Internet Explorer 4.0 セットアップは、アクティブ セットアップという名前の ActiveX™ エンジンで実行されます。アクティブ セットアップは、クライアントのコンピュータ上で動作します。インストールは、モジュール単位で実行されるため、旧バージョンのブラウザに比べて非常に簡単になっています。
インストール処理は、小さなセットアップ パッケージを使用して開始します。セットアップ パッケージは、自己展開形式の小さなファイルであり、従来のブラウザを使用してコンピュータにダウンロードすることができます。ブラウザがない場合は、コンピュータに直接コピーしてもかまいません。サイズが 407 キロバイトしかない小さなファイルなので、1 枚のフロッピー ディスクに入り、またダウンロードする場合も短時間で済みます。
Internet Explorer のインストールに必要なのは、このファイルだけです。このファイルには、クライアントがインターネットにアクセスしてファイルの基本的なダウンロードをするのに必要な最小限のコードが入っています。
この小さなセットアップ パッケージを使用することにより、セットアップはダウンロードを開始する前に、ホスト コンピュータに関する情報を収集できます。アクティブ セットアップは収集した情報を使用して、Internet Explorer 4.0 の .cab ファイルのダウンロードとインストールを、できる限り効率よく問題なく実行できるようにします。この小さなセットアップ パッケージを最初にダウンロードしておけば、次のように多くの利点があります。
速度: 28Kbpsの回線ならば、IE4setup.exe のダウンロードが約 2 分で済みます。
ディスク領域が足りない場合は、セットアップ処理の早い段階でその旨がユーザーに通知されます。長時間のダウンロード処理の末にディスクの領域不足で失敗する、ということがありません。
IE4setup.exe は、ユーザーとコンピュータから必要な情報をすべて収集すると、インターネット上にある Microsoft の正規の配布サーバーの 1 つから必要な .cab ファイルをダウンロードします。セットアップはコンピュータにインストール済みのコンポーネントの一覧情報を持っているだけでなく、ユーザーがどのコンポーネントを必要としているかの情報も収集してあるため、不要な .cab ファイルをダウンロードしません。
必要な .cab ファイルのダウンロードに成功したら、アクティブ セットアップは終了します。
Internet Explorer セットアップの次のフェーズでは、ほとんどの Microsoft 製品で従来から使用されている ACME セットアップ エンジンを使用します。この時点で、Internet Explorer セットアップと従来のセットアップとでは、.cab ファイルがリムーバブル ディスクやネットワーク ドライブではなく、ローカルのハード ドライブのフォルダに入っている点だけが異なっています。
イントラネット管理者の方の場合は、セットアップを書き換えなくても、カスタム セットアップ パッケージ (IExpress パッケージとも言う) を作成できます。そのためには、IExpress というツールを使用して、カスタム バージョンの IE4setup.exe を作成します。
ログ作成機能が拡張されたので、ユーザー、管理者、および弊社にとって、セットアップ時のトラブルシューティングが容易になりました。Internet Explorer セットアップが作成する次の 2 つのログ ファイルは、問題点を突き止めて解決するのに有効です。この 2 つのログ ファイルは、Windows フォルダまたは NT フォルダに作成されます。
Active Setup Log.txt: アクティブ セットアップ ウィザードまたはコンポーネントのインストール中に実行された処理が、すべて記録されます。Internet Explorer 4.0 のコンポーネントが正しくインストールされない場合は、このログを調べてください。詳細については、Active Setup Log.txt のエラー ログ情報を参照してください。
RunOnceEx Log.txt: 動的リンク ライブラリの登録中に実行された処理が、すべて記録されます。特定の .dll が正しく登録されなかったというメッセージを受け取ったり、セットアップ処理の最終フェーズで予期しないダイアログ ボックスが表示されたりした場合は、このログを調べてください。