■ 貧乏人のためのCG講座 256色CG編

仕上げ

 前景はできあがりました。あとは背景です。今回は、先ほどのように「グラデーションツール」を駆使して空や太陽を描き、アクセントに木や雲、飛び散る雪片なんかを描いてみました。

Fig.9 背景を描き加える

Fig.9 背景を描き加える

 これでできあがり・・・といいたいところですが、私の場合、実はここからが長かったりします。絵を見ると、主線の黒がやけに目立って見えないでしょうか?特に、光の当たっている部分では、明るい色と接しているせいでかなり気になります。そこで主線を、明るい方向は明るく、暗いほうは暗くしてやります。色も、服の赤いところは赤系統というように、部分によって細かく変えてやると、しっくりなじんでくれます。

 手順としては、主線レイヤに移動してから主線で使われている色を選択。「マスク」-「指定色以外を新規マスク化」ってすれば、主線の部分だけに色が乗るようになるから、あとはヘロヘロ塗ってくだけ~♪

Fig.10 主線の色を変える

Fig.10 主線の色を変える

 これで終わりにしてもいいのですが、この絵で言えば服と空の境界部分などにギザギザが割と目立ちますね。ドットで描かれた絵にギザギザは付き物なのですが、これを目立たなくする方法があります。それが「アンチエイリアス」といわれる方法です。

 ギザギザが目立つのは、そこにハッキリとした色の境界があるからです。「着彩」のところで影をボカすのに、明るい部分と影の部分の中間の色で塗ってやりましたが、それと同じように、ギザギザが目立つドットとドットの間にそれらの色の中間色を配置し、境目をボカしてやるのです。

 かなり大変な作業だけど、やるだけの価値はあると思うよ。できばえがだいぶ違ってくるからね。

 なお、D-Pixed Ver.2.11から搭載された「エッジぼかし」を使うと、こうした効果を比較的簡単に得ることができます。これは指定した色の周りを、パレット内の適当な色を使ってぼかしてくれる機能です。ここで主線の色を指定し、ぼかしてやるわけです。ただ、この機能ではソフト側が中間色に当たると勝手に判断した色を境目に配置するため、パレットの構成によっては思わぬ色がぼかし部分に混じってしまうことがあります。また、ぼかし具合のコントロールも案外難しいので、きれいに作品を仕上げようと思うのであれば、面倒でも手作業でやったほうが確実です。

 ・・・というわけで、これでようやく完成です。みなさま、お疲れ様でした。

Fig.11 できあがり

Fig.11 できあがり



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