発表会速報


CASIOカラーページプリンタ「N4」発表会(96年4月17日(水)発表)

カシオ電子工業(株)は4月17日、東京都千代田区大手町にあるアーバンネット大手町ビル21Fシルバールームにおいて、同社の新しいビジネス用カラーページプリンタ「N4」の記者発表会を行った。概要を以下にレポートする。

カシオ電子工業(株)


今回発表されたのは、ビジネス用のカラーページプリンタと位置づけられる、「カラーページプレスト N4」である。発表会の冒頭で解説された、プリンタの市場の様子によると、低価格のカラーインクジェットプリンタが提供されているコンシュマー向け市場では、ほぼ8割がカラーになっており、ビジネスユーザ向け市場と合わせても、インクジェットプリンタ市場は完全にカラー化したと見られる。しかし、ページプリンタ市場は依然モノクロ主体である。これは、高価な機器とランニングコスト、遅い出力が原因と分析し、それぞれを対策した新機種が、今回の「N4」であるという。このような画期的な機種の発売により、一気にページプリンタ市場のカラー化を促進させたいというねらいがある。

同製品は、高精度LEDヘッドと感光ドラムを4連装した新開発の小型エンジンを搭載、デスクトップサイズながら最大A3版のカラー印刷が可能。また、毎分12枚の出力が可能で、ランニングコストはカラー一枚あたり10円以下に抑えた。モノクロならば3.5円以下。本体価格は750、000円。

同社はバーチャル3Dと称して、帳票のカラー化を推奨している。つまり、帳票データを、データの値によって色分けし、一目でデータの大小分布の様子を直感的に把握出来るようにする事を推奨している。このような付加価値をつける事が出来るカラーページプリンタをアピールしていくという。この機能を補完するため、バーチャル3Dドライバというものを用意している。これは、ホストコンピュータにある帳票データを自動的に色分けする機能を持つ。しかし、質問した所、エクセルやロータスなどの市販アプリケーションの出力に色情報を付加するような事は出来ないとの事。鋭意開発中との事であった。

高速性、低ランニングコスト、A3印刷、省スペースという基本的なツボを押さえた同製品のこれからの売れ行きには注目したい。

(レポート:古林)


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DOS/V POWER REPORT編集部 dosv-power-report@impress.co.jp