Power Window T64V Card をDOS/Vノートで使用する方法                      1996年 1月29日                        カノープス株式会社  この文章は、Power Window T64V Card(以下PWT64VCと略す) をDOS/Vノートで使用する方法と注意事項について説明します。 目次 1.動作環境 2.対応OS環境 3.セットアップの前に 4.セットアップ 5.その他の注意事項 6.トラブルシューティング 1.動作環境  PCMCIA2.1に準拠したPCカードスロットを有するPC 弊社にて動作確認機種(Windows 3.1で動作確認) IBM : ThinkPad220,230CS,530CS,340CSE,750CS,345CS,755CD *ThinPadでは、現在のところ別売カードサービスPlayAtWill3.0(IBM製)が必要です。 ユーザ登録カードでお申し込みいただくことで、ThinkPadユ−ザ−の方には無料で最新のカ−ドサ−ビスモジュ−ルを提供しています。 SHARP : Mebius AV1/575CD COMPAQ : CONTURA AERO 4/33C,420C,400C キャノン: INNOVA NOTE CN500 Dell : Latitude XP 4100C 弊社にて確認している動作不可機種(Windows 3.1で確認) IBM : ThinkPad330,360,701 2.対応OS環境 マイクロソフト社製 Windows 3.1 日本IBM社製 Windows 3.1 米国Microsoft Coporation製 Windows 3.1 マイクロソフト社製 Windows 95 米国Microsoft Coporation製 Windows 95 Windows 95 については、設定環境やインストール状況により動作環境が多岐にわたるため、サンプルドライバとして提供させていだきます。Windows95へのインストール方法については、SETUP95.TXTを参照ください。 3.セットアップの前に  Power Winodw T64V Card を本体に装着し、セットアップを行う前に以下の2点について必ず確認してください。 ・カードサービスのインストール確認  Power Window T64V Card を動作させるにはカードサービス(デバイスドライバ)が必ず必要です。DOS/Vノートで標準的に使用されるカードサービス(CardSoft,Phoenix,IBM)の設定を以下に示しますので、CONFIG.SYSに同様の記述があり、かつ起動時に正常に組み込まれている事を確認してください。 CardSoft(SystemSoft製)の場合 DEVICE=C:\CARDSOFT\SS386SL.EXE <-ソケット・サービス DEVICE=C:\CARDSOFT\CS.EXE <-カード・サービス DEVICE=C:\CARDSOFT\CSALLOC.EXE <-リソース情報取得/設定モジュール PhoenixCardManegerPlus(Phoenix Technologies製)の場合 DEVICE=C:\PCM\PCMSS.EXE <-ソケット・サービス DEVICE=C:\PCM\PCMCS.EXE <-カード・サービス DEVICE=C:\PCM\PCMRMAN.EXE <-リソース管理ユーティリティ DEVICE=C:\PCM\PCMSCD.EXE <-汎用イネーブラー PlayAtWill[EasyPlaying](IBM製)の場合 DEVICE=C:\THINKPAD\IBMDSS01.SYS <-ソケット・サービス DEVICE=C:\THINKPAD\IBMDOSCS.SYS <-カード・サービス DEVICE=C:\THINKPAD\DICRMU01.SYS <-リソース・マネージメント・モジュール ・カードサービスが管理(確保)している資源の確認  Power Window T64V Card は、カードサービスの管理している資源の内の割り当てられたメモリ資源(8KB)とI/O資源の16バイトを使用します。これらの資源がカードサービスの使用可能な資源として設定されているか確認してください。 カードサービスが管理(確保)している資源の確認方法は各社のカードドライバによって異なりますのでお使いのPCのマニュアルを参照してください。  また、DOS/Windows で, EMS ドライバをご使用になる場合は,カード・サービスが管理するメモリ領域 が, EMS で使用できない領域 ( /X, EMMExclude )に含まれるようにしてください。 ThinkPad230CSのカードサービスの設定例(CONFIG.SYS, SYSTEM.INI) : < CONFIG.SYS > BUFFERS = 20 FILES = 30 DOS = HIGH,UMB COUNTRY = 081,932,C:\DOS\COUNTRY.SYS SHELL = C:\DOS\COMMAND.COM /P /E:512 DEVICE = C:\DOS\$FONT.SYS DEVICE = C:\DOS\HIMEM.SYS DEVICE = C:\DOS\EMM386.EXE RAM X=C800-CFFF <---- EMS で使用できない領域指定 DEVICEHIGH = C:\DOS\SETVER.EXE DEVICEHIGH = C:\DOS\$DISP.SYS DEVICEHIGH = C:\EZGOING\IBMDSS01.SYS /M <--ソケット・サービス DEVICEHIGH = C:\EZGOING\IBMDOSCS.SYS <--カード・サービス DEVICEHIGH = C:\EZGOING\DICRMU01.SYS /MA=C800-CFFF <--リソース・マネージメント・モジュール DEVICEHIGH = C:\DOS\$IAS.SYS DEVICEHIGH = C:\DOS\$PRN.SYS DEVICEHIGH = C:\DOS\ANSI.SYS /X DEVICEHIGH = C:\DOS\$FDD12.SYS STACKS=9,256 LASTDRIVE = Z < WINDOWS\SYSTEM.INI > [386Enh] EMMExclude=C800-CFFF <---- EMS で使用できない領域指定 上記の2点が正しく設定されていると、PWCARD.EXE(PWT64VC用イネーブラ)でPower Window T64V Crad にメモリ空間、I/O空間が設定可能となります。