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1999-01-27
|
4KB
|
78 lines
PicalcPPC ver 1.0
1. PicalcPPCについて
PicalcPPCはガウス・ルジャンドル法によってひたすら円周率を計算するだけ
というまことに能のない実用性ゼロのプログラムです。
その名の通りPowerPC搭載のPowerMacintoshでのみ動作可能になってます。
というのも乗算ルーチンに浮動小数点数演算による高速フーリエ変換を利用し
ていてこれが速さを決めているのですが、PowerPCとFPU搭載の68Kでも速度
がおよそ2桁違ってきて68Kではとっても遅くなるからです。そのほか
アルゴリズムの詳細等については文献をあたって下さい。作者のHomePage
にも簡単な解説があります。
http://www2.raidway.ne.jp/~akasaka
http://member.nefty.ne.jp/akasaka
の両方に店?だしてます。
2. 使い方
特に記述するまでもありません。プルダウンメニューから計算桁数を選択し
Startボタンを押すだけです。結果はデフォルトではPi(XX)というファイルに
出力されます。XXが計算した桁数です。オプションについても書くまでもな
いですが、簡単に解説します。
a. [2の平方根をSaveする] 計算の途中で作ってる2の平方根もついでに
出力します。黙ってるとSQRT(XX)というファイルになります。XXは桁
数です。
b. [詳細表示] 出力ファイルの最初に計算の途中経過が表示され円周率の
表示の後に消費した時間の内訳がでます。作者以外にはあまり使い道
のないオプションです。
c. [出力ファイル指定] 出力するファイル名をPi(XX)以外にする時にチェック
します。aで2の平方根をSaveする場合にはこちらも聞いてきます。
Quitのボタンはこれを押すと何もしないで終了します。
3. 使用上の注意
大きな桁数を計算する時は割り当てメモリを増やさないといけません。一応
不足する時には警告のDialogが出ておよそのメモリ所要量を知らせますが、
だいたいの目安程度だと思って下さい。
仮想記憶でももちろん動くしMacOS8.xであればほとんど性能には影響しない
と思いますが、実メモリ以上割り当ててかつ実際に実メモリ以上使う場合には
極端に性能が落ちます。たぶんうちの112MBの実装メモリでは800万桁あたり
がどうかなというところだと思います。とりあえずOn memoryでFFTが実行
できればそれほど性能は落ちないのかもしれません。
このプログラムは普通のMacのプログラムと異なり一回実行すると勝手に終了
します。かつ実行中は他のプログラムが動くことを一切許さないという困りも
のです。(マウスは動きます、あとcommand+option+escも効きます。)
4. 計算速度について
実はこのVer1.0は本当はもっと高速化を果たした上で広く公開するつもりだ
ったのですが、開発がなかなか進まない(なかなかプログラムしないともいわ
てる)一方、ライブラリなんかにはほとんどMac用でガウスルジャンドルの公
式の一派を使ったものがなかったので、他より十分速いと判断し、とりあえず
安定して動いているものを公開するものです。現時点(1999/1/26)でうちの
PowerMac7500+604e/200MHzUpgrade Cardで約100万桁が1000秒強
で計算できます。266MHz G3での結果はあの円周率の世界では有名な東大の
金田研究室の作ったSuper-Pi(ただしバージョンは大分古いし良くわからない、
つづりももしかしたら違うかも)を133MHz 無印Pentium+Windows95で動
かした結果よりはクロック比である倍より高速でした。最新のやつはきっとも
っと速いんでしょうけど。
とりあえず現在の目標は「100万桁10分以内をうちのマシンで」というところ
です。
5. 配付その他
本プログラムの配付は自由です。作者への連絡も不要です。
ただし著作権は作者である赤坂に属するものとし放棄することはしません。
改変その他も自由ですが、商用で利用する場合にはあらかじめ許可している
場合を除き作者まで連絡下さい。(ないと思うが)
またソースがみたいという方は作者まで連絡いただければおそらく希望に沿う
ことができるでしょう。公開してないのは主にソースが汚いので恥ずかしいせ
いです。
6. 参考文献
bit 1988年10月号 「ナノピコ教室」が生んだ円周率世界記録 金田康正
Vol20, No.10 pp.1096-1107
作者:赤坂勉 akasaka@mail.raidway.ne.jp or
tsutomu.akasaka@nifty.ne.jp