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ウイスキー色は琥珀色?

私たちはウイスキーの色を表現する場合、一般的に「琥珀色」と表現してしまいますが、「琥珀色」とはどんな色、ど んな色幅を指すのか、明確な答えを言える方は少ないのではないでしょうか。そこで、私たちにとってどんな色が琥 珀色と目に写り、表現するのか、そしてどうして「琥珀色」と呼ばれる色にウイスキーが変化するのかを簡単ではあ りますが調べてみました。
まず辞典では琥珀色がどう表現されているか疑問になりました。辞典で調べてみる限り、琥珀色とは「赤色から黄色」 と言うことがお解りいただけたと思います。しかし、ウイスキーの色を表現する場合に、「赤色から黄色」ではあまり にもロマンのない表現ではないでしょうか。そこで、モルトウイスキーの色(濃さ、色彩)に影響を与える要因など調 査、整理して現物検証を繰り返し、ウイスキー色の色幅に対する仮想定義を立ててみました。 
尚、ブレンデッドウイスキーには適応いたしません。

参考
岩波国語辞典第四版
こはく【×琥×珀】
地質時代の植物樹脂が地層にうもれて化石化したもの。
透明または半透明の非結 晶質で、色は赤・黄・褐色など。
脂肪性のつやがあり、装身具用、電 気絶縁材用。絹織物の一種。
平織りで、横うねを現したもの。帯地・羽織地・袴(はかま)地など。琥珀織り。

大辞林
こはくいろ【×琥×珀色】琥珀の色。透明ないし半透明の、赤みを帯びた黄色。

小学館ランダムハウス英和大辞典
琥珀(こはく)
ギリシャ伝説によれば、琥珀は、Nelesagerの姉妹の変身である鳥たちが彼の死を哀れんで泣きやまず、その涙がたま ってできたものであると言います。

モルトウイスキーの色は金色〜茶色まで

まず、熟成(成長)などの様々な要因によって琥珀色に生まれ変わるモルトウイスキーは様々な要因(辞典、資料、 現物検証など)により大きく分けて「金色」と「茶色」に分類できます。
蒸溜所で誕生したばかりの(蒸溜直後)モルトウイスキー原酒は無色透明の液体です。

金色
さらにモルトウイスキーとして飲むに価するカラーとして淡いカラーから「淡い金色系」、「黄金色<系」と分類しま した。

茶色
茶色はモルトウイスキーのもつ標準色であるカラー「褐色系」、さらに濃く輝く赤「赤褐色系」と分類しました。
ブランド・チェックの結果(目安)は後日に発表します。

モルトウイスキーは二条大麦から出来上がる高アルコールの蒸溜酒です。ここまで素晴らしい液体を誕生させたのは コンピータでも科学の発展・進歩でもなく、スコットランドの蒸溜家達の長い年月に渡る努力、忍耐の研鑽がなしえ た賜物と言えます。
私達がモルトウイスキーを飲み楽しむ場合、まず最初に(無意識の場合も含む)液体の色を見て「薄い」「濃い」と視 覚<から入ります。そこで「旨い」、「まずい」と感じる最終的評価(満足度)も最初に感じたモルトウイスキーの色 が「濃い」、「薄い」と言うことが多少なりとも影響を与えてしまいます。
モルトウイスキーが持つ色の幅、どうして色が付くのかを知った上で飲んで見るのも楽しく美味しい飲み方での一つで はないでしょうか。