Digital PC デスクトップ製品に Windows NT Workstation 3.51 を ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ インストールする際の注意事項 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 1996年 2月 5日 日本ディジタルイクイップメント株式会社 パーソナルコンピュータ事業本部 本記事では、Pentium搭載のデスクトップPCに Windows NT Workstation 3.51 をインストールする際の注意事項についてお知らせいたします。 下記の Digital PCに Windows NT Workstation 3.51をインストールする場合は、 本記事の説明をご参照の上、実施いただきますようお願いいたします。 ・Digital Venturis 5xx シリーズ ・Digital Celebris シリーズ ・Digital Celebris GL シリーズ ・Digital Celebris XL 5xx シリーズ 注:これ以後 Windows NT Workstation 3.51を WNT3.51、Windows NT Workstation 3.5 を WNT3.5 と表記します。 1. IDE デバイス構成 Digital Celebris XL 5xx シリーズを除く各シリーズは、以下の IDE構成を とることが可能です。(Digital Celebris XL 5xx シリーズは SCSIを使用し、 原則的に IDEは使用しません。) WNT3.51 は使用するデバイスの組み合せ、接続する IDE Adapterにより動作 しない場合がありますので、必ず下記の接続ルールに従ってください。 IDE Adapter 0 IDE Adapter 1 No. Master Slave Master Slave 備考 --- ------ ------ ------ ------ ---------- 1 HDD 注1 2 HDD HDD 注2 3 HDD HDD HDD HDD 4 HDD CDROM 注3 5 HDD HDD CDROM 6 HDD HDD CDROM 7 HDD HDD HDD CDROM IDE Adapterの区別は、IDEケーブルが接続されているマザーボード上のコネ クタの横に以下のように表示されています。 IDE Adapter 0 IDE Adapter 1 --------------------------- ------------- ------------- Venturis 5xx シリーズ IDE PRIMARY IDE SECONDARY Celebris シリーズ 1ST IDE CONN. 2ND IDE CONN. Celebris GL シリーズ IDE PRIMARY IDE SECONDARY 注1) WNT3.51にはIDEデバイス用のドライバとして Atdisk と atapi の2つの ドライバが用意されており、インストレーション時に適切なドライバが 組み込まれるようになっています。ただし、構成時に自動的に組み込ま れる atapiドライバを使用すると、インストールおよび起動時に異常に 時間がかかるという問題が生じることがあります。これを回避するため に、注1の構成でWNT3.51をインストールする場合は、下記の手順に従っ てください。 a. インストール中ブルー画面で「高速セットアップ」または「カスタム セットアップ」を選択する際(FDを使ってインストールする場合は3 枚目)に「C=カスタムセットアップ」を選択する。 b. 次の画面で大容量記憶装置の自動検出を行う際「S=検出のスキップ」 を選択し、自動検出を行わない。 c. 続く画面で、 c1. SCSIコントローラを搭載している場合には「S=追加デバイスの 指定」を選択して該当するコントローラを指定する。この時、 'IDE CD-ROM (ATAPI 1.2) / Dual-channel PCI IDE' は選択し ない。 c2. SCSIコントローラを搭載していない場合には「Enter=続行」を 選択してインストールを継続する。 注2) Celebris シリーズ、Venturis 5xx シリーズで WNT3.5より WNT3.51に バージョンアップインストレーションを行った場合、IDEデバイスドラ イバに atapi が設定されますが、Atdisk ドライバの設定が残ってしま うため、インストール中およびインストール後のブート時に「1つ以上 のサービスまたはドライバがシステム起動時にエラーになりました。」 と表示されます。これはインストール後に WNT3.51の「コントロールパ ネル」の「デバイス」で 'Atdisk'を無効にすることで正常になります。 注3) Venturis 5xx シリーズで Windows 3.1とデュアルブートにする場合、 CD-ROMの接続作業を行う前に、以下の手順に従い Windows 3.1のスワッ プファイルを BIOS 経由でアクセスする設定に変更してください。 a. Windows 3.1を起動し、メイングループ内の「コントロールパネル」 アイコンをダブルクリックする。 