CyberDogは、Webブラウザー/電子メール/FTP/NetNews♢♢といったイン ターネットのサービスに対応している。使用するには、起動ディスクの「CyberDog b2 Folder」にある「Cyberdog Starting Point」を開く。この文書では6つのボタン が重要な役割を果たす。
「Notebook」は頻繁に利用するURLを登録し、その内容を呼び出すボタンだ。「Log」 は、アクセスしたURLの記録を表示できる。Webページのアドレスを忘れたときなどに 便利で、アドレスに付いているボタンアイコンで該当ページを呼び出せる。 「Search」ボタンはCyberDogの開発チームが用意したインターネット上の情報検索ペ ージを表示する。「Discuss」の2つのボタンは、NetNews用と電子メール用ウィンド ウをそれぞれ表示する。「Explore」はユーザーが設定したWebページを表示するボタ ン。初期設定ではCyberDogのホームページにアクセスする。 いずれかのボタンをクリックして開いたウィンドウを手前に持ってくると、メニュ ーバーの内容がCyberDog用に切り替わる。「Documents」(文書)と「Edit」、「Cyb erDog」、「Mail/News」の4つの基本メニューに加えて、ボタンごとの独自のメニュ ーが表示される。各種の設定は「Edit」メニューの「CyberDog Preferences」ダイア ログで行う。
FireWallやProxyサーバー、メールサーバーなどは他のインターネット用ソ フトと同じ要領で指定できるが、メールとNetNewsについては設定方法を後述する。 シフトJISの日本語を表示するには、「General」と「Web」のフォント設定欄で日本 語フォントを選ぶ。ただし、ほかのソフトから送信された日本語電子メールは正しく 受信できない。
CyberDogは、何通りもの方法でインターネットのサービスにアクセスできるのが特 徴だ。例えば、「Search」か「Discuss」、「Explore」のいずれかのボタンをクリッ ク/「Notebook」または「Log」ボタンで表示したウィンドウのアイテムをクリック する。
あるいは、「CyberDog」メニューから「Connect To」を選んで「Connect」ダイアログ にアドレスを入力♢♢などの方法がある。
CyberDogのウィンドウにあるほとんどの情報は、NotePadやOpenDoc文書、Finderの ウィンドウ、デスクトップなどにドラッグ&ドロップできる。WebページやFTPサイト といったインターネットのサービスもアドレス付きのアイコンで表示されている。 OpenDoc文書にドラッグ&ドロップすると、文書上に内容を展開して表示する。フレ ーム枠の操作(添付書類の「OpenDocについて」参照)によって、表示する面積や位 置を変えられる。Finderにドラッグ&ドロップするとファイルアイコンに変わり、ダ ブルクリックでサービスを表示できる。 CyberDogの最大の魅力は、インターネットの生の情報を盛り込んだ文書がドラッグ &ドロップで簡単に作れることだ。インターネットを通じて基の情報を参照するため、 常に最新の内容を表示できる。もちろん、表示中のグラフィック/テキストなどは、 コピー&ペーストやドラッグ&ドロップで流用できる。 ここで、付録CD-ROMに収録したパートエディタを使ってみよう。図6は、ページめ くり式のノート型パートエディタ「NotePart」に、頻繁にアクセスするWebページへ の接続をドラッグ&ドロップで登録した例だ。図7では、「ODF Part」のひな形を開 いて、WebページやFTPサイト、ニューズグループなどをドラッグ&ドロップしている。
CyberDogに付属する「CyberButton」というひな形を使えば、OpenDoc文書にインタ ーネット上の情報にリンクしたボタンが埋め込める。本稿の冒頭で紹介した「CyberD og Starting Point」も、実はこのボタン作成機能を利用した文書だ。 「CyberDog b2 Folder」内の「Tools」フォルダーに入っている「CyberButton」の ひな形を、任意のOpenDoc文書上にドラッグ&ドロップすると、小さな無地のボタン が現れる。このボタンにインターネットサービスのアイコンをドラッグ&ドロップ すると、そのサービスへのリンクが設定される。また、任意の絵(PICT形式のデー タまたはファイルアイコン)をドラッグ&ドロップすると、ボタン上に表示する。 「CyberButton」を選んで編集可能な状態にすると、「CyberButton」というメニュ ーが現れる。このメニューではボタンの色などが変えられる。設定を完了してメニ ューから「Sound」を選ぶと、ボタンが利用できる。同時にボタンの編集はできなく なるが、削除や移動、拡大/縮小は可能だ。メールやNetNewsは複数のサーバーを設定可能
CyberDogの強力な電子メールとNetNewsの機能も魅力だ。インターネット用ソフト の大半はメールサーバーやNewsサーバーを1つずつしか持てないが、CyberDogはメー ルとNews用にそれぞれ複数のサーバーを設定できる。「CyberDog」メニューから「Co nnect」ダイアログを呼び出し、「Mail」アイコンを選択してメールサーバーに関す る情報を入力してみよう。
図8 CyberDogでは、複数のメールアドレスを設定して送受信できる。第2/第3の
アドレスは「Connect」ダイアログで入力するダイアログ下の「Leave a copy of mail on server when retrieving」をチェック しておくと、メール受信時にサーバーにコピーを残せる。ただし、このオプションを サポートしていないサーバーもある。 CyberDogを使っているユーザー同士なら、電子メールやNetNewsで、色/サイズ/ 書体の属性を付けたフォントやグラフィックを使ってメッセージを交換できる。メー ル中には、各種のファイルやインターネットへのリンクを含むデータも埋め込める。 なお、メールは「Mail/News」メニューで「New Message」を選んで作成する。
図9 CyberDogユーザー同士なら、電子メールのメッセージのフォント属性を自由に
変更できる。メールの新規ウィンドウにも、「CyberButton」などOpenDocのひな形がドラッグ&ド ロップできる。 CyberDogのメールやNetNews関連の第2の目玉は「Handler」というフィルター機能だ。
図10 メール/NetNews機能の目玉ともいえる「handler」機能。メッセージ中の単語
で条件判断し、メッセージアイコンに色をつけたり、メールウィンドウ上の任意の
「Tray」(トレー)に仕分けするこれは条件に合うメッセージを探し出して、自動的にメールウィンドウ上の他のフ ォルダーに仕分けしたり色をつけたりする機能で、「Mail/News」メニューから設定 できる。 まだ開発途上のCyberDogだが、インターフェースの洗練度はさすがAppleという出 来栄えだ。直観的に操作できるのでいろいろな機能を試してみよう。使用中に動作上 の問題点を見つけたら、CyberDogのNetNewsに積極的に書き込みをしよう。最終版を 開発するうえで重要な資料となるはずだ。
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