レンダリング順の変更場合によっては、初期設定のレンダリング順では実現できないビジュアルエフェクトをプロジェクトに適用する必要があります。例えば、作成中のアニメーションで、回転するオブジェクトにドロップシャドウエフェクトを適用する場合です。初期設定では、エフェクトをレンダリングした後で回転するので、正しい方向に影ができないことがあります。 ![]() A. 元のレイヤー B. エフェクトステージでドロップシャドウを適用します。 C. トランスフォームステージで回転を適用するとレイヤーと一緒に影が回転します。 レンダリングされたアニメーションの影を1つの光源で作成されたように表示するには、回転を適用してからドロップシャドウエフェクトを適用する必要があります。 ![]() A. 元のレイヤー B. トランスフォームエフェクトを使って回転を適用します。 C. エフェクトステージでドロップシャドウを適用すると正しい方向に影ができます。 After Effectsでレイヤー内の処理順序を変更するように指定することはできませんが、次の3とおりの方法で順序を変更することができます。レイヤー内のレンダリング順を変更するには、トランスフォームエフェクトを適用するか、そのレイヤーの上に調整レイヤーを配置するか、またはネスト化またはプリコンポーズを使います。 注意:3Dのライトとシャドウを使って、レイヤー内のレンダリング順を変更することもできます。詳しくは、ライトの使用を参照してください。 トランスフォームエフェクト トランスフォームエフェクト(エフェクト/遠近/トランスフォームを選択)は、別のエフェクトを適用する前にトランスフォームプロパティをレンダリングするときに適用します(詳しくは、トランスフォームを参照してください)。これらのトランスフォームの変更は、これ以降のエフェクトより先にレンダリングされます。タイムラインウィンドウに設定された他のトランスフォームプロパティは、最後にレンダリングされます。 調整レイヤー レンダリング順を変更し、一度に複数のレイヤーにトランスフォームプロパティまたはエフェクトを適用する場合は、コンポジションで調整レイヤーを使います。調整レイヤーにエフェクトを適用する場合、そのエフェクトは、他のレイヤーのトランスフォームプロパティをレンダリングした後でレンダリングされます。詳しくは、調整レイヤーの作成を参照してください。 調整レイヤーを、それより下にあるいくつかの(すべてではない)レイヤーに適用するには、それらのレイヤーと隣接するレイヤーをネスト化またはプリコンポーズする必要があります。 ネスト化またはプリコンポーズ ネスト化またはプリコンポーズを使って、エフェクトを連続ラスタライズまたはコラップスされたレイヤーに適用しながら、レンダリング順を変更します。プリコンポーズはネスト化の別の形式で、ネスト化と同じ方法でレンダリング順を変更します。トランスフォームプロパティより後にエフェクトをレンダリングするには、コンポジション内部のレイヤーではなく、ネスト化されたコンポジションにエフェクトを適用します。詳しくは、ネスト化を使用したプロジェクトの整理とプリコンポーズについてを参照してください。 レンダリングまたはアーカイブするプロジェクトファイルを特別な位置に集める方法について詳しくは、 ファイルを1つの場所に集めると監視フォルダを使ったレンダリング(ProVersionのみ)の「フォルダの監視」を参照してください。 |