b. コントロールパネル内の「エンハンスドモード」アイコンをダブルク リックする。 c. エンハンスドモード設定ウィンドウから、"スワップファイルの設定" ボタンをクリックする。 d. スワップファイルの設定ウィンドウから、"変更"ボタンをクリック する。 e. 最下段のチェックボックス "BIOSを経由しないでスワップファイルを 利用"をクリアする。 Venturis 5xx シリーズで WNT3.51と Windows3.1でデュアルブートの構成を とる場合、ここで示された構成と後述の「7. Digital Venturis 575/5100, Digital Venturis FP5100の IDEドライブの接続方法」に記述されている構成 の両方を満たしている必要があります。 (注3 の構成は上記の方法で使用可能です。) 2. BIOS の設定 WNT3.51はパワーマネジメント機能に対応しておりません。そのため BIOSの 設定を変更して必ず "Power Management" を無効にする必要があります。ま た、IDE HDDおよび IDE CD-ROMを使用している場合は以下の方法で BIOSの設 定を行ってください。 (1) BIOS Setup の起動 BIOS の設定は電源ON した後、画面左下に以下の表示がある間に キーを 押すことにより行えます。 Press to enter Setup (2) BIOS 設定を工場出荷状態に戻す Security, IDE Adapter 以外の設定を工場出荷状態に戻します。 [Exit]→[Get Default Values]→[Continue] (3) Power Management を無効にする [Power]→[Power Management] : Disabled BIOS が工場出荷状態から変更されておらず、IDE HDD を増設していない場合、 これ以外の項目は特に変更する必要はありません。 (4) IDE HDD の設定 IDE HDD を増設している場合、設定は以下の手順で行ってください。 [Main]→[IDE Adapter (0/1) (Master/Slave)]→[Autotype Fixed Disk] * ( )の中はどちらかが表示されます。 [Press Enter] の表示で キーを押すと自動的に設定されます。 注:Venturis 5xx シリーズで Windows3.1 とデュアルブートの構成をとる場 合、BIOS 設定は後述の「7. Digital Venturis 575/5100, Digital Venturis FP5100の IDEドライブの接続方法」をご参照ください。 (5) IDE CD-ROM の設定 IDE CD-ROM の Disk Type は None で使用します。以下の手順で設定してく ださい。 [Main]→[IDE Adapter (0/1) (Master/Slave)]→[Type] : None * ( )の中はどちらかが表示されます。 (6) BIOS Setup の終了 設定変更後、設定値を保存して有効にします。 [Exit]→[Save changes & Exit] ● 工場出荷状態から BIOS の内容を変更している場合 既に BIOSの設定を変更しており、工場出荷状態に戻すのが難しい場合は、 以下のように設定されているかご確認ください。 1) 全シリーズ共通 a. [Advanced]→[Large Disk Access Mode] : DOS b. [Power]→[Power Management] : Disabled 2) Celebris シリーズ、Venturis 5xx シリーズ特有の設定 a. [Main]→[IDE Adapter (0/1) (Master/Slave) ] → [32 Bit I/O] : Disabled [Read Ahead Mode] : Enabled * * 通常は Enabled ですが、構成によっては Disabled に設定する ことが必要な場合があります。 3. ISA カード使用上の注意 Plug & Playに対応していない ISAカードを使用する場合、カードを挿入する 前に ICU(Intel ISA コンフィグレーション ユーティリティ) を用いてカー ドのリソース情報を登録する必要があります。 ● FP-01018-L0, FP-01118-L0, FP-01218-L0 (3COM 3C509B) 使用上の注意 ネットワークカード FP-01018-L0, FP-01118-L0, FP-01218-L0(3COM 3C509B) は工場出荷状態では Plug & Play Modeに設定されていますが、このモードで は安定して動作しません。カードに添付された FDに含まれる 3C5X9CFG.EXE を DOSの USモードで起動して Plug & Play Modeを使用しない設定に変更し、 リブート後 3C5X9CFG.EXEで同様に IRQ, I/O port, Transceiver type の設 定を行ってから使用してください。 