【仕込み桶:時期不明】
昔は木の桶を使って酒を仕込み、また貯蔵していました。 桶を干す風景もまた、造り酒屋の象徴です。
春から夏、秋にかけて酒を出荷し、空になった酒桶は、 冬に新しく酒を仕込む前に手入れをします。桶材は杉や 桧の、無節で正目の所だけを選んで造られています。
竹のたがは、毎年桶職人が新しい竹を削り、組み直して 締め直し、水一滴も漏らないように仕上げます。
桶は沸騰水で消毒し、丹念に一寸残らず竹のサワラで洗 い、こすられます。そして洗った表面は、陽光にてさら されます。これは多分、紫外線やオゾンで雑菌を完全に 殺す意味があったのでしょう。厳寒の朝の空気にさらさ れて、紫外線やオゾンで殺菌された木の桶が酒造りに使 われるのです。