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アルバムHTML

縮小画像一覧をHTMLファイルとして保存し、Webページなどに使えるようにします。また多数の画像を他人に渡すとき、このアルバムHTMLで目次を作っておけば、相手は特別にソフトを用意しなくても、ブラウザで画像が開けるようになります。

実行すると、作成条件を指定するためのダイアログが出ます。各タブの項目の意味は次のとおりです。ここでの設定情報は「オプション」タブからファイルへの保存・読みこみが可能ですので、よく使う設定は保存しておけば、いちいち入力せずにすみます。

縮小画像一覧の順番は、そのときのファイルビューの並び順と同じになります。コマンドを実行してから任意の順番に並べかえることは現在のところできませんので、必要ならあらかじめファイルビュー上で、ファイル名の変更等で望みの順番にしてから、このコマンドを実行してください。

出力

スタイル

HTMLファイルの基本的なスタイルを決めます。

「アルバムのみ」だと、全面に縮小画像を表示し、原寸画像を表示させるときはブラウザによって画面が切り替わります。「アルバムフレーム+ビュアー」だと、画面は2つのフレーム(ヘッダーを指定しているときは3つ)に分割され、片方のフレームに縮小画像の一覧、もう片方のフレームに縮小画像をクリックしたときの原寸画像が表示されます。
フレームのサイズ、分割方法などは、「フレーム設定」ボタンから指定できます。

「原寸画像のキャプション」にチェックを入れると、原寸大画像の下部にも、縮小画像下に出るのと同じ画像情報が表示されるようになります。ビュアーフレームのキャプションの表示範囲は、「縮小画像」タブの「キャプション」と連動します。
このオプションでは、「html」というサブフォルダが作成され、そこに各画像につき1つのHTMLファイルが作成されます。

「別ウィンドウで開く」にチェックすると、縮小画像やキャプションをクリックして原寸大で画像を開くとき、新たにブラウザを開いて表示するようになります。

ファイル名

出力されるHTMLファイルの名前が決定されます。例えば、ファイル名がALBUM、数字桁数が3だと、ALBUM001.htmのような名前のHTMLファイルが出力されます。
HTMLファイルの出力される場所は、ハイパーリンクを張る都合上、常に画像があるのと同じフォルダになります。
HTMLファイルの拡張子は、「.htm」「.html」のどちらかから選べます。

アルバムHTMLでは元画像1個に対して縮小画像ファイルが1個作られますが、縮小画像ファイルがHTMLファイルや元画像ファイルと同じ場所にあると、同じフォルダの中のファイル数が2倍に増えて管理が大変です。そういうときは、「縮小画像出力先」の欄にサブフォルダ名を入力することで、サブフォルダに縮小画像ファイルが格納されるようになります。
「縮小画像出力先」を省略すると、元画像と同じフォルダに縮小画像ファイルが保存されます。

これらをまとめますと、例えばC:フォルダに MAPIMG1.BMP, MAPIMG2.BMPといった画像があり、縮小画像出力先に「thumbs」を指定すると、アルバムHTMLで生成されるファイルは、

C:\CG\ADLERTAG\ALBUM001.htm…HTMLファイル
C:\CG\ADLERTAG\thumbs\MAPIMG1.jpg…MAPIMG1.BMPに対する縮小画像ファイル
C:\CG\ADLERTAG\thumbs\MAPIMG2.jpg…MAPIMG2.BMPに対する縮小画像ファイル

となります。

HTMLファイルをすぐに開く チェックすると、処理完了後、作ったHTMLファイルを開きます。複数のHTMLファイルを作ったときは、いちばん最初のものが開かれます。
既存のファイルに上書き

HTMLファイル等は通常、保存しようとする名前のファイルが既にある場合には、既存のファイル名を回避するようにして名前が決まります。例えば、「ALBUM001.htm」「ALBUM002.htm」というファイルが既にあるときは、「ALBUM003.htm」から名前がつけられます。

これをオンにすると、既存のファイルに構わず上書きするようになります。

HTMLの種類 HTML 4.01/XHTML 1.0/XHTML 1.1の3つから選べますが、意味が分からないときは「HTML 4.01」にしておいてください。逆に意味が分かる方にとっては、これ以上の説明は不要かもしれません。興味のある方は「バージョンと妥当性」の項をご覧下さい。

