FAT32 対応 バックアップツール 「 D2F 」 Ver 0.09b 取扱説明書 ●はじめに @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ この取扱説明書を含め、添付されているドキュメント類は毎回加筆修正を 行っています。以前のものを読まれた方でも、1 度は最新版の内容を確認 されるようお願いします。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ D2F は、指定したドライブ全体を丸ごと保存するバックアップツールです。 一般のバックアップツールはファイル単位でバックアップするものが多い ですが、D2F では「ファイル」という枠を飛び越えて、ディスクの内容を 直接操作してバックアップを行います。このためファイル名の長さや属性、 ディレクトリ階層の深さなどに左右されることが全くありません。また、 ディスクの内容を直接操作することによって、ファイルとして見ることが 出来ない部分(OS のシステム領域等)も残さずバックアップしています。 (※ディスク中にはファイルとして見ることが出来ないデータも多く存在 します。これらは隠しファイルとは全く異なるもので、ディスクの内容を 直接操作しなければ読み書きすることが出来ません) その反面、ディスクの内容を直接操作しているために、わずかな誤動作で 簡単にデータを破壊してしまう危険性もあります。作者も出来る範囲内で 慎重に動作確認を行っていますが、個人で行える動作確認にはやはり限界 があるのも事実です。人の数と同じだけ様々な環境が存在し、それら全て の環境で完璧な動作確認を行うのは事実上不可能と言えます。(作者自身 の手で行う動作確認というのは、作者の手元にある環境に限定されます。 そして、その数はそれほど多くはありません。その他の環境については、 みなさんからの報告を元に調整しながら対応しています) 以上のことをよく理解された上で、D2F をご利用ください。 ●特徴 システム領域を含む全ての有効データと、そのデータが存在する論理的な 位置を記録します。隠しファイル等も残さず全て処理するので、Windows のような OS 自体のバックアップに適しています。 MS-DOS 汎用なので、Windows9x 等の OS が起動しなくなった時でも起動 ディスクさえあれば復元することが出来ます。 ロングファイルネーム(長いファイル名)に対応していない MS-DOS でも、 ロングファイルネームを含む全てのファイルを保存することが可能です。 Windows9x/NT の DOS プロンプト等でも問題無く動作します。 FAT 形式でフォーマットされている全てのメディアを保存することが出来 ます。ハードディスクはもちろん、フロッピーディスクや MO を保存する ことも可能です。FAT32 にも対応しています。 MO 等の交換可能なメディアを使用して分割保存することが出来ます。 保存元として DRVSPACE/DBLSPACE で圧縮されたメディアを指定した場合、 D2F では自動的にホスト側ドライブを処理します。(ドライブ全体を圧縮 している場合はこれで問題ありませんが、ドライブの一部を圧縮ドライブ として使用している場合、その圧縮ドライブだけを単独で保存することは 出来ません) ●制限事項 MS-DOS で使用する場合は Ver 5.00 以降が必要です。(Windows9x/NT の DOS プロンプトや DOS モード等でも可能です) D2F には、保存時のデータ圧縮機能はありません。 D2F には、ファイル単位のバックアップ機能はありません。ファイル単位 のバックアップには、他に優秀なソフトがあると思いますので、そちらを 利用してください。 ネットワークドライブを保存することは出来ません。D2F ではローカルに 接続されたドライブのみ保存可能です。(保存ファイルの出力先として、 ネットワークドライブを指定することは可能です) 保存元と同じドライブを保存先として指定することは出来ません。つまり、 たとえば C: の内容を C: へ保存することは出来ません。 保存元のドライブで断片化が頻発している状況では処理効率が低下します。 断片化が発生していても特に問題はありませんが、保存前に scandisk や defrag を実行することを推奨します。 Windows9x の DOS プロンプト等では、OS または他のアプリケーションで 使用中のファイルが存在するドライブへの復元は行えません。このような 場合は他のアプリケーションを全て終了するか、あるいは DOS モードで 実行してください。(MS-DOS では、このような制限はありません) FAT 以外の形式(たとえば WindowsNT の NTFS 等)でフォーマットされ ているメディアを保存することは出来ません。