注:PH-50952-01, PH-5095T-01, PH-509CO-01(3COM 3C509)には Plug & Play Mode はありませんのでこの必要はありません。 ● DE205-AC (DEC DE205) 使用上の注意 ネットワークカード DE205-AC(DEC DE205)は、カードに添付の FDに含まれる NICSETUP.EXE を DOSの USモードで起動して、以下の設定を行ってから使用 してください。 Memory : 32k Mode 16 bit bus : Disabled ● PH-542CF-SC (Adaptec 1542CF) 使用上の注意 SCSIコントローラカード PH-542CF-SC(Adaptec 1542CF)を ICUで登録すると デフォルトで 'DMA ACK' が 'DACK5' に設定されますが、'DACK6' に変更し て使用してください。 4. Celebris GLシリーズのドライバディスクの作成 Digital PCで WNT3.51を利用するのに必要なドライバのほとんどは、WNT3.51 に標準で組み込まれています。ただし Celebris GLシリーズで使用するビデ オドライバおよびオーディオドライバは WNT3.51には含まれておりませんの で、ドライバディスクを準備する必要があります。 Celebris GLst ディスクレスモデルにはドライバディスク(FD)が添付されて いますが、他の HDD内蔵モデルでは、Windows 3.1 から「メイン」グループ の「Make Master Media」を実行して、以下のドライバディスクを作成してく ださい。 - MGA Millennium Windows NT 3.5 Drivers/Util V1.0 - ESS 1688 Windows NT 3.5 Drivers Disk 1 of 1 (V1.0) 「Make Master Media」ではネットワークドライバのディスクも作成できます が、WNT3.51 ではインストール時に自動的にネットワークコントローラが検 出され、WNT3.51に標準で組み込まれたドライバが適用されますのでこれを使 用してください。(Make Master Mediaで作成したドライバは使用しないでく ださい。) 5. インストレーション時の注意事項 (1) DE205-AC (DEC DE205) ドライバの登録 ネットワークカード DE205-AC(DEC DE205) のドライバは WNT3.51に含まれて おりません。また、このカードはインストレーション中に自動的に検出され ませんので、カードに添付された FDを使用して手動でドライバを登録してく ださい。 (2) FP-01018-L0, FP-01118-L0, FP-01218-L0 (3COM 3C509B)、 PH-50952-01, PH-5095T-01, PH-509CO-01 (3COM 3C509)、 DE205-AC (DEC DE205) 使用上の注意 標記のカードは、設定時に以下のメッセージが表示されます。 「現在使用されているネットワークカードのパラメータが正しくありません」 この場合一度「キャンセル」を選択し、パラメータの確認をしてください。 問題があれば修正し、なければそのまま「OK」を選択します。もう一度同 じメッセージが表示されますが、「OK」を選択してください。 (3) Celebris GL シリーズのビデオドライバの登録 Celebris GL シリーズのビデオドライバは、WNT3.51インストレーション中に は設定されず、インストレーション終了後に設定する必要があります。 前述の「4. Celebris GLシリーズのドライバディスクの作成」で作成したド ライバディスクを使用し、WNT3.51の「コントロールパネル」の「ディスプレ イ」でビデオドライバを登録した後、再起動してください。 再起動時に「システムによって標準のディスプレイ解像度が一時的に使用さ れています」というメッセージが表示される場合がありますが、下記の設定 を行った後はこのメッセージは表示されなくなります。このメッセージが表 示されない場合でも、下記の設定は必要です。 a. システムを再起動し、「コントロールパネル」の「MGA Monitor」を起動し てモニタ、解像度、リフレッシュレートを使用するモニターに合わせる。 b. 弊社製モニターは「Monitor List」に表示されないため、「Multi-freq」 または「Vesa Monitor」から使用するモニターに最も近い設定を選択する。 c.「コントロールパネル」の「ディスプレイ」で表示のテストを行う。テスト ビットマップが正常に表示されたら『はい』をクリックし、再起動する。 d. もしテストビットマップが正常に表示されない場合、再度「コントロール パネル」の「MGA Monitor」を起動して、やや低いリフレッシュレートに設 定し直す。 (なお再起動後表示が乱れて判別できない場合や、画面が黒いまま何も表示 されない場合は VGAモードでリブートし、上記の設定を行ってください。) (4) Celebris GL シリーズのオーディオドライバの登録 Celebris GL シリーズのオーディオドライバは、WNT3.51インストレーション 中には設定されず、インストレーション終了後に設定する必要があります。 