縮小画像

縮小画像1個のサイズ、1つのHTML内に配置する縮小画像の個数などを指定します。

縮小画像サイズ、配置数 生成される縮小画像が必ずこのサイズになるということではなく、ここで指定した大きさに収まるまで画像を縮小することを意味します。画像の縦横比は維持されます。
キャプション

縮小画像の下にどんな情報を表示するかを選べます。オンにした分だけ、表示される情報は増えていきます。ここでいう「コメント」とは、プロパティの「コメント」タブで入力・表示し、カタログファイルに記録されるものです。

フォントの大きさは、ブラウザ標準の文字の大きさに対する比率を、パーセントで指定します。相対指定のみで、サイズの絶対指定はできません。また、「オプション」で外部スタイルシートファイルが有効になっていると、指定できません(この場合はスタイルシート内で指定してください)。

リンク先とファイル名

HTML内でハイパーリンク先と生成される縮小画像のファイル名を、すべて小文字で統一するか、大文字で統一するか、変更しないかを選べます。

Windowsではファイル名の大文字小文字を区別しませんが、Webサーバーは区別することが多いです。大小文字を混在させたままアップロードすると、ローカルディスク上でうまくいっていたとしても、Web上ではリンク先が見つからないなどのエラーが生じるということが起こり得ます。そういうときはこの項目でどちらかに統一し、さらにFTPソフトによるアップロード時にもファイル名の大小文字を統一しておきましょう。

下記の「注意事項」も参照してください。

縮小画像もハイパーリンクにする
枠をつける

通常VIXで作成したページでは、キャプション(縮小画像直下の部分)にのみハイパーリンクが張られますが、「縮小画像もハイパーリンクにする」を選ぶと、縮小画像にもリンクが設定され、クリックすると元の画像が表示されるようになります。

このとき「枠をつける」もチェックすると、縮小画像の周囲に、ハイパーリンクであることを示す枠が描かれます。「枠をつける」は、「オプション」で外部スタイルシートファイルが有効になっていると、指定できません(この場合はスタイルシート内で指定してください)。

シャープネス オンだと(デフォルト)、縮小画像のピントがぼけるようになるのを防げます。ただし、アルバム作成時間は若干長くなります。
元の画像を使用

新たに縮小画像ファイルを作らず、元からある画像を縮小画像として使う設定です。オフなら元の画像を縮小してJPEGで保存し、できたファイルを縮小画像として使いますが、オンだと<img src="image1.jpg" width="120" height="90">のように、タグで元の画像の表示サイズを指定するだけになります。

オンの方が、縮小画像ファイルを作りませんので高速に処理が終わり、またディスク容量もほとんど使いません。ただし縮小画像の画質は、ブラウザの縮小方式に依存し(一般に画質は悪くなります。実際に試して比較してみると分かります)、ViXは関知しません。

デザイン

作成するページの背景色、背景画像、ヘッダー、リンクの色を選べます。リンク色の中で「ホバー」は、リンクの上にマウスを移動させたときのリンク色です。

背景で「無指定」を選ぶと、ブラウザのデフォルト背景色が使われます。IE3.0ならグレー、IE4.0以降なら白になります。「画像」を選んで画像ファイルを指定すると、その画像ファイルを作成するHTMLファイルと同じフォルダにコピーし、背景画像として使います。背景画像ファイルが最初からHTMLファイルと同じフォルダにあると、縮小画像一覧の方にも載ってしまうので注意してください。

ヘッダーの大きさは、ブラウザ標準のフォントサイズに対する比率をパーセントで指定します。相対指定のみで、サイズの絶対指定はできません。

「オプション」で外部スタイルシートファイルが有効になっていると、ヘッダーの有無と文字列以外は指定できなくなります(スタイルシートの方で指定してください)。

オプション

作成範囲 縮小画像の出力範囲を選べます。通常は「このフォルダすべて」にしておけばよいでしょう。選択したファイルのみを出力するといったこともできます。
外部スタイルシート

