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SDがあれば、もう何もいらない。
スーパー・デンシティ・ディスク。SDは
その名が示す通りの、次世代の高密度ディ
スクだ。映像、音響、そしてコンピュータ
3つの能力を兼ね備えた、その光ディスク
は、まちがいなく、次代のスタンダード・
メディアになる。
12cmCDサイズに圧倒的なポテンシャ
ルを搭載した次世代メディアが、いよいよ
来秋、デビューする。
ビジュアル、オーディオ、コンピュータ。
3つの分野の楽しみ方を、ただ1枚のディ
スクでカバーするメディアがいよいよ96
年秋に登場する。
その名はSD。「高密度」を意味する名を
持つSDソフトは、現在の12cmCDと
同じサイズの光ディスクだ。つまり、ひら
たく言ってしまえば、このコンパクトなS
Dディスク1枚が、映画を見たり、音楽を
聴いたり、コンピュータのアプリケーショ
ンをこなす能力を持っているというわけだ
(中略)
映画やコンサートライブ等、発売されるソ
フトも、むりなくコレクションできる価格
が予定されている。しかも、SDのハード
は、10万円を切る!という驚異の価格で
登場するという。
来年がこれほど待ち遠しい年の瀬が、かつ
てあっただろうか!
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SDでビジュアルライフはこうなる!
■SDなら、長時間。
わずか12cmのSDディスクの片面には
135分の映像が入る。これは、現在ソフ
ト化されている映画の実に94%をすっぽ
り収録してしまう長さだという。これから
はわが家でも、映画のラストシーンまで現
実を忘れてのめりこめる、というわけだ。
■SDなら、高画質。
難しい用語で説明するならば、SDにはM
PEG2画像圧縮技術が採用されている。
これがどういうことかというと、ハヤイ話
が、スタジオマスター級の高画質!という
ことになる。技術の進歩、おそるべし。
■SDなら、大迫力。
実は今までのドルビーシステムは、背後の
スピーカー、LとRはモノラルで、同じ音
が鳴っていたのだ。しかしSDのドルビー
は、背後のスピーカーを別チャンネルに設
定できる。SDなら、迫ってきたヘリコプ
ターが、部屋中をぐるぐる旋回しまくる迫
力が再現できるというわけだ。
■SDは字幕・副音声が凄い。
SDには、映画の字幕が最大32種類入る
し、副音声も最大8つまで切り換えられる
ようになる。もう字幕版を買うか吹き替え
版を買うかの心配はご無用。その上例えば
“英語の会話に英語の字幕”という作品が
発売されればリピート機能を使って、ヒア
リング学習にも大活躍してくれるのだ。
■SDで、ディレクター気分。
SDには、同時進行する最大9パターンの
映像から、好きな映像を選択できるマルチ
アングル機能がある。ディレクター気分で
スイッチングしたり、バンドメンバーのひ
とりだけをずっとアップで楽しむなんてマ
ニアックな楽しみかたもできる。さらに、
ドラマを見ていて自分の好きなストーリー
を選べるマルチストーリー機能もある。
■SDは、テレビを選ばない。
SDなら、ワイド収録された映像を4:3
比のフツーのテレビで見るときも安心。画
面の上下に黒い帯がでる「レターボックス
画面」や、画面いっぱいに映し出す「パン
スキャン画面」も自由自在。どんなテレビ
にもマルチに対応するってわけだ。
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オーディオも、SD
SDは、12cmCDサイズのディスクに
CDをはるかに超えるハイビット/ハイサ
ンプリングのデジタルオーディオの世界を
実現するべく検討している。しかも“従来
のCDの音質なら”約7倍の収録時間が可
能だ。
- 原音のニュアンス、自然の音を忠実に、
緻密に再現。最高サンプリング周波数96
kHz/24bitの高音質。
- 48kHz/16bitの場合最大8ch
まで再生できる、マルチチャンネルオーデ
ィオ。
- SDのハードでは、従来のミュージック
CDソフトも再生できるから、ソフト資産
がムダにならない。
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コンピュータも、SD
マルチメディアの進化は、TVとパソコン
の高い次元での相互互換をはじめ、AVと
コンピュータ産業とのリンケージを要求し
ている。その要求に答えるのが大容量ディ
スク・SDなのだ。
- 従来のCD−ROMの約7倍、4.7G
Bという大容量。両面2層ディスクでは最
大17GBを実現。今後のオンライン大容
量化にも対応している。
- 従来のソフト資産をスムーズに継承でき
るよう、既存のCD−ROMとの再生コン
パチビリティを確保。
- 再生専用のほか将来は、追記型、書換型
もラインナップ。ディスク相互のすぐれた
互換性を実現。