D2F では、FAT 以外の形式 をサポートする予定はありません m(__)m DOS プロンプトで作成した保存ファイルから復元を行った場合、起動時に scandisk が実行される場合があります。復元に失敗しているようなことは ありませんが、気になる場合は DOS モード(または MS-DOS)で保存して ください。 ●旧バージョンからの主な変更点 ( Ver 0.09a -> Ver 0.09b ) ・/freecheck= オプションを追加しました。 ※Ver 0.09a および Ver 0.09 で作成した保存ファイルは、そのまま問題  無く使用可能です。 ( Ver 0.09 -> Ver 0.09a ) ・大きさが 2GB 以上の保存ファイルからの復元に失敗してしまう不具合  を修正しました。 ・FAT32 で、ルートディレクトリの復元に失敗してしまうことがある不具  合を修正しました。 ※なお、Ver 0.09 で作成した保存ファイル自体には問題ありませんので、  Ver 0.09a で再度保存し直す必要はありません。 ( Ver 0.08b -> Ver 0.09 ) ・保存時と異なる容量のドライブへ復元出来るようになりました。 ・上記の変更により、保存ファイルの仕様が変更されました。このため、  Ver 0.09 よりも古い D2F で作成した保存ファイルを Ver 0.09 で使用  することは出来ません。 ・処理中に保存ファイルのパス名を変更できるようにしました。たとえば、  C: の内容を D: と E: へ分割して保存することが可能です。 ●添付ファイルの一覧 d2f.exe ....... 実行ファイル d2f.txt ....... 今、ご覧になっているファイルです :-) faq.txt ....... よくある質問とその解答 history.txt ... 履歴 ●使用方法 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ D2F は MS-DOS アプリケーションです。Windows 上で MS-DOS アプリケー ションを始めて使用される方は最初に FAQ.TXT の [Q1] と [A1] を参照 してください。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ d2f s [drive] [path] ... drive の内容を path へ保存する d2f r [drive] [path] ... path の内容で drive を復元する [path] は省略することが出来ます。省略時は DISKSAVE.DAT という名前 を使用します。 [path] には、ロングファイルネームを使用することが出来ます。空白を 含むパスを指定する場合は、ダブルクォーテーション(")でパスを囲んで ください。(例えば "C:\Program Files\" 等) ただし、MS-DOS では [path] にロングファイルネームを指定することは出来ません。 【 使用例 - 保存 】 d2f s c: d: ... C: を D:DISKSAVE.DAT へ保存 d2f s a: e:\save\ ... A: を E:\SAVE\DISKSAVE.DAT へ保存 d2f s b: DISK_B.DAT ... B: を .\DISK_B.DAT へ保存 d2f s d: ... D: を .\DISKSAVE.DAT へ保存 【 使用例 - 復元 】 d2f r c: d: ... D:DISKSAVE.DAT から C: を復元 d2f r a: c:\tmp\ ... C:\TMP\DISKSAVE.DAT から A: を復元 d2f r f: BACKUP.DSK ... .\BACKUP.DSK から F: を復元 d2f r d: ... .\DISKSAVE.DAT から D: を復元 ●補足事項 キーボードからの 入力により、いつでも処理を中断することが 可能です。ただし、ディスクキャッシュ等の影響で反応が遅れる場合があ ります。また、 以外のキー入力を行うとそれ以降 の 入力を受け付けなくなる場合があるので注意してください。(あくまでも D2F で を受け付けなくなるだけです。他のアプリケーションに 影響を与えるようなことはありません) Windows9x 等を使用している場合、D2F で保存する前に「ごみ箱」を空に したほうが保存ファイルのサイズを節約出来ます。もちろん、「ごみ箱」 の内容も含めて保存したい場合はそのままでも構いません。 緊急時に備えて、D2F 専用の起動ディスクを作成することをお勧めします。 インストールディスク等で代用することも出来ますが、いざという時に「 CD-ROM が認識されない」「MO が使えない」といったことも考えられます。 