皆さん初めまして。"Be Fun"創刊準備号でBeOSの紹介記事を書かせてもらうことになりました。僕がBeOSを知ったのはたしか二年ほど前。Macintoshのアプリケーション開発に使っているCode WarriorのパッケージにBeBox用の開発環境が収録され、それがCodeWarrior(以下CWと略記)の国内ユーザ向けメーリングリストで話題にのぼった時でした。

「もとアップルヨーロッパ支社長が作った会社が発表したマシン」。「PowerPCプロセッサを二個積んでいて、それでいて格安らしい」。そんな風な噂をメーリングリストの記事で目にしながら、とりあえずは静観していました。本業の開発で忙しくしていましたし、また発表されたばかりで海のものとも山のものともつかないマシンに手を出すほどの冒険家ではないからです。それがどうでしょう。今では、僕のオフィスの机の上には昨年末に購入したBe社純正マシンの BeBox Dual603-133 が鎮座し、そればかりか、隣に置かれたPowerMac9500/132は外付けハードディスクに最新のBeOSがインストールされ、起動時にMacOSを動かすかBeOSを動かすか選択できるようになっています。

今年の二月には、幕張で開かれたマックワールド・エキスポでBeOSとCW for BeOSの出展ブースで説明員を勤め、そのうえ技術評論社の『Macintosh DEVELOPER'S JOURNAL』という開発者向けの雑誌には二回も解説記事を書かせてもらいました。

「どうしてこんなことになってしまったんだろう。」この記事を書くことにした時、あらためてそう思いました。僕がBeOSに惚れ込み、今年中にはBeOS用のアプリケーションを何らかの形で発表したいと思っているのは、ひとえにBeOSが持っている魅力のせいなのです。その魅力を、この記事を通じて皆さんに伝えることができたら素敵だなあと思っています。そうして、僕自身のBeOSに向かう動機をブーストし、作品(アプリケーション)発表の原動力にしてゆくつもりです。

それでは、BeOSの紹介を始めましょう。