HTMLが分かる人向けの機能で、ViXが「デザイン」タブなどの指定に応じて自動的に生成し、HTMLファイル内に埋め込むインラインスタイルシートの変わりに、外部に置かれたスタイルシートファイルを使うようになります。「使用する」をチェックしてファイルを選ぶと、ダイアログ内の色、フォントサイズや「枠をつける」といった指定は無視されて、スタイルシートファイルに書かれた情報を使うようになります。

ViXでは次のクラスを使っています。スタイルシートを書く際の参考にしてください。

p.header
ヘッダー
p.caption
キャプション
img.thumb
縮小画像
p.thumb
縮小画像(ブロック要素)
p.viewer
ビュアーページの画像
table.catalog
アルバムを構成する表
「作成条件の読みこみ」「作成条件の保存」ボタン

クリックすると、以上の設定情報をファイルに保存し、読みこむことができます。いちど入力して保存しておけば、次から同じことを入力せずにすみます。

なお、V2.2から設定情報の保存形式が変わっています。旧形式(VFOファイル)は読み込みのみ可能で、保存は必ずXML形式になります。

フィルタの設定 アルバムを作成する縮小画像を限定できます。例えば、「JPEGファイルのみ」「サイズが30KB以上のファイルのみ」HTML化する、といったことが可能になります。このボタンで出現するダイアログについては、詳しくは「フィルタ」コマンドのところをご覧ください。

注意事項

バージョン、妥当性など

HTMLのバージョン

HTML4.01及びXHTML1.0では、可能な限りStrictで出力するようにしていますが、フレーム使用時には当然ながらフレーム設定文書はFramesetになり、各フレームサブウィンドウは、ハイパーリンクにおいてターゲットフレームを指定する必要があるためTransitionalで出力します。フレームサブウィンドウと同様の理由で、スタイルで「別ウィンドウで開く」を指定したときもTransitionalで出力します。HTMLの種類の指定よりもその他の設定の方が優先されるので、例えばXHTML1.1にはStrict相当の仕様しかありませんが、XHTML1.1による出力を指定してもフレーム使用や別ウィンドウで開く設定になっていたときは、種類指定は自動的にXHTML1.0になります。

文字コードは、HTML4.01で出力したときはシフトJIS、XHTMLのときはUTF-8になります。

XHTMLで出力できるようにしといてこう書くのも何ですが、現状(2002年初頭)では、HTMLでなくXHTMLで出力する実際的な意義、利点は、少なくとも個人が趣味で作るページではあまりないように思います。XHTMLが登場したのには、HTMLの互換性の混迷を解決し、またSGMLアプリケーションであったHTMLをXMLにより再形式化して、今後の汎用データ記述言語であるXMLとの整合・統一を図りデータ交換を容易にするという目的があります。しかしPCに詳しくない大多数の人々にとっては、「ホームページ」は自分とこのブラウザで見れればよしで互換性の混迷などということは意識の埒外にあるのでしょうし、Webサイト作成時にも、ページは手動で更新するものであって、XMLを通じたデータ交換などは考えたこともないのではないでしょうか。今のところ個人でXHTMLを採用する意義は、自分が最新かつ将来性ある形式を採用したという満足感とか、XHTMLを分かっている人が見れば、XHTMLの知識があるのを分かって貰えて好印象になるかもしれないとかの、感覚的な面にあるように思われます。

とえらそうに書いていますが、個人でXHTMLを採用する意義云々の点は、XHTMLジェネレータ作者たる私についても同様なわけですが。

妥当性

ViXの出力するHTMLは、いちおうAnother HTML-lintによって文法をチェックしています。性質上やむを得ないと考えられる非推奨事項(メールアドレスが分からないので<link rev="made"~がない、フレーム使用時にはアンカー要素にtarget属性を指定している、など)を除き、エラーを少なくするよう努めたので、W3C勧告に対する妥当性の点では、最低限のラインはクリアしているものと思います。ただ、

といった議論はあるかもしれません。ですが作者としては、こうした深みにはまりそうな議論には立ち入らないことにして、画像一覧のあるページが作りたいという現に存在する需要の方を重視したいと思います。