ソフトウェアキーボードは、入力用Midiキーボードが無い場合ソフトウェアでその代用をするものです。ソフトウェアキーボードを使用することによって、Midiキーボードがなくてもピアノロール、スコアロールでのステップレコーディング、リアルタイムレコーディング等が可能になります。
ソフトウェアキーボードは、パソコンのキーボードもしくはマウスで演奏します。キーボードを使う場合は、鍵盤の上に表示されている文字のキーを押すと発音します。マウスで演奏する場合は、鍵盤の上でマウスのボタンを押すことによって発音します。和音を入力する場合は、Shiftキーを押したまま和音の構成音を入力し、すべての音を入力したらShiftキーを離します。
「ベロシティー」は、弾く強さを設定します。ベロシティーの値は、テンキーの「+」、「-」で変更できます。
「オクターブ」は、ソフトウェアキーボードの中心となるオクターブを設定します。オクターブは「Page Up」、「Page Down」で変更できます。
「<」、「←」、「=」、「→」、「>」ボタンは、ピアノロール、スコアロールでのステップレコーディング時、打ち込み位置移動のためなどに使用します。
ソングウインドウでは、SSFファイルにおけるデータの曲名、コメント、著作権情報を編集できます。それぞれのエディットボックスに255文字以内で入力して下さい。
ステップレコーディングについては、ステップレコーディングも合わせてご覧ください。
ステップレコーディングウインドウでは、一つ一つの音符の情報を数値で入力していくことが出来ます。これによって、リアルタイムレコーディングでは不可能な高速なフレーズなどを入力することが出来ます。また、恐らく最も速く打ち込める入力方法です。
MIDI Inまたはソフトウェアキーボードからノートを入力すると、ノート番号以外は全て以下の数値に置き換えられてレコーディングされます。和音入力も可能です。和音入力中(ノートはONのまま)タイを使用することで、あらゆるフレーズが入力可能です。
左上のバーは、現在の小節中の位置を示します。半分で、その小節の50%進んだことになります(つまり、4/4の場合は2部音符進んだことになる)。
その下のボタンは左から「削除しながら戻る(←)」「タイ(=)」「休符(→)」です。
「削除しながら戻る(←)」は、音符の長さ分削除しながら戻ります。Back Spaceキー、もしくはピッチベンドを下げると入力できます。
「タイ(=)」は、直前に弾いた音を音符分伸ばします。スペースキー、もしくはダンパーペダルで入力できます。
「休符(→)」は、音符分進みます。Rキー、もしくはピッチベンドを上げると入力できます。
音符は、入力する音符の長さを指定します。音符はマウスで切り替えるほか、テンキーで選ぶことができ、それぞれのキーの意味は次のようになっています。
「.(ピリオド)」付点のON、OFF
「0」標準化(付点、3連符、5連符になっていた場合、無印の音符にする)
「1」全音符
「2」2分音符
「3」3連符のON、OFF
「4」4分音符
「5」5連符のON、OFF
「6」16分音符
「7」32分音符
「8」8分音符
「9」64分音符
「ベロシティー」は、弾く強さを設定します。一定のチェックボックスをチェックすると、ベロシティーは全てベロシティーの数値になります。チェックされていなければベロシティーは入力された値でレコーディングされます。ベロシティーの値は、テンキーの「+」、「-」で変更できます。
「加算値」は、ノートが入力されるごとに「ベロシティー」に加算される値を入力します。連続的にベロシティーが変化するノートを打ち込むときなどに使用します。
「デュレーション」は、音符を何%の長さにするか入力します。例えば、50%に設定して4分音符を打ち込むと、打ち込み位置は4分音符分進みますが、実際の音符の長さは8分音符分になります。
「オクターブ」は、キーボード、マウスによる入力を行う場合、中心となるオクターブを設定します。オクターブは「Page Up」、「Page Down」で変更できます。
ソフトウェアキーボードはクリックするか、書かれている文字を押すことで音を入力できます。和音を入力する場合はShiftキーを押しながら入力します。
