Libretto20のベースクロックは、25MHzです。これを33MHzにアップさせることをクロックアップと呼んでいます。具体的な手順としては、
これ以上の説明が必要なら、基礎知識を習得してください。基礎知識の習得は、nifty:FPCUM/MES/8、nifty:FPCUM/MES/12を読めばいいでしょう。また、「DOS/V magazine 1996 7/15号“Underサブノートを使い倒せ!”174-187p」が参考になります。また、自信の無い人には改造を請負ってくれる業者があるようです。(7-4を参照してください)
また、クロックアップにより、若干発熱も増すようです。Libretto20は、ある一定以上熱くなると、自動的に「クロックダウン」し、発熱を抑制しようとします。それでも、クールダウンしない場合は、「ハイバネーション」します。通常の処理をしている分には、クロックダウンもあまり実感しないのですが、フルパワーを要求するアプリ=ゲームをしていると、如実に感じることができます。また、ゲームをしているときには、「音源カード」を刺しているので尚更熱が逃げません。(中には、SCP-55の様に、カードそれ自体も熱くなる物もあるようですし。)こればかりは、どうしようもないですね。
また発熱対策として、ベースクロックをノーマルに切り替えるスイッチをつけるのも一案です。ベースクロック変更の原理は、クロックアップと同様で、16番ピンを元の位置に付けるか、15番ピンに付けるかということで、25MHzと33MHzを切り替えています。
使用したスイッチは、3Pのスライドスイッチ(7×4×2mm程度で、秋月にて\40で購入)です。これを基盤の端に、エポキシと瞬間接着剤で固定します。さらにそのスイッチ操作を行うために、ケースを一部分削ります。例としてPCカードリリースレバーとIr-DA窓の間などがあげられます。
この方法のメリットは、基盤に実装しているため、分解するときに配線が邪魔にならないことです。また、スイッチの大きさが丁度よかったので、ケース面と高さが一致し「出っ張り」がありませんでした。試してみると、動作中にも切替えが可能なようです。クロックダウンする事の多くなる夏場の季節、腕に自信のある足上げ派は御試しあれ!
また、一部13番ピンと16番ピンを接続しないとクロックアップしないモデルがある、という噂がありますが、これに関して整理してみます。
Libretto20で使われている、W48C54A-56Gは10、15、16番ピンでベースクロックを決定しているらしい。13番ピンはVccである。ベースクロックは、10=LOW,15=HI,16=LOWがノーマルの25MHzで、10=LOW,15=HI,16=HIだと33MHzとなる。このため、16番ピンとLOW→HIに変更することでクロックアップとなる。ノーマルでは、16番ピンは基盤のLOWにハンダ付けされているので、これを浮かし(浮いた状態だと内部プルダウンなのでLOW)HIにする必要がる。このため、浮かした16番ピンを既にHIである15番ピンに接続しても、Vccである13番ピンに接続しても、どちらかの方法でも33MHzになる。
つまりICが同じなら、16番ピンの接続先は、13番ピンでも15番ピンでも同じ結果になります。結論としては、隣のピンでもあるし、同じ用途なので15-16番ピン接続が良いと思われます。