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Text File  |  1998-05-26  |  9KB  |  140 lines

  1. CordCopy
  2.  
  3. Copyright 1997-98 by Yasushi Tanaka
  4.  
  5.  
  6. 1.概要
  7.  
  8. このアプリケーションは、シリアル・クロスケーブルを経由して、2台のコンピューター間でファイルを転送するツールです。
  9.  
  10.  
  11. 2.動作条件
  12.  
  13. 漢字Talk7以降のシステムで動作するMacintoshまたはPower Macintosh
  14.  
  15.  
  16. 3.インストール方法
  17.  
  18. StuffIt Expander等で解凍後「CordCopy」というファイルを任意の場所にコピーして下さい。機能拡張などをインストールする必要はありません。
  19.  
  20.  
  21. 4.CordCopyの設定
  22.  
  23. まず最初に、通信に使用するポートを決定します。
  24. 「File」メニューから「Preferences...」を開いて、使用していないポートを選択します。PowerBookやPerfomaのような、使用できるポートが一つしかないコンピューターで、AppleTalkがオンになっている場合は、オフにして下さい(但し、AppleTalkネットワークがEthernet経由になっている場合は、オフにする必要はありません)
  25.  
  26. 次に、通信速度を決定します。
  27. 同じく、「File」メニューの「Preferences...」で、通信速度を選択します。標準状態では57600が選択されていますので、殆どの場合、速度を変更する必要はありません。
  28. 115200と230400のスピードは、System7.5以降のOSで動くMacintoshで、GeoPort仕様シリアルポートを経由した場合のみ使用可能です。特に誤選択防止はしてありませんが、機種によっては正常に動作しないことがありますので、ご注意下さい。
  29. 送信側と受信側のコンピューターで通信速度の設定が違う場合は、実際の通信時に自動調整されますので、双方の通信速度を一致させる必要はありません。
  30.  
  31. 更に、受信したファイルを保存する場所を決定します。
  32. 「Current」の場合、CordCopyアプリケーションと同じ場所に保存されます。
  33. 「Specitied」の場合、ユーザーが指定した場所に保存されます。場所の指定は「Select...」ボタンを押すと、フォルダを選択するダイアログが現れて、ダイアログ上部の選択ボタンで指定します。
  34. 保存する場所は、必ずハードディスクにして下さい。フロッピーディスクを指定した場合、書き込めなかったり、送受信が不安定になることがあります。
  35.  
  36.  
  37. 5.CordCopyの使用方法
  38.  
  39. まず最初に、2台のコンピューターを接続して下さい。この接続を行うケーブルは、シリアルのクロスケーブルです。AppleTalkのLocalTalkケーブルや、モデムに付属しているストレートケーブルでは通信できません。
  40.  
  41. 起動後、受信側のコンピュータで、「File」メニューから「Receive...」を選択し、待機状態にします。
  42. このままデータが送信されてくるまで延々と待機します。待機状態を中止するには「Cancel」をクリックするか「esc」キーを押します。
  43.  
  44. そして、送信側のコンピューターで、送信するファイルを選択します。「File」メニューから「Open...」を選び、ファイルを選択するか、Finderで、CordCopyのアイコンに送信したいファイルをドラッグすると、受信側のコンピュータを調べ、受信可能であったら送信を開始します。
  45.  
  46. 転送中は、双方のコンピューターに進行状況と、転送に時間がかかる場合は残り時間が表示されます。「Cancel」をクリックするか、「ð + .」キーもしくは「esc」キーを押すと転送を中止します。
  47. 送信側と受信側のどちらからでも通信中断できます。
  48.  
  49. 転送中の残り時間表示が、送信側と受信側で食い違うことがあります。特に受信側の残り時間が送信側に比べて長い現象が見られますが、この表示は「転送済みデータ数」と「そのデータを転送するのに要した時間」から求められる数字なので、通信初期段階ではファイルの読み書きの時間に左右されることが多いため、異常ではありません。
  50.  