「Rec」ボタンが押されているときは、レコーディング中である事を示します。この時、テンキーによる音符の長さの変更、スペースキー、BSキー、Rキーが有効になります。
「やり直し」をクリックすると、ステップレコーディングを開始したときの状態に戻ります。
イベントエディットでは、イベント一つ一つの細かな値を変更できます。
「種類」は、イベントの種類をです。イベントの種類には次のものがあります。
●ノート・・・音符の情報です。 「ノートNO」は、音のキーです。MIDIキーボードから入力して値を変更することも出来ます。
「ノートオンベロシティー」は、ノートを弾く強さです(1~127)。
「デュレーション」は、ノートの長さを入力します。
「ノートオフベロシティー」は、ノートを放す強さです(1~127)。
●ポリアフタータッチ・・・音符ごとのアフタータッチ情報です。
「ノートNO」は、ポリアフタータッチの対象となるノートNOです。
「値」は、ポリアフタータッチに送る値です(0~127)。
●プログラムチェンジ・・・音色を切り替える情報です。
「値」は、プログラムナンバーです(0~127)。
●チャンネルアフタータッチ・・・チャンネル単位のアフタータッチ情報です。
「値」は、チャンネルアフタータッチに送る値です(0~127)。
●ピッチベンド・・・音程、ピッチの情報です。
「値」は、ピッチベンドの値です(-8192~8191)。
チャンネルの変更は、トラックウインドウの「Ch」の列をクリックすると現れ、そのトラックのチャンネルを変更するものです。
「チャンネル」は、変更先のチャンネルです(1~16)。
「イベントのチャンネルも変更」がチェックされていると、そのトラックの中のイベントすべてのチャンネルが、「チャンネル」で指定したチャンネルに変更されます。もし、トラックがマルチトラック(複数のチャンネルのイベントが入っているトラック)ならば、このチェックははずしておいて下さい。その場合、コントロールするチャンネル(音色、ボリューム、パンをトラックウインドウから切り替えたり、レコーディングの対象となるチャンネル)のみが変更されます。
インストゥルメントの選択については、MIDIトラックの扱いも合わせてご覧ください。
インストゥルメントの選択では、トラックの音色、又は挿入するインストゥルメントを選択します。
「グループ」では、音色のグループを選択します。GMの音色表などではグループは1つしかありませんが、多くの音色を持つ音源の音色表はいくつかのグループに分かれています。
音色の選択はリストボックス中で、カーソルキーで行えます。上下左右で音色を選び、Shift+左右のキー、もしくはテンキーの「+」、「-」でグループも選択可能です。
音色の選択中にスペースキーを押すと現在の音色をプレビューできます。プレビューする音色のノートNO、ベロシティーは、「プレビューノートNO」、「ノートオンベロシティー」で指定できます。
デバイス、チャンネルに割り当てる音色表を変更したい場合は、使用リストの変更ボタンを押してインストゥルメントマップの選択をします。
クオンタイズについては、クオンタイズを使うも合わせてご覧ください。
クオンタイズとは、イベントの位置を編集する機能で、リアルタイムレコーディングで録音したデータをステップレコーディングで打ち込んだようなきれいなデータにしたり、イベントの位置を前後にずらしたり、きれいに並んだデータをわざとずらしたり出来ます。
作成したクオンタイズの設定は、上のコンボボックスで名前を指定して記録しておき、後で読み出して使うことができます。
●ノーマル
ごく標準的なクオンタイズです。
「タイミング」は、イベントの場所に関するクオンタイズの設定で、デュレーションはノートの場合にデュレーションにかけるクオンタイズを設定するものです。「デュレーション」チェックボックスがチェックされていない場合はデュレーションに対するクオンタイズは行われません。
「音符」は、クオンタイズの基礎となる音符の長さです。
「強さ」は、ジャストポジションまで何%クオンタイズするかです。
