[Q]パソコンショップに行くと、3つボタンマウスが売られていますが、3つボタンマウスを使うと、なにかいいことがあるのですか?

(神奈川県/近藤尚)

[A]マウスのボタンは、マッキントッシュがひとつ、Windowsマシンがふたつというのが相場となっていますが、Windowsマシン、とくにPC/AT機用には、3つボタンのマウスもあります。

 3つボタンマウスは、最近では、PC-UNIXで利用されています。PC-UNIXでは、X Windowというウインドウシステムが広く利用されていますが、X Windowシステムは、3つボタンを前提に設計されているようで、3つボタンの方が快適に操作できる場合が多いようです。よって、PC-UNIXユーザには、3つボタンマウスの人気が高いようです。脱線しますが、X Windowでは、ふたつボタンマウスで3つボタンの代用をすることもできます。ふたつのボタンを同時に押すことによって、3つ目のボタンをエミュレートするというものです。あまり使いよいものではありません。

 Windows 95の場合、マウスはふたつボタンであることを前提に設計されていますので、3つ目のボタンがあっても、3つボタンが必要になる局面は考えにくいと思われます。しかし、3つボタンマウスを発売しているLOGITECH(日本法人はロジクール)製マウスの場合を例にとると、右のボタンと左のボタンは、あまたあるふたつボタンマウス同様に利用できますが、まん中のボタンは、専用ドライバを組み込むことによって、ダブルクリックなどの機能を持たせることができます。ダブルクリックなんて、「人差指でプチプチッとすりゃいいじゃん」なんて思われるかも知れません。筆者もLOGITECHマウスは、形が手に馴染むという理由だけで愛用していましたが、ドライバを組み込むまでは、たしかにそう思っていました。ところがドライバを入れて、3ボタンで使ってみると、これが案外病みつきになります。既にLOGITECHマウスをお持ちの方、これから3ボタンマウスの購入を考えていらっしゃる方、ダブルクリックが苦手な方にもお勧めします。

 新品のマウスパッケージの購入時には、ドライバ&ユーティティの「マウスウェア」が、フロッピーディスクで添付されています。これは、そのフロッピーディスクからインストールする形を取ります。また、すでに製品を持っているか、秋葉原のショップなどでドライバなしのバルク品を手に入れている方は、最新ドライバが、LOGITECHのホームページより入手できます。ダウンロードしたマウスドライバの変更は、圧縮ファイルを解凍したあと、[コントロールパネル]-[マウス]-[情報]-[変更]-[ディスクを使用]で、ドライバを展開したパスを指定すれば、組み込むことができます。Windows NTの場合は、ドライバではなく、レジストリの変更が必要ですが、これもホームページにて情報が公開されています。

 ちなみに最新のLOGITECH製品「MouseMan 96」では、中ボタンのクリックで、ハイパージャンプ機能と呼ばれる、よく使う8種類のコマンドを集めたポップアップメニューを呼び出すことができたりと、3つボタンの機能がより強化されています。ただし、これはMouseMan 96だけの対応で、ほかのLOGITECH製品では動かないようです。

(相川成周)