  51. 受信側に、既に同名のファイルが存在した場合は、ファイル名の末尾に番号を加えた名前で保存されます。
  52.  
  53.  
  54. 6.Windowsコンピュータとの通信について
  55.  
  56. MacintoshとMacintoshの通信では、ファイルと、それに伴う情報は全て転送されますが、Windowsコンピュータとの通信では、双方のファイルシステムの違いから注意点があります。
  57.  
  58. ●Windowsコンピュータへ送信する場合
  59. データフォークのみ送信されます。そのため、アプリケーションなどのリソースフォークにしかデータが入っていないファイルは送信できません。
  60. ファイル名は、DOSのルールに従う必要があります。自動的に拡張子を追加する機能はないので、ファイル名をDOSでも使用できるものに変えるか、転送後にWindowsコンピュータで名前を変更する必要があります。
  61. Windows95/NTのロング・ファイルネームに対応しているので、ファイル名そのものを8文字に縮める必要はありません。
  62. ファイル名に以下の文字が混ざっている場合、それらの文字は'_'で置き換えられて保存されます。
  63. ¥/:,;*?"<>|
  64.  
  65. ●Windowsコンピュータから受信する場合
  66. 受信したファイルは、クリエータが'MDOS'、ファイルタイプが'BINA'となってしまいますので、当然ダブルクリックでは開けず、File Buddy等のユーティリティーを使用して情報を書き換える必要があります。
  67.  
  68. 受信するファイルの拡張子がある程度決まっている場合は、「File」メニューから「Association...」を選んで、あらかじめ受信したファイルの拡張子とファイルタイプを関連づけしておくことが出来ます。
  69. ここで、「.TXT」という拡張子は、クリエーターを「ttxt」、ファイルタイプを「TEXT」として登録しておけば、「.TXT」という拡張子のファイルを受信した時、SimpleTextのファイルとして保存されます。
  70.  
  71. 登録は、拡張子を入力して(先頭の.は不要)、クリエータ、ファイルタイプを入力するか、「Same Creater...」「Same FileType...」で、他のファイルから情報を持ってきて、「Add/Edit」ボタンを押すと、既に登録されている拡張子の場合は更新され、未登録の拡張子の場合は追加されます。
  72. 「Delete」ボタンを押すと、リスト上の選択された拡張子登録を消去します。
  73. 拡張子の登録は、最大16個まで可能です。
  74.  
  75.  
  76. 7.トラブルシューティング
  77.  
  78. ●ポートが開けない
  79. AppleTalkや、FAXソフトウェア等が既にポートを占有している場合は、送受信できません。また、PowerBook等の、ポートが一つしかないコンピュータでは、プリンタポートを使用しているとモデムポートを開くことが出来ません。
  80. モデムを内蔵しているコンピュータでは、モデムポートが内蔵モデムに割り付けられていることがあります。PowerBook用Expressモデムの場合は、コントロールパネルの「Expressモデム」で、「外部モデムを使用する」設定にして下さい。それ以外の内蔵モデムが入っている場合はプリンタポートを使用して下さい。
  81.  
  82. ●送受信できない
  83. ポートが使用できなかったり、受信側コンピュータが待機状態でないと、送信は出来ません。また、送信しようとするファイルのサイズが受信側の保存するディスクの残り容量より大きすぎたり、保存するディスクがロックされていたりして、受信側コンピューターに保存できないと、送信は開始されません。
  84. ストレートタイプのシリアルケーブルや、LocalTalkケーブルでは通信できません。
  85.  