「シフト」は、単純に位置、又はデュレーションに対して加算、減算する数値です。
「感度」は、どれだけジャストポジションに近い音符をクオンタイズするかです。感度が0以上のときは、ジャストポジションに近いイベントだけがクオンタイズされます。感度が0以下のときは、ジャストポジションから離れたイベントだけがクオンタイズされます。100%、または-100%で全てのイベントがクオンタイズされます。
「ランダム付加」は、Tick単位でどれだけのランダム値を加える、または引くかの値です。例えば、「ランダム付加」の値が10の場合、位置またはデュレーションに対して-5から+4の間のランダムが加えられます。
このクオンタイズの設定方法は、インプットクオンタイズと共通です。
●グルーブ
元のデータに対してグルーブをかけ、データに人間味を持たせるためなどに使用するクオンタイズです。
「小節」は、グルーブクオンタイズの長さです。
「拍子」は、グルーブクオンタイズの拍子です。クオンタイズをかける対象となるデータの拍子がここでの拍子と合っていないと、思ったような効果が得られないことがあります。
「音符」は、グルーブクオンタイズの効果の深さを指定する音符の単位を指定します。
中央のグラフィックでボタンを押したままマウスを動かすことにより、タイミング、ベロシティー、デュレーションそれぞれのグルーブを編集できます。編集するグルーブは右のボタンで変更できます(「Pos」でタイミング、「Vel」でベロシティー、「Dul」でデュレーション)。
タイミングは、-100~100%の間で指定でき、100%で指定した音符の長さ分後ろにシフトされます。マイナスの値を指定するとその分前にシフトされます。ベロシティー、デュレーションは、0%~200%の間で指定できます。
グルーブのかかりぐあいは、右のエディットボックスにて%単位で指定できます。
●ノート
ノートの持つ数値をパラメーターとし、イベントをシフトするクオンタイズです。
「ノートNO」、「デュレーション」、「ノートオンベロシティー」、「ノートオフベロシティー」がチェックされていると、それぞれをパラメーターとするイベントのシフトが行われます。実際のシフトの大きさは、一組の値とシフト量で指定できます。例えば、ノ-トNOにC-1、シフト量に-240、もう一つのノートNOにG9、シフト量に240を指定すると、音程の高いノートほど後ろにシフト(最大16分音符分)されます。
●コード
ステップレコーディングで打ち込んだような、同じタイミングにあるコードの構成音をばらすためのクオンタイズです。
「間隔」は、音程の低いノートから高いノートに向けてばらす間隔を指定します。
「間隔の増加率」は、コードの構成音毎に変化する間隔の増加率をしていします。
「シフト」は、ノーマルと同様タイミングに加算する値です。
イベントチェンジについては、イベントチェンジも合わせてご覧ください。
イベントチェンジとは、ノートの番号、弾く強さ、音の長さ等の変更、コントロールの種類、値の変更を行う機能で、トランスポーズ(音程の変更)、ベロシティーチェンジなどが可能です。
イベントチェンジダイアログはノートイベントに対して変更を行うノートページと、コントロールイベントに対して変更を行うコントロールページに別れています。
ノートページでは、「チャンネル」、「ノートNO」、「ノートオンベロシティー」、「デュレーション」、「ノートオフベロシティー」それぞれに独立して値を変更することが出来ます。
「一定値」に設定すると、そのパラメーターは指定した値に置き換わります。
「最大値」に設定すると、指定した値より大きいものは全て指定した値以下になります。
「最小値」に設定すると、指定した値より小さいものは全て指定した値以上になります。
「スケール」に設定すると、そのパラーメーターは指定したスケール倍されます。
「加算」に設定すると、指定した値を元の値に加えます。
「スケール」以外を選んだとき、%へは指定した(または変化後の)値に何%近づくかを入力します。例えば、元のベロシティが-80のノートに、一定値100、50%を指定してイベントチェンジをかけるとベロシティーは90に変化します。