前述の「4. Celebris GLシリーズのドライバディスクの作成」で作成したド ライバディスクを使用し、WNT3.51の「コントロールパネル」の「ドライバ」 でオーディオドライバを登録してください。 ドライバ設定項目は以下の通りに指定してください。 midimap.cfg : 新しく組み込む I/O Address : 220 Interrupt : 5 DMA channel : 1 MPU401 I/O address : Disabled MPU401 Interrupt : 11 (実際は使用しません) 6. インストレーション後の IDE デバイスの構成変更について (1) Celebris シリーズ、Venturis 5xx シリーズ 「1. IDE デバイス構成」で『注1』に該当する構成から他の構成に変更する 場合、WNT3.51の「コントロールパネル」の「デバイス」で以下のように設定 してください。 Atdisk : 無効 atapi : ブート また『注1』以外の構成から『注1』の構成に変更する場合は、上記の設定内 容を逆にしてください。それ以外の構成変更では設定を変更する必要はあり ません。 (2) Celebris GL シリーズ IDEデバイスの構成を変更する場合、「コントロールパネル」の「デバイス」 より下記のようにドライバの変更を行う必要があります。 IDE Adapter 0 IDE Adapter 1 No. Master Slave Master Slave Atdisk atapi --- ------ ------ ------ ------ ------ ------ 1 HDD ブート 無効 2 HDD HDD ブート 無効 3 HDD HDD HDD HDD ブート 無効 4 HDD CDROM 無効 ブート 5 HDD HDD CDROM ブート ブート 6 HDD HDD CDROM ブート ブート 7 HDD HDD HDD CDROM ブート ブート 7. Digital Venturis 575/5100, Digital Venturis FP5100の IDEドライブの接続方法 Digital Venturis575/5100、Digital Venturis FP5100にIDEドライブ(HDDま たはCD-ROM)を増設し、DOS/Windows環境でご使用になる場合は、ドライブの 接続およびBIOSの設定を下記の要領で行っていただきますようお願いいたし ます。また、構成によってはCONFIG.SYSに変更が必要となりますので、ご注 意下さい。 接続ドライブ BIOS設定 ------------------- ------------------------------------- #0 #1 IDE Adapter(*A) #0 #1 (*B) --------- --------- -------------- ------- ------- M S M S #0 #1 M S M S ------------------------------------------------------------------ 構成1 HDD Enable Disable ○ − − − 構成2 HDD HDD Enable Disable ○ ○ − − 構成3 HDD HDD Enable Enable ○ − − − 構成4 HDD HDD HDD Enable Enable ○ ○ − − 構成5 HDD HDD HDD HDD Enable Enable ○ ○ − − 構成6 HDD CD Enable Enable ○ − − − 構成7 HDD HDD CD Enable Enable ○ ○ − − 構成8 HDD HDD HDD CD Enable Enable ○ ○ ○ − 注1 ------------------------------------------------------------------ *A: BIOS Setupの 'Advanced/Integrated Peripherals' メニューにある IDE Adapter 0: IDE Adapter 1: の項目で設定してください。 *B: BIOS Setupの 'Main' メニューにある、 IDE Adapter 0 Master: (上表の#0,Mのドライブ設定) IDE Adapter 0 Slave: (上表の#0,Sのドライブ設定) IDE Adapter 1 Master: (上表の#1,Mのドライブ設定) IDE Adapter 1 Slave: (上表の#1,Sのドライブ設定) の各項目で設定してください。 ○: HDDのパラメータを設定してください(通常はリターンキーを押す ことにより自動認識されます) −: '(None)'を選択してください 注1: CONFIG.SYSに以下の変更を加えてください。 DEVICE=C:\QUICKDMD\CMD640X.SYS /A33 /I15 /L ↓ DEVICE=C:\QUICKDMD\CMD640X.SYS /A33 /L 以 上