしてしまう場合があります。これによりシステムが害を受けることはありませんので、単にリセット ボタンを押すか、コンピュータの電源を切ってください。この問題は、近い将来に修正されます。
Gateway Nomad および TI Travelmate Notebooks
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Windows NT をこれらのコンピュータに組み込むには、[カスタム セットアップ] を使用する必要があります。SCSI アダプタの走査中に問題が発生した場合は、SCSI の検出をスキップすれば問題を回避することができます。
Windows NT でフロッピー ドライブを適切に使用するには、セットアップ ユーティリティでシステムを構成してください。[Advanced Operating System] オプションは Auto に設定してください。これらのコンピュータの電源管理ドライバが Texas Instruments 社から入手できれば、Auto オプションを使用する必要はなくなります。
IBM Personal System/2
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IBM PS/2 システムの中には、Windows NT の CD-ROM ブート ディスクまたはフロッピー ディスク セットのディスク #1 から組み込むときには、平面メモリしか認識されないものがあります。これはメモリ カードの問題で、システムに次の部品番号のカードがある場合に発生します。
FRU-88F0075
オプション 87F9856 または 87F9860
このような問題のない新しいカードは次のとおりです。
FRU-87F9916 または 34F2825
オプション 34F3077 または 34F3011
また、Kingston の拡張メモリを使用するとこの問題は発生しません。
Windows NT を組み込む前に、PS/2 Reference Diskette Version 1.21 以降を使用してシステム構成を更新することを推奨します。
IBM ThinkPad
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IBM ThinkPad 700c および 720c portables に Windows NT を組み込み、実行するには、ABIOS パッチが必要です。ThinkPad Reference Diskette から C:\ ディレクトリに次のファイルをコピーしてください。