コントロールページでは、コントロール種類の変更、値の変更が可能です。値の変更方法は、ノートページの場合と同じです。
クリエイトコントロールでは、変化するコントロールを生成します。これによって、フェードイン、アウト、テンポの連続的変化などが出来ます。
例えば、「開始」に0001:01:000、「値」100、終了に0002:01:000、「値」127を入力すると、1小節目から2小節目にかけて100から127まで変化するイベントが生成されます。
●LFO
LFOでは周期的に変化するコントロールを作成します。
デバイスの変更は、選択トラックのデバイスを全て指定デバイスに変更します。これは、他人が作ったデータを利用するとき、デバイスを自分の機材用に合わせたりするのに使います。
「変更先のデバイス」は、変更先のデバイスです。現在選択中のトラックのデバイスは全てこのデバイスに置き換えられます。
トラック初期化情報については、ミキサーによるミックスも合わせてご覧ください。
トラック初期化情報とは、音色、ボリューム、パンなどをさすもので、音源のチャンネルを初期化(または設定)するためのイベントを一気に挿入できます。
トラック初期化情報を挿入するには、挿入場所を入力し、挿入したいチェックボックスをONにしてOKボタンを押して下さい。それぞれのチェックボックスをONにすると、以下のようなイベントが挿入されます。
「トラックのインストゥルメント」は、現在のトラックのインストゥルメントです。プログラムチェンジと、必要ならばコントロールチェンジ(バンクセレクト)も挿入されます。
「チャンネルアフタータッチ」は、チャンネルアフタータッチの値0のものです。
「ピッチベンド」は、ピッチベンドの値0のものです。
「リセットオールコントローラー」は、リセットオールコントローラー(コントロールチェンジ121番)です。
「トラック名」は、スペシャルの「シーケンス名/トラック名」です。現在のトラック名が「シーケンス名/トラック名」として挿入されます。
「楽器名」は、トラックのDevice Nameで選択した出力先デバイス名です。現在のデバイス名が「楽器名」として挿入されます。
「VOL(ボリューム)」~「TIM(ポルタメントタイム)」それぞれ、ミキサーの設定で指定したコントロールチェンジが挿入されます。これらは、トラックウインドウ及びミキサーから値が指定されていない場合は挿入されません。
注意)曲の最初の方に多くのトラック初期化情報を挿入するような場合、処理が終了するまでに多くの時間がかかる場合があります。
「Beat」は、選択するBeatの範囲です。例えば、1拍目のイベントのみ選択したい場合などに使用します。
「Tick」は、選択するTickの範囲です。例えば、各拍の最初のイベントのみ選択したい場合などに使用します。
「イベント」で選択するイベントの種類を選びます。これは、「全てON」ボタンで全てONに、「全てOFF」ボタンで全てOFFに出来ます。
スペシャルの編集では、スペシャルに属するイベントの編集を行います。
リストボックスで、編集するスペシャルを選びます(Music Studio Standardでは1024個までのスペシャルを使用できます)。
「プリセットエクスクルーシブ」を押すと、Music Studio Standardがあらかじめ用意しているエクスクルーシブ(プリセットエクスクルーシブ)の中から選んで使用することも出来ます。
●テキスト、著作権表示、シーケンス名/トラック名、楽器名、歌詞、マーカー、キューポイント
これらテキスト情報の場合は、表示するテキストを255文字以内で入力します。
●Wave File
Wave Fileの場合は、Waveファイルのファイル名を入力します。「参照」ボタンで、ディスクの中からWaveファイルを選ぶことが出来ます。
●MCIメッセージ
MCIメッセージの場合は、MCIメッセージを入力します。
プリセットエクスクルーシブの選択では、スペシャルの編集で、Music Studio Standardがあらかじめ用意しているエクスクルーシブを選択する時に使います。
プリセットエクスクルーシブの一覧の中から、使用するエクスクルーシブデータを選択します。