その時になって慌てることのないように、専用の起動ディスクを作成した ほうが良いと思います(^^) D2F を初めて利用される方は、とりあえず適当なフロッピーディスク等で 保存と復元を試してみるのが良いと思います。例えば、同じ形式(1.44MB 等)でフォーマットされたフロッピーディスクを 2 枚用意して、1 枚目 のディスク上に適当なファイルを作成してからそのディスク自体を適当な ハードディスク上へ保存します。その保存ファイルを、用意した 2 枚目 のディスクへ復元します。1 枚目と 2 枚目のディスクの内容を比較する ことにより、D2F の動作を確認することが出来ます。これで完璧に動作が 保証されるわけではありませんが、精神的に安心して使用出来るのではと 思います。 ●分割保存 D2F では、MO や CD-R 等を使用することにより、複数に分割して保存す ることが出来ます。この機能を利用すれば、例えば 230M の MO を 5 枚 使用して 1G の HDD を保存することが可能です。 D2F で保存を実行します。保存先には、MO 等の交換可能なメディア(リ ムーバブルメディア)を指定します。各種のチェックが終了した後、保存 ファイルが作成されます。途中、保存先のディスク空き容量が不足すると、 「 保存先のディスク空き容量が不足しています. 」 このようなメッセージが表示されますので、保存先のディスクを交換して 「再試行(R)」を選択してください。('R' キーを押します) 十分な空き容量のあるハードディスク等があれば、分割された状態の保存 ファイルをハードディスク上に作成し、後から MO や CD-R 等へ書き込む ことも可能です。このためには、/size= オプションを使用します。 (詳しくは /size= オプションの解説を参照してください) 分割保存した場合、2 つめ以降の保存ファイル名は、拡張子が順に .001 から .999 になります。ファイル名を指定する場合は、拡張子が重複する ことの無いように注意してください。 ●保存時と容量が異なるドライブへの復元 D2F は、指定されたドライブを丸ごと保存します。このため、保存時と同 じ容量、同じフォーマット形式のドライブに対して復元するのが基本です。 しかし、見た目には同じ容量であっても厳密には若干異なっているという 場合も少なくありません。たとえば fdisk で 500M の領域を作成しても、 実際の領域の大きさは 499M や 501M になってしまう場合があります。 このため D2F Ver 0.09 以降では「クラスタの大きさが同じ」である場合 に限り、保存時と容量が異なるドライブへ復元出来るようになっています。 「クラスタ」というのは、Windows9x/NT や MS-DOS 等の OS がディスク を管理するために使用する最小単位です。早い話、ディスクの中身はクラ スタという単位で細切れにされているわけです。このクラスタの大きさと いうのは、下記の通りディスクの総容量によって変化します。 《 FAT16 の場合 》 +----------------+-------------+--------------+--------------+------------+ | ディスクの容量 | 16MB〜128MB | 128MB〜256MB | 256MB〜512MB | 512MB〜1GB | |クラスタの大きさ| 2KB | 4KB | 8KB | 16KB | +----------------+-------------+--------------+--------------+------------+ +----------------+----------+ | ディスクの容量 | 1GB〜2GB | |クラスタの大きさ| 32KB | +----------------+----------+ ※ FAT16 では最大 2GB までしか扱えません。 《 FAT32 の場合 》 +----------------+------------+-----------+------------+-----------+ | ディスクの容量 | 512MB〜8GB | 8GB〜16GB | 16GB〜32GB | 32GB〜2TB | |クラスタの大きさ| 4KB | 8KB | 16KB | 32KB | +----------------+------------+-----------+------------+-----------+ ※ FAT32 では format.com に指定するオプションによってクラスタサイズを変更  することが出来るため、必ずしも上記の表と一致するとは限りません。 たとえば、150MB/FAT16 のハードディスクを保存した場合、250MB/FAT16 のハードディスクへは復元可能ですが、300MB/FAT16 のハードディスクへ は復元することが出来ません。