リアルタイムエフェクトを使用しなくても、ディレイ効果だけは擬似的に作ることが出来ます。やりかたは簡単で、ディレイを加えたいトラックを全範囲コピーし、新しいトラックに少し時間にずれをつけて貼り付けます。あとは、貼り付けたトラックのボリュームを落としてディレイの音量を調整します。
ミックスされたものを録音する
MSSでは複数のトラックの出力を一つ(ステレオの場合は2つ)のトラックにまとめたり、マスター制作のためにアウトプットを2トラックに落としたりすることもできます。これらを実現するためには、バス、マスターからのレコーディングを使います。
複数トラックの出力をまとめる場合は、バスを使います。適当なバスを有効にし(「P」欄をクリックしてプレイ状態にします)、トラックウインドウのBUSボタンを押してバス出力レベルを表示、ミックスしたい各トラックのバス出力レベルを調節します。バスに送られた信号だけをモニターするには、バスのソロをONにすると(バスの「S」欄をクリック)よいでしょう。
では、レコーディングの作業に入ります。新たにトラックを制作し(モノラルの場合1つ、ステレオの場合二つ)、これらのR欄をクリック、レコーディング状態にします。続いて、INボタンを押し、トラックの入力を表示します。ここで、制作したトラックの入力先に、バス、マスターを選択してください(バスは通常のインプットの下の9番以降、マスターはさらにその下の17番以降にあります)。これで、レコーディングの準備はできました。ミックス録音したい範囲の先頭に移動し、レコーディングを始めてください。レコーディングを終えると、新しいトラックにはミックスされたものが録音されているはずです。