概要 | セキュリティ ゾーン | デジタル ID | セキュリティで保護された電子メール

Outlook Express のセキュリティ機能

概要

電子メールや電子商取り引きが普及するにつれて、より多くの重要な情報がインターネット上で交換されるようになります。 そのため、電子メール メッセージをより安全にする必要が出てきます。 また、ActiveX コントロール、スクリプト、および Java アプレットが普及するにつれて、電子メール メッセージとして受信した HTML コンテンツがコンピュータやファイルをアクセスしたり、変更する可能性も出てきます。

Outlook Express には、プライバシの保護および詐欺行為やコンピュータへの不正アクセスを防止するツールが含まれています。 これらのツールによって、より安全な電子メールの送受信が可能になり、潜在的に危険性のあるメッセージを、セキュリティ ゾーンを使って制限することができます。

セキュリティ ゾーン

Internet Explorer 4.0 のセキュリティ ゾーンは旅行者に発行される査証と似た役割があります。 国が旅行者を信頼している場合は、パスポートにスタンプが押され、その国の中を自由に行動することができますが、逆に信頼されていない場合は、その行動が制限されることになります。

セキュリティ ゾーンも同じような働きをします。 コンピュータへアクセスされる、電子メール メッセージや Web ページを制限することができます。 セキュリティ ゾーンを設定することによって、毎回、警告を表示することなく、コンピュータとプライバシを守ることができるのです。

Outlook Express では、電子メールが送信されるゾーンを、インターネット ゾーンまたは制限付きサイト ゾーンから選択することができます。 どちらのサイトを選択するかは、どれだけアクティブ コンテンツ (ActiveX コントロール、スクリプト、および Java アプレットなど) を信頼するか、またコンピュータ上で、どれだけコンテンツを実行させるかによります。 また、各セキュリティ ゾーンでは、セキュリティのレベルを高、中、低、およびカスタムから選択することができます。

Outlook Express のセキュリティ ゾーンの設定を変更するには、[ツール] メニューの [オプション] をクリックしてから、[セキュリティ] タブをクリックします。 (注意 : インターネット ゾーンや制限付きサイト ゾーンの設定を変更すると、Internet Explorer の設定も変更されます。)

デジタル ID

Outlook Express でセキュリティで保護された電子メールを使用するには、デジタル ID が必要です。 デジタル ID は証明とも呼ばれ、運転免許証や身分証明書のように、インターネット上で身分を証明するものです。

デジタル ID で電子メールを署名すると、メッセージの受信者は、送信者の確認と、そのメッセージが他人によって変更されていないことを確認できます。 また、デジタル ID を使用すると、暗号化されたメッセージを送信することができます。 詳しくは、Outlook Express のヘルプを参照してください。

デジタル ID の取得

デジタル ID は、認証局から取得することができます。 認証局は、デジタル ID を発行し、デジタル ID が有効であることを確認する団体です。 デジタル ID を送信すると、その受信者は逆に暗号化されたメッセージを送り返すことができます。

VeriSign, Inc. (英語) は、弊社がお勧めする認証局です。 デジタル ID の取得についての詳細は、ここをクリックしてください。デジタル ID を取得することができます。

デジタル ID を使用する

署名付きのメールを送信する前に、デジタル ID と使用する電子メール アカウントを関連付ける必要があります。 関連付けをするには、[ツール] メニューの [アカウント] をクリックしてから、使用するアカウントを選択します。 次に、[プロパティ] を選択してから、[セキュリティ] タブをクリックします。 [保護されたメッセージの送信時にデジタル ID を使用] をオンにしてから、[デジタル ID] をクリックします。 関連付けるデジタル ID を選択してください。

デジタル ID のバックアップ

デジタル ID の一部は非常に重要な個人キーなどの情報を保存しています。 個人キーを紛失された場合、署名付きのメールを送信したり、暗号化されたメッセージを読むことができなくなります。 このため、デジタル ID をバックアップしておくことをお勧めします。 デジタル ID をバックアップするには、Internet Explorer を起動し、[表示] メニューの [インターネット オプション] を選択します。 次に、[コンテンツ] タブをクリックしてから、[個人情報] ボタンをクリックします。 [インポート] および [エクスポート] ボタンでデジタル ID を管理することができます。

セキュリティで保護された電子メール

デジタル ID を受信すると、セキュリティで保護された電子メールを送信することができます。 Outlook Express では、セキュリティで保護された電子メールを、デジタル署名と暗号化の 2 つの方法で安全を確保します。 デジタル署名を使用すると、メッセージに特別な識別番号が追加され、作成者以外のユーザーがメッセージを変更していないことを証明します。 電子メールを暗号化すると、転送中にメッセージがほかのユーザーに読まれることを防ぎます。

Outlook Express は S/MIME 標準を使用しているため、この技術に対応したプログラムを使用しているほかのユーザーもセキュリティで保護されたメッセージを読むことができます。 同様に、S/MIME 技術に対応した電子メール プログラムで作成されたメッセージを読むことができます。 Outlook Express では、これらのセキュリティ機能を使いやすいインターフェイスで提供しています