モーフィング・アルゴリズムの解説

かんたんに言えば、出力イメージ上の画素Xについて、元画像内で相当する画素X’を算出しています。

線が1本のみの場合を考えてみましょう。はじめに、出力イメージ上の線の位置を取得します。これは単純に、開始時点と終了時点の線の位置の、重み付きの平均値です。つぎに、出力イメージ上の線を元画像上の位置に変換します。変換には回転・移動・拡大縮小を使用しますが、代数学をご存じの方なら、マトリックスを利用して効率的に変換できることが分かっていただけるでしょう。あとは画素をかけて、画素X’を求めるだけです。

複数の線がある場合には、以上の計算をくり返し、順にX1’、X2’、X3’……と取得していきます。そして画素から各線までの距離を求め、重み値 wi = 1 / (距離 * 距離) とするのです。さらに各画素Xi’において、重み付き平均値X’を基にサンプリングします。 ここまでの過程を出力イメージ上のすべての画素について繰り返し、演算は完了します。