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呑口(のみくち)

昔の木の桶には、下部に直径一寸位の穴が開けられてい て、そこに木の栓がしてありました。その部分を呑口と 呼んでいました。その栓を開けることを「呑を切る」と 言っていました。

現在の琺瑯(ホウロウ)のタンクでは、「機械口」と呼ば れる器具を使いますが、昔ながらに「呑を切る」という 言葉が使われています。

タンクの下部に呑口と呼ばれる穴が空いています。酒を 貯蔵している時には、そこには栓がしてあります。普段 はカバーをはめてありますが、呑を切るときにはカバー をはずし、回りをきれいに清掃します。

呑を切るときには、「呑先き(機械口)」と呼ぶ器具を取 り付けます。この器具は普通はホースをつないで酒を移 動するために使用する器具です。


呑を切る

呑を切るときには、まず、呑口に呑先きを取り付けます。

栓を回して抜き、酒を「溜桶(ためおけ)」と呼ぶステン レス製の容器の中に、最初は静かに、その後勢い良く出 します。このときに酒の香りがふわっと立ちますが、こ の香りがおかしくないかをチェックすることが大事です。

こうしてタンク一本ごとに、呑を切って、一升瓶に酒を 取り出します。


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著作・制作: 武重本家酒造株式会社
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初稿完成:1995/07/31、最終変更:1995/08/06