(クラスタの大きさが異なるため) 以上の条件を満たしていれば、保存時よりも小さな容量のドライブへ復元 することも可能です。ただし、ここで注意しなければならないことがあり ます。それは「断片化(フラグメンテーション)」と呼ばれる現象です。 +---------------+ +---------------+ +---------------+ | | | A.TXT ( 5MB)| | A.TXT ( 5MB)| | | +---------------+ +---------------+ | | | | | | | | | | | | | | | B.TXT (25MB)| |空き領域 (25MB)| | | | | | | |空き領域 (50MB)| ===> | | ===> | | | | +---------------+ +---------------+ | | | C.TXT ( 5MB)| | C.TXT ( 5MB)| | | +---------------+ +---------------+ | | | | | | | | |空き領域 (15MB)| |空き領域 (15MB)| | | | | | | +---------------+ +---------------+ +---------------+ (a) (b) (c) 未使用のディスク上に A.TXT、B.TXT、C.TXT の 3 つのファイルを作成し ます。その後、B.TXT だけを削除すると、(c) のように空き領域が分断さ れてしまいます。これが「断片化」です。(c) の場合で考えると、実際に 使用されているのは A.TXT (5MB) + C.TXT (5MB) = 10MB です。ところが この状態で保存した場合、復元先のドライブは A.TXT (5MB) + 空き領域 (25MB) + C.TXT (5MB) = 35MB の総容量が必要になります。なぜなら D2F は保存したデータの「位置」まで忠実に再現するからです。 この問題は、D2F で保存する前に「defrag」を実行することで回避出来ま す。defrag は、このような断片化を解消するためのツールで、Windows9x では標準で用意されている機能です。 +---------------+ +---------------+ | A.TXT ( 5MB)| | A.TXT ( 5MB)| +---------------+ +---------------+ | | | C.TXT ( 5MB)| | | +---------------+ |空き領域 (25MB)| | | | | | | | | ===> | | +---------------+ | | | C.TXT ( 5MB)| |空き領域 (40MB)| +---------------+ | | | | | | |空き領域 (15MB)| | | | | | | +---------------+ +---------------+ (defrag 実行前) (defrag 実行後) defrag 実行後に保存することで、復元時に必要となるドライブの総容量 は A.TXT (5MB) + C.TXT (5MB) = 10MB になります。このため、D2F では 保存前に defrag を実行することを推奨しています。 なお、ディスクに異常のある状態で defrag を実行した場合、そのディス クに致命的なダメージを与えてしまう場合があります。よほどのことが無 い限りそのような心配はありませんが、defrag を実行する前に scandisk 等でディスクを検査したほうが安全だと思います。 ということで、D2F で保存する場合は「scandisk -> defrag -> d2f」の 順番で実行するのが一番安全で、効率が良いということになります。 【 参考文献 】 「 Windows95 OSR2 の秘密 」 ナツメ社 ISBN4-8163-22000-0 \1,800 ※ format.com の非公開オプション等が記載されています。オススメです。 ●オプション /beep= 周期的にビープ音を鳴らします。 [例 1] d2f s a: c: /beep=30 (30 秒周期でビープ音を鳴らします) [例 2] d2f r a: c: /beep=120 (120 秒周期でビープ音を鳴らします) このオプションを省略した場合、ビープ音は鳴りません。 なお、処理の都合上、必ずしも指定された周期でビープ 音が鳴るとは限りません。(指定された値が小さい場合 は誤差が大きくなります) また、このビープ音は DOS プロンプトでは聞き取ることが出来ない場合があります。 /crc= 復元時に行われる保存ファイルの CRC 検査を制御しま す。デフォルトは /crc=onです。/crc=off を指定する と CRC の検査は行われなくなりますが、復元時の処理 速度が若干向上します。