  86. ●転送が不安定
  87. コンピューターの環境によっては、通信が不安定になることがあります。送受信いずれかで通信速度を落として試してみて下さい。
  88. 通信速度は、送受信双方のどちらか遅いほうに設定されるので、双方の設定を一致させる必要はありません。
  89. 送信するファイルまたは、受信したファイルを保存する場所が、遅いドライブ(フロッピーや、ネットワーク)の時は、大きいファイルを転送するときに不安定になります。出来るだけハードディスク上で作業を行うようにして下さい。
  90. 同時に起動しているアプリケーションが多いと、動作不安定になることがあります。
  91. デスクトップファイルやディレクトリ情報が異常になっていると、通信出来なかったり、転送が不安定になったり、最悪の場合はシステムエラーが発生することがあります。
  92. SpeedDoublerやRAM Doublerと併用すると不安定になったりすることがあります。
  93.  
  94. ●転送したデータがおかしい
  95. テキストファイルの改行方法は、MacintoshとWindowsで異なり、MacintoshとWindowsで送受信した場合は、同じファイルにも関わらず正常に表示できないことがあります。改行方法を変換できるツールで修正して下さい。CordCopyには改行コード変換機能はありません。
  96. 現在使用されているファイルや、破損したファイルを転送すると、誤動作したり転送できなかったりします。
  97.  
  98.  
  99. 8.ノート
  100.  
  101. ・接続ケーブルについて
  102. Mac to Mac の接続では、一般に市販しているシリアルプリンタケーブルを使用可能です。
  103. Win to Mac の接続では、デジタルカメラのオリンパス CAMEDIA 400/400L/410L/800L用、EPSON CP-100/200/500用、Kodak DC40/50/120用、チノン ES-3000用を使用可能です。
  104. 市販接続ケーブルでは、ロアス株式会社製の「Mac RS-232Cケーブル 型番ZR30-204」での動作を確認しております。
  105.  
  106. 9.作者あとがき
  107.  
  108. MacintoshとWindowsが混在する場合、ファイルのやりとりはフロッピーで、それでなければWin機にEthernetボードを入れてFTPサーバーを構築してという話になりますが、たかだかファイルをコピーするだけなのにそんな面倒くさいことを....と思って作ったのがこのツールです。
  109. オンラインソフトの特権を利用して、機能を絞り込んだ単機能ツールとし、凝ったユーザー・インターフェースは一切なし。ファイル形式の自動変換機能などもまったく装備していません。
  110. 将来的にはわかりませんが、しばらくは簡単お手軽単機能で行こうと思います。
  111.  
  112.  
  113. 変更履歴
  114. d1: 1998/1/6
  115.     初リリース
  116.  
  117. d2: 1998/1/13
  118.     通信安定性を向上させる
  119.  
  120. d3: 1998/1/26
  121.     送信側と受信側でファイルアクセス速度が異なる場合の不具合を修正
  122.  
  123. d4: 1998/3/30
  124. 残り時間を表示する機能を追加
  125.  
  126. d5: 1998/5/28
  127. 一部機種で送信時に不安定になる不具合を修正
  128.  
  129. 使用許諾契約
  130. 本ソフトウエア「CordCopy」及び付属する文書は、田中 康之が著作権を所有するものとし、また、本ソフトウエア及び付属の文書について、明示または暗示されたいかなる保証も提供するものではありません。田中 康之は本ソフトウエアの使用または契約違反や保証に起因する、使用契約者や第三者へのいかなる利益の損失や直接、間接、偶発的損害についても、何らの責任も負うものではありません。
  131.  
  132.  
  133. 配布、転載および譲渡する場合の条件
  134. ユーザーであるお客様およびは、本ソフトウェアを他人に配布することができます。この場合、代金または手数料をとることはできません。営利目的に利用することは、いかなる場合でも禁止します。
  135. また、配布、転載および譲渡する場合には、ダウンロードした改変されていない圧縮ファイルの形式に限り行うことが出来ます。改変された圧縮ファイル及び単体でのファイルの配布、転載は、作者の許可なく行うことを禁止します。
  136.  
  137. --
  138.  
  139. 田中 康之 / http://www.vector.co.jp/authors/VA008636/  mailto:yass@hi-ho.ne.jp
  140.