MT128B-DのBOD機能に関して ●リソースBOD  MP128kbpsデータ通信中であり、通信可能なBチャネルがなくても、電話機から 発信・着信ができます。 この時、MT128B-DがBチャネルを自動的に1本空けて ( データ通信は、128kbps  から64kbpsになります ) 通話可能な状態にします。 電話による通信が完了すると、自動的に128kbpsデータ通信に復帰します。  なお、MP128kbpsデータ通信中に電話で着信を受ける場合は、リソースBOD機能 の設定と同時に、回線の契約で「通信中着信通知あり」のサービスに入る必要 があります。このサービスに入っていない場合、MP128kbpsデータ通信中に着信 を受けることはできません。 ●スループットBOD  MP128kbpsデータ通信中に流れるデータ量を見て、データ量が少ないときにはデ ータ通信を128kbpsから64kbps、データ量が多いときには64kbpsから128kbpsへ 自動的に切り替えます。  これにより、効率よくISDN回線を使用することが可能になります。  切り替えるデータ量と切り替えるまでの時間は、Sレジスタで設定します。スル ープットBOD機能を使用しない場合は、S107レジスタの値を"0"に設定してくだ さい。 MT128B-DにBOD機能を追加したことにより、以下のATコマンドとSレジスタが追加 になります。アプリケーション、または、ドライバのモデム初期化コマンド列に ATコマンド、Sレジスタを追加し、BOD機能をご利用ください。 < ATコマンド ( nは数値 , *は初期値を示します ) > コマンド 機能概略 パラメータ パラメータの意味 ATUn リソースBODの設定 *0 リソースBOD使用しない   1 リソースBOD使用する < Sレジスタ > レジスタ番号 内容 範囲 単位 意味 107 スループットBOD 0〜6 10kbps Bチャネルを流れるデータ量 しきい値の設定 0 : 0kbps ( 初期値 ) 1 : 10kbps 2 : 20kbps 3 : 30kbps 4 : 40kbps 5 : 50kbps 6 : 60kbps 141 スループットBOD 0〜255 秒 時間毎にデータスループット リンク追加監視時間 の平均値を算出します。ここ で算出された値がATS107で算 出された値より大きい場合は リンク追加要求をします。 ( 初期値 : 5 ) 143 スループットBOD 0〜255 秒 データスループットの平均値 リンク削除固定時間 が安定しているか確認するた めに、一定時間リンクの削除 を行わず、設定時間経過後に 再度データスループットの平 均値をチェックし、この時同 様にATS107で設定された値よ り小さい場合に、初めてリン クを削除します。具体的には ATS144によりリンク削除要求 が出された時点から、リンク 削除固定時間タイマーが開始 され、このタイマーが働いて いる間はリンクの削除を行い ません。 ( 初期値 : 30 ) 144 スループットBOD 0〜255 秒 時間毎にデータスループット リンク削除監視時間 の平均値を算出します。ここ で算出された値がATS107で算 出された値より大きい場合は リンク削除要求を出します。 ( 初期値 : 5 ) 146 スループットBOD 0〜255 秒 データスループットの平均値 リンク追加固定時間 が安定しているか確認するた めに、一定時間リンクの追加 を行わず、設定時間経過後に 再度データスループットの平 均値をチェックし、この時同 様にATS107で設定された値よ り大きい場合に、初めてリン クを追加します。具体的には ATS141によりリンク追加要求 が出された時点から、リンク 追加固定時間タイマーが開始 され、このタイマーが働いて いる間はリンクの追加を行い ません。 ( 初期値 : 30 ) < スループットBOD設定例 > データ量30kbpsを基準にして、データ量平均が30kbps以上の状態が1分以上続い たら、64kbpsから128kbpsへ切り替える。また、30kbps以下の状態が30秒以上続 いたら、128kbps→64kbpsへ切り替える場合は、以下のコマンド設定になります。   ATS107=30S146=60S143=30