作って試せる体験付録 第3弾
「Red Hat Linux 9 Publisher's Edition」

■インストール先のHDDは?

 HDDにインストールするタイプのOSの場合、インストール対象となるHDDには、大きく以下の四つの場合が考えられます。

1.PCのメインのHDDを、まったく別なHDDに「交換」する
2.PCのメインのHDD以外に、まったく別なHDDを「増設」する
3.すでにパーティション分割されている「領域の一つ」を流用する
4.パーティション分割ツールでPCのメインのHDDに「新たな領域」を作成する

 基本的には1~4の順に、作業の難易度が高くなります。そのため今回付録では、1の方法を強く推奨します。これなら、利用しているWindowsが入ったHDDはPCから外されるので、誤操作などでデータを消してしまう危険性はなく、専用のHDDが用意できるなら最善の方法と言えます。2と3の方法は誤ってデータを消してしまう可能性が残されており、4に関してはさらにその可能性が高くなります。

 どうしても4の方法を使いたい場合には、現在あるHDDのデータを保持したまま、新たな領域を作り出せる以下のような市販ツールを利用してください。

メーカー製品名URL標準価格
株式会社ネットジャパンPartitionMagic 8.0 日本語版http://www.netjapan.co.jp/15,800円
株式会社プロトン ソフトボート事業部Acronis PartitionExpart2003http://softboat.jp/11,800円
株式会社ライフボートシステムコマンダー7 Plushttp://www.lifeboat.jp/12,800円
株式会社ライフボートパーティションコマンダー8http://www.lifeboat.jp/6,800円
キヤノンシステムソリューションズ株式会社System Selector 3http://canon-sol.jp/7,800円(パッケージ版)
4,000円(ダウンロード版)


■「パーティションコマンダー8」を使用したパーティション分割

 4の場合でOSを試そうという方のために、ここでは実際に「パーティションコマンダー8」を利用して、一つの領域で利用されているHDDを、二つの領域に分割する方法を紹介しします。ちなみに今回は、Windows 2000 Professional Editionがインストールされたディスクで、フォーマットがNTFS(Windows XP/2000などで使われている形式)の場合を想定していますが、これ以外の場合のパーティション分割方法に関しては、付録DVD-ROMに株式会社ライフボートから配布されている「パーティションコマンダー8 公式ガイドブック」を収録しているので、そちらを参照して下さい。

【1】パーティションコマンダー8は、内容を保持したままHDD内領域を分割できますが、念のために大切なデータなどをほかのメディアなどにバックアップしておきましょう

【1】


【2】光学ドライブにパーティションコマンダー8のシステムディスクを入れて、PCを起動します

【2】


【3】「操作のヘルプ」が表示されるので、一読してから「次へ」をクリック

【3】


【4】「パーティションウィザード」が表示されるので、ここで「パーティションのマニュアル操作」を選択して、「次へ」をクリック

【4】


【5】「パーティション操作」ウィンドウが表示されるので、左端にある「サイズ変更」ボタンをクリックします

【5】


【6】「パーティションサイズの変更」ダイアログが表示されるので、現在Windows 2000がインストールされている領域をどこまで縮小するかを指定しましょう。ここでは、4GBのHDDから1.5GB程度の領域を確保したいので、「新しいサイズ(MB)」に「2500」を指定してから「次へ」をクリックします

【6】


【7】パーティションコマンダー8が内容を保持すべきドライブの構造をチェックし、分割時にファイルが破損しないようファイルの移動などを開始します。容量の大きなHDDではかなり時間がかかる作業となります

【7】


【8】作業が無事終了すれば、領域が2.5GB程度(今回の構成では2.44GB)まで縮小され、新たに1.5GB程度の空き領域が作られているはずです。

【8】


【9】ここで、空き領域のフォーマットまで行なうには、グラフ内の「空き領域」を選択して、「作成」をクリックします

【9】


【10】今回はOSインストールする「基本領域」にしたいので、設定はそのままで「次へ」をクリックします

【10】


【11】「新しいサイズ(MB)」の項目に、割り当て可能な領域の最大サイズが自動的に入力されているので、問題なければそのままにしておきます。「ボリュームラベル」に分かりやすい名前を指定し、「パーティションの種類を設定する」を設定してから「次へ」をクリックしましょう

【11】


【12】ここでは、Windowsからもパーティションが確認できるよう、FAT32形式を指定しておきます

【12】


【13】FAT32に関する警告が表示されますが、ここでは「続行」をクリックします

【13】


【14】新しくFAT32の領域が作成されていれば作業は終了です。画面下の「スタート」をクリックした後、メニューの「終了」をクリックすれば終了できます

【14】


【15】再起動後エクスプローラでディスクを表示すると、新たに作成した領域(パーティション分割後の画像内のEドライブ)がドライブとして表示されているはずです。OSのインストール時にはこの領域を対象としてインストール作業を行ないましょう

<パーティション分割前>
【15】パーティション分割前


<パーティション分割後>
【15】パーティション分割後

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