(保存ファイルの CRC 検査を 行わないということは、保存ファイルが破損していても 警告等が行われないということです。この危険性を十分 理解した上で使用してください) [例 1] d2f r c: d: /crc=on (復元時に保存ファイルの CRC 検査を行います) [例 2] d2f r d: f: /crc=off (復元時に保存ファイルの CRC 検査を行いません) /freecheck= 保存時に行われる保存ファイル出力先ドライブの空き容 量チェックの有無を指定します。ネットワーク環境など で D2F を実行した場合に「保存先のディスク空き容量 を取得出来ません」というエラーメッセージが表示され てしまう場合は、/freecheck=off を指定してください。 デフォルトは /freecheck=on です。 [例 1] d2f s c: d: /freecheck=on (保存ファイル出力先ドライブの空き容量チェック有り) [例 2] d2f s c: d: /freecheck=off (保存ファイル出力先ドライブの空き容量チェック無し) /freecheck=off を指定した場合、保存ファイル出力先 のディスク空き容量は全てユーザが管理しなければなり ません。処理中にディスク空き容量が不足した場合はエ ラーになります。通常はデフォルトのままで使用してく ださい。 /prompt= 処理中に表示される「継続(Enter/Space), 中断(A), 保 存ファイル名の変更(M)?」等の確認メッセージを制御し ます。デフォルトは、/prompt=on です。 [例 1] d2f s c: d: /prompt=on (常に確認メッセージを表示) [例 2] d2f s d: e: /prompt=off (エラーが発生した場合のみ確認メッセージを表示) /size= 作成する保存ファイルの最大バイト数を指定します。 このオプションを使用すると、例えば HDD 上に分割保 存することが可能になります。 [例 1] d2f s c: d: /size=200M (C: の内容を 200M バイト単位に分割して D: へ保存) [例 2] d2f s a: e: /size=1024K (A: の内容を 1024K バイト単位に分割して E: へ保存) 数値の後に、単位を表す文字を指定することが出来ます。 'K' 数値 x 1024 バイト 'M' 数値 x 1024 x 1024 バイト 'G' 数値 x 1024 x 1024 x 1024 バイト (省略) 数値のまま /step= 進行状況の表示間隔を指定します。 [例 1] d2f s c: d: /step=10 (進行状況を 10% 間隔で表示) [例 2] d2f r c: d: /step=25 (進行状況を 25% 間隔で表示) 指定された値以上処理が進行した場合に、進行状況の表 示を更新します。この時に表示されるのは、その瞬間の 進行状況です。このため、仮に /step=10 と指定しても 「10%、20%、30%、...」と表示されるとは限りません。 特にフロッピーディスクのような容量の小さなメディア を保存した場合に誤差が大きくなります。 ●注意事項 D2F は、復元時に復元先ドライブをロック(LOCK)します。ロックされたド ライブは他のアプリケーションからアクセスすることが出来なくなります。 ロックされたドライブに対して他のアプリケーションが無理にアクセスし た場合、そのアプリケーションの動作は一切保証されません。(大抵は、 ファイルが開けない等のエラーになるだけで実害は無いと思いますが…) 他のアプリケーションによって既に使用されているドライブはロックする ことが出来ないため、そのようなドライブに対して復元を実行した場合は D2F でエラーメッセージが表示されます。 以上の理由から、DOS プロンプロ上で D2F を実行する場合は可能な限り 他のアプリケーションを終了させてから実行するか、もしくは MS-DOS ( MS-DOS モードでも可)で実行してください。 ※上記は、一部専門的な内容が含まれています。意味がよくわからない方 は、「Windows 上で D2F を実行する時には、実行中のアプリケーション を全て終了させること」あるいは「MS-DOS モードで再起動してから実行 すること」と理解して頂ければ結構です。 ●メッセージ一覧 「 MS-DOS Ver 5.00 以降で実行してください. 」 D2F を実行するには、MS-DOS Ver 5.00 以降が必要です。(使用中の DOS のバージョン番号は、D2F 起動時に表示されます) 「 ドライブが重複しています. 」 D2F では、例えば C: の内容を同じドライブである C: に保存することは 出来ません。また、同様に C: に存在する保存ファイルを使用して C: を 復元することも出来ません。 