PWCARD.EXEが正しく動作した場合、以下のようなメッセージが表示されます。 表示例: A:\>PWCARD.EXE カードサービスを使用して Power Window T64V Card を設定しました。 メモリーアドレス = C8000H、 IOアドレス = 01D0 4.セットアップ  Power Window T64V CardをPC本体の装着した後、DOSプロンプトから付属のPC/AT互換機セットアップディスクのSETUP.EXEを実行してください。  PWT64VCの装着及びインストール方法は、付属のユーザーズガイドをご覧ください。 5.その他の注意事項  ThinkPadでは、現在のところ別売カードサービスPlayAtWill3.0(IBM製)が必要です。内蔵のカードサービスでは動作しない可能性があります。ThinkPadのユ−ザ−の方には、最新のカ−ドサ−ビスモジュ−ルを提供しています。 DEVICEHIGH=C:\EZGOING\IBMDSS01.SYSが組み込まれる時に表示されるバージョンが1.36以上であれば動作確認されています。 表示例: DOS PCMCIA Socket Services Driver, Version 1.36 PCMCIA Socket Services Release 2.1 6.トラブルシューティング Q.セットアップ中に“Power Winodw T64V Cardが見つかりません“と表示される。 考えられる原因: Power Winodwが正しく装着されていますか? Power Winodw Card I/F がスロットに正しく挿入されていますか? Power Winodw ユニットに電源が供給されていますか? PowerWindowが使用するメモリ、I/O空間がカードサービスの使用可能な資源として設定されていますか? カードサービス関係のデバイスドライバを上記のソケット・サービス、カード・サービス、リソース情報取得/設定モジュールのみにして試してください。 Q.Windowsの起動時に“Power Winodw T64V Cardが見つかりません”という表示がでる。 A.WindowsディレクトリのPWTYPE.EXEを実行して正しくボ−ドを認識するか確認してください.正しく認識出来ない時は,カ−ドサ−ビス付属の設定ユ−ティリティでメモリ,I/O空間の設定を確認してください。 Q.PhoenixCardManegerPlus(Phoenix Technologies製)のカードサービスでPower Window T64V Cardが認識されない。 A.PWCARD.EXEを使用しないでPhoenixCardManegerPlusの汎用イネーブラでPower Window T64V Cardに必要な資源を設定しPWT64VCが動作するように以下の手順を実行してください。 メモリ空間=CC00h-CDFFhの8KB,I/O空間=1D0h-1DFhの16バイトを設定する場合の例: (1).SETUP.EXEを起動してPWT64VCを(M)マニュアル設定でインスト-ルする。 メモリ空間=CC00h-CDFFh,I/O空間=1D0h-1DFhを指定する。 (2).autoexec.batのPWCARD.EXEをREM文にしPCをリセットする。 (3).設定ユ−ティリティ(PCM.EXE)でPWT64VCをカ-ドリストに追加する。 設定(C)->カ−ド追加(A) メモリ空間=CC00h-CDFFh(16 bits),I/O空間=1D0h-1DFh(16 bits)を指定する。 設定を有効にする。 保存する。 (4).に以下の記述を確認する [PCMCARD_000] ID_1=CANOPUS Co.,Ltd. ID_2=Power Window T64V Card ID_3= MAJOR=0x4 MINOR=0x1 DESCRIPTOR=0x0 NUMBERCONFIGS=11 [PCMCARD_000.0] LOAD=YES RESOURCES=0x121 MEMORY_0=0xCC,0x2,0x1,0x0 IO_0=0x1D0,0x10,0x1 CONFIGREGS=0x1,0x0,0x0,0x0 (5).を以下のよう設定する。 [PowerWindow] IOaddr=9 WinAddr=204 正常設定された場合、PCM.EXEでカード状態を表示すると以下の様に表示されます。 ソケット番号: 0 状態: カード設定完了 製造メーカ: CANOPUS Co.,Ltd. モデル: Power Window T64V Card 種別: ビデオアダプタ メモリ ウインドウ1: CC00h-CDFFh メモリ ウインドウ2: なし I/O ウインドウ1: 1D0h-1DFh I/O ウインドウ2: なし IRQ: なし 上記の様に表示されない場合は、設定ユ−ティリティ(PCM.EXE)でメモリ、I/O空間がカードサービスが使用可能な資源に設定されているか確認してください。 詳細はPC付属のマニュアルを参照してください。 Q.CardSoft(SystemSoft 製)のカードサービスでPower Winodwが正しく認識されない。 A.設定ユ−ティリティ(CARDINFO.EXE /V)でカード状態を確認してください。 正常設定された場合、CARDINFO.EXE /Vを実行するとカードの状態が以下の様に表示されます。 Slot 1: [Card Information] Manufacturer = "CANOPUS Co.,Ltd." Product Name = "Power Window T64V Card" [Configuration Info] Configuring client handle is A1C8 Memory+I/O interface, Vcc 50, Vpp1 50, Vpp2 50 Config base 0400, Config values: Option value: 41 Status value: 00 I/O range 1D0-1DF, 16-bit No IRQ is assigned to this card CARDINFO.EXEの仕様の関係でメモリ空間の設定表示はできません。 上記の様に表示されない場合は、設定ユ−ティリティ(CINFIG.EXE)でメモリ、I/O空間がカードサービスが使用可能な資源に設定されているか確認してください。 詳細はPC付属のマニュアルを参照してください。 以上