|
青空文庫
Blue Sky Collection
|
No.
|
:
|
|
著者名
|
:
|
田中英光
|
書籍名
|
:
|
オリンポスの果実
|
底本
|
:
|
「オリンポスの果実」新潮文庫、新潮社
1951(昭和26)年9月30日発行
1991(平成3)年11月30日52刷改版
|
底本の親本
|
:
|
|
入力者名
|
:
|
大野晋
|
校正者名
|
:
|
伊藤時也
|
作品について:最初から最後まで、船の中で一緒だった女性に対する恋情を告白するという手法で書かれたスタイルは主人公の感受性の豊かさを感じさせる。第10回ロサンゼルス・オリンピックのボート競技の選手であった作者の私小説的作品。思春期の感受性の豊かさを思い出させるとともに、当時のオリンピック遠征の様子が垣間見られて面白い。(シドニーオリンピックの年に 大野晋)
|
著者について:1913-1949。東京市赤坂区榎坂町生まれ。早稲田大学在学中、第10回オリンピックにボートの日本代表として参加。その時に『オリンポスの果実』に登場する「熊本秋子」のモデルとなった走り高跳び選手の相良八重と知り合う。在学中に友人たちと始めた同人誌「非望」に『急行列車』、『空吹く風』を発表。『空吹く風』は太宰治に好意的に批評される。1940(昭和15)年、「文学界」に『オリンポスの果実』を発表。1948(昭和23)年5月、「芸術」に『地下室から』を発表するが、翌月の太宰治自殺に大きな衝撃を受け、睡眠薬に溺れていく。1949(昭和24)年11月3日、三鷹禅林寺の太宰治の墓前で自殺。翌月遺稿集『さよなら』、『酔いどれ船』が刊行された。
|
|