「 このドライブは使用出来ません. 」 指定されたドライブが存在しないか、またはネットワークドライブである 可能性があります。D2F では、ネットワークドライブを保存することは出 来ません。(ネットワークドライブ上に保存ファイルを作成したり、そこ から復元することは可能です) 「 このドライブは未対応のフォーマット形式です. 」 D2F で保存および復元することが出来るのは、FAT 形式でフォーマットさ れたドライブだけです。例えば、WindowsNT で使用されている NTFS 等は 扱うことが出来ません。 「 予約セクタ数が大きすぎます. 」 予約セクタとは、FAT の前に存在する領域のことです。この領域には BPB や FSINFO 等の情報が記録されています。D2F は予約セクタ全体を一度に 読み込んで処理しているため、この領域が予想以上に大きい場合(一度に メモリ上へ読み込むことが出来ない場合)は処理することが出来ません。 ※このメッセージが表示された場合、作者まで連絡をお願いします。 「 予約セクタ数が異なります. 」 復元先ドライブの予約セクタ数が保存時と異なる場合、そのドライブに対 して復元することは出来ません。 「 保存ファイルを開くことが出来ません. 」 [保存時] 指定された保存ファイルが、書き込み不可能な属性を持つファ      イルとして既に存在しています。あるいは、保存先のディスク      がライトプロテクトされています。 [復元時] 指定された保存ファイルが存在しません。 「 保存ファイルの書き込みに失敗しました. 」 保存ファイルへの書き込み時にエラーが発生しました。保存ファイルが存 在するディスクを scandisk 等で検査してください。 「 保存ファイルの読み込みに失敗しました. 」 保存ファイルの読み込み時にエラーが発生しました。保存ファイルが存在 するディスクを scandisk 等で検査してください。(保存ファイル自身が 何らかの原因で破損している可能性も考えられます) 「 このファイルは D2F で作成した保存ファイルではありません. 」 D2F 以外のアプリケーションで作成したファイルが指定されました。指定 したファイルが D2F で作成した保存ファイルであることを確認してくだ さい。 「 この保存ファイルには対応していません. 」 自分自身よりも古い(もしくは新しい)バージョンの D2F で作成された、 互換性の無い保存ファイルが指定されました。その保存ファイルの作成時 と同じ(又は互換性のある)バージョンの D2F を使用してください。 「 保存ファイルに誤りがあります. 」 分割保存した保存ファイルによる復元で、ファイルの順番が違うか、他の 保存ファイルが混入している可能性があります。 「 ファイルシステムが異なります. 」 復元先ドライブのファイルシステムが保存時と異なる場合、そのドライブ に対して復元することは出来ません。たとえば、FAT16 形式でフォーマッ トされたドライブを保存した場合、FAT16 以外の形式でフォーマットされ たドライブに対して復元することは出来ません。 「 復元先ドライブの容量が不足しています. 」 復元先ドライブの容量が不足しているため、保存ファイルに記録された全 てのデータを復元することが出来ません。fdisk 等でパーティションを切 り直して、復元先ドライブの容量を大きくしてください。 「 セクタあたりのバイト数が異なります. 」 復元先ドライブのセクタあたりのバイト数が保存時と異なる場合、そのド ライブに対して復元することは出来ません。 「 クラスタあたりのセクタ数が異なります. 」 復元先ドライブのクラスタあたりのセクタ数が保存時と異なる場合、その ドライブに対して復元することは出来ません。 「 ルートディレクトリ領域の大きさが異なります. 」 復元先ドライブのルートディレクトリ領域の大きさが保存時と異なる場合、 そのドライブに対して復元することは出来ません。(ただし、FAT32 では このような制限はありません) 「 このドライブは他のアプリケーションが使用中です. 」 DOS プロンプトでは、他のアプリケーションで使用されているファイルが 存在するドライブに対して復元を行うことは出来ません。 「 メモリが足りません. 」 D2F を実行するには、およそ 300K バイト以上の空きメモリが必要です。 「 このドライブは断片化が多すぎて処理できません. 」 ドライブは、使用し続けることによって「断片化」と呼ばれる現象が発生 します。この断片化が激しいドライブは、D2F で保存することが出来ない 場合があります。defrag 等を実行して、最適化を行ってください。 「 ドライブの書き込みに失敗しました. 」 復元時に、復元先ドライブへの書き込みでエラーが発生しました。復元先 のドライブを scandisk 等で検査してください。 「 ドライブの読み込みに失敗しました. 」 保存時に、保存元ドライブの読み込みでエラーが発生しました。保存元の ドライブを scandisk 等で検査してください。 「 保存先のディスク空き容量が不足しています. 」 保存先のディスク空き容量が不足しているため、保存ファイルを作成する ことが出来ません。MO や CD-R 等を保存先として指定している場合は、 他のディスクに交換してください。 「 保存ファイルの分割数が多すぎます. 」 D2F では、1000 個を超える分割ファイルは扱うことが出来ません。 「 CRC が一致しません. 保存ファイルは破損している可能性があります. 」 保存ファイルの内容が壊れています。物理的なトラブル、転送途中の文字 化け、あるいは第 3 者による保存ファイルの改竄などが原因として考え られます。いずれにせよ、復元された内容は信頼することが出来ません。 (その保存ファイルで復元を強行する場合は /crc=off オプションを指定 して再度 D2F による復元を実行してください) 「 終了しました. 」 処理は正常に終了しました。 [保存時] 保存ファイルは正しく作成されました。作成された保存ファイ      ルは大切に保管してください。 [復元時] 復元先のドライブは正しく復元されました。そのまま問題無く      使用することが出来ます。 「 終了しました. システムを再起動してください. 」 処理は正常に終了しました。メッセージに従ってシステムを再起動してく ださい。ここで何かキーを押すと MS-DOS に戻りますが、場合によっては COMMAND.COM でエラーが発生することがあります。(エラーが発生しても、 システムを再起動すれば正常に動作します。復元そのものが失敗している わけではないので安心してください) 「 中断しました. 」 処理の途中で中断しました。 [保存時] 作成された保存ファイルは不完全です。そのままでは使用でき      ないので全て破棄してください。(不完全な保存ファイルは、      後々トラブルの原因になります) [復元時] 復元先のドライブは正しく復元されていません。そのままでは      使用できないので、再度 D2F による復元を実行してください。 ●既知の問題点 現在公開している全ての D2F は、不良クラスタの処理に問題のあること が判明しています。これは、今後のバージョンで修正する予定です。 <詳細> D2F では、保存時に不良クラスタを無視(データ無しとして処理)     しますが、「そこは不良クラスタである」という情報は記録して     います。そして、復元時には「そこは不良クラスタである」とい     う情報も忠実に再現してしまうため、新品のハードディスク等へ     交換した場合に正常なクラスタが「不良クラスタ」になってしま     う場合があります。(同様に、逆のケースも考えられます) ●最新版の入手先 D2F の最新版は、下記の場所で入手可能です。このホームページでは D2F のソースコードもダウンロードできます。 http://www2.tky.3web.ne.jp/~shrimp/ ●バージョンアップ案内について D2F 関連の情報(バージョンアップ案内、不具合のお知らせ等)をメール で配信しています。登録方法などの詳細はホームページに掲載しています ので、そちらをご覧ください。ホームページを見ることが出来ない場合は、 その旨明記した上で作者までメールでお問い合わせ下さい(^^) ※登録作業は、ホームページに記載されている書式で送られてきたメール を機械的に処理しています。これは、作者自身の手間を省き、開発作業に 出来るだけ多くの時間を割り当てるためです。受け取ったメールのうち、 ホームページに記載されている登録書式のものは専用のツールに処理させ、 作者自身は質問に対する回答を最優先とし、次に動作報告などの情報整理 を行っています。その他のメールは時間に余裕のある時、または気分転換 したい時などに一括処理しています。このため、ホームページに記載され ている以外の方法…たとえば「登録をお願いします」とだけ書かれたもの はどうしても登録作業が遅れてしまいますし、場合によっては登録せずに 破棄することもあります。何らかの方法でホームページを見ることが出来 る場合は極力そちらの方法で登録をお願いします。また、ホームページに 記載されている書式に加えて「お願いします」という文章を付け加える方 も多いですが、稀に登録ツールが誤動作してしまって登録されないという ケースもありますので宜しくお願いします(苦笑) ●連絡先 E-Mail: shrimp@tky.3web.ne.jp 使用後の感想をお待ちしています。特に、実行結果に関する情報は成功/ 失敗に関わらずとても参考になります。ご意見、ご要望も大歓迎です。あ まり堅苦しく考えずに、軽い気持ちでメールしてください(^^) みなさん からのメールが、作者の原動力になっています。 ※上記のメールアドレスはプライベート用です。2 〜 3 日に 1 度は確認 するようにしていますが、本業が忙しくなると確認が遅れる場合がありま す。届いたメールには必ずお返事しますので、10 日以内に返事が無い場 合は再度メールをお願いします。(事故等でメールが失われてしまってい る可能性が考えられるので…) 質問や不具合の報告は、できるだけホームページで用意している掲示板を 利用してください(^^) みなさんで情報を共有することができ、なにより 作者のレスポンスが最も速い場所でもあります(笑) テレホーダイ時間は 激しく重くなってしまうのがネックですが…。(もし高速な CGI サーバ を貸していただける場合は連絡ください(^^;) 添付した faq.txt には、作者に寄せられた質問のうち、よくあるものを Q&A 形式でまとめてあります。いつになったら返ってくるのかわからない 作者の返事を待つよりも、faq.txt を読むほうが早いかもしれません(笑) D2F がうまく動作しなかった場合、その原因が D2F のプログラムにある のか、ハードウェアに依存する問題なのか、判断が難しい場合があります。 そのような場合でも、他の似たような環境による動作結果の情報があれば、 その原因を特定するための手助けになります。「こんな環境だけど、正常 に動いてます」「この環境ではダメだったんだけど…」等、簡単なもので 構わないので教えていただければ、みんなで幸せになれます(^^) また、 ちょっと困ったことがあったけど自力で解決してしまった…というような 情報も大歓迎です。たとえば「ノートパソコンの MS-DOS でネットワーク を認識出来ずに困ったけど、こんな方法で解決出来ました」という具合に、 どんな小さなことでも構いませんので教えていただければと思います(^^) こんなこと作者は既に知っているだろう…なんて気遣いは無用ですので、 気軽にメールしてください。 ●著作権/転載など D2F はフリーウェアです。 著作権は作者(shrimp / 飯間 洋太)にあります。 使用、転載、及び配布は非営利であれば自由に行っていただいて結構です。 メールによる連絡は事前、事後に関わらず不要です。ただしオリジナルの 配布形式(.lzh)を変更しての転載、配布はいかなる理由があろうと一切 認めません。(「認めない」と明言しているのですから、これに関連する お問い合わせはご遠慮ください) 営利団体による利用、および営利を目的とする場への転載、配布について は事前に作者の許可を得てください。雑誌等への掲載についても同様です。 まぁ、あまりうるさいことを言うつもりはありませんので、まずは連絡を お願いします :-) シェアウェアを公開されている方で D2F を継続利用される場合は、必ず 事前にメールで連絡をお願いします。(該当者がメールによる連絡無しに D2F を継続利用することは禁止します。継続というのがどの程度の範囲を 意味するのかはここではあえて述べませんが、シェアウェアを公開されて いる方であれば自分で判断出来ますよね?) D2F を使用した結果生じた損害等について、作者は一切保証する義務を負 いません。 ------------------------ 以下は、作者の独り言です ------------------------ こんにちは。D2F 作者の shrimp です。 申し訳ありませんが、独り言をつぶやく余裕なんて全く無いほど追い詰め られています(汗) 今回の D2F Ver 0.09b も、ぢつは現実逃避するため に作成したようなものです(半分本気) D2F 新バージョンの開発を始めてからもう 9 ヶ月になります。その間、 たくさんのみなさんから「頑張ってください」「期待しています」と応援 され、それに答えようと努力してきました。しかし、あまりにもその声が 多くなってきて、逆にそれらがプレッシャーとなって襲いかかってきてい る状況です(苦笑) なんだかずいぶんと贅沢?な悩みですが、もともと気 の小さい作者にとってはかなり致命的だったりするんですね、これが(^^; あ、もちろん今後もみなさんからのお便りは大歓迎です(^^) たしかに、 プレッシャーを感じているのは事実です。でもそれ以上にみなさんからの お便りを読む瞬間がとても幸せなんです。応援でも、要望でも、苦情でも、 思ったこと感じたことは遠慮せずに作者にぶつけてください。みなさんの お便りに支えられている、これもまた間違い無く事実ですから。 まーそんな状況でも、D2f Version 0.10 の開発は少しずつ進んでいます。 現在、保存処理はほぼ完成、復元処理は 70% といったところでしょうか。 なお、圧縮処理は別問題なのでここでは除外しています。 それでは、今度こそ D2F Ver 0.10(予定)でお会いしませう(^^;;;