インナーアウター(ProVersionのみ)
前景オブジェクトを背景から分離します。小さく、複雑で、定義不可能なエッジを持つオブジェクトでも、最小限の作業で背景からクリップできます。インナーアウターキーを使うには、分離するオブジェクトの内側と外側のエッジを定義するためのマスクを作成します。マスクはおおまかに作成し、オブジェクトのエッジに正確に合わせる必要はありません。 インアーアウターキーは、背景からソフトなエッジを持つオブジェクトをマスクするだけでなく、色混じりをもたらす背景カラーを取り除くためにエッジの周辺の色を変更させます。この混合色の削除処理は、背景が各エッジピクセルの色に及ぼす影響を判断し、その影響を除去します。したがって、ソフトなエッジを持つオブジェクトに新しい背景でマットを適用すると発生する可能性のあるハロー現象を削除することができます。
インナーアウターキーを適用するには - 以下のいずれか1つの方法により、抽出するオブジェクトのエッジを選択します。
- オブジェクトのエッジ付近に1つの閉じたパスを描画します。次に、前景メニューからパスを選択して背景メニューの設定を「なし」のままにします。「単一マスクハイライト半径」を調整して、このパスの周りのエッジのサイズを制御します(この方法では、単純なエッジを持つオブジェクトの場合のみ満足な結果が得られます)。
- 2つの閉じたパス、つまりオブジェクトの内側にインナーパス、およびオブジェクトの外側にアウターパスを描画します。オブジェクトの不鮮明またはぼんやりした部分が、これらの2つのパス内にあることを確認します。前景メニューからインナーパスを選択し、背景ニューからアウターパスを選択します。
注意:すべてのパスのマスクが「なし」に設定されていることを確認してください。 - 必要に応じて、マスクを移動し、最良の結果が得られる位置を見つけます。
- 複数のオブジェクトを抽出するか、オブジェクトに穴を作成するには、追加で複数のパスを描画して前景の追加メニューおよび背景の追加メニューからそのパスを選択します。例えば、青い空を背景に風に吹かれている女性の毛髪をキーアウトするには、頭部の内側にインナーパスを描画し、毛髪の外側のエッジの周りにアウターパスを描画します。次に、空が見えている髪の隙間に追加のパスを描画します。前景の追加メニューから追加パスを選択して、隙間を抽出し、背景イメージを削除します。
- イメージの他の部分をクリーンアップするために、追加で開いたパスと閉じたパスを作成します。次に、前景をクリーンアップメニューまたは背景をクリーンアップメニューから、これらのパスを選択します。前景をクリーンアップパスは、パスに沿って不透明度を高くします。背景をクリーンアップパスは、パスに沿って不透明度を低くします。ブラシ半径、およびブラシの筆圧オプションを使って、各ストロークのサイズと濃度を制御します。
注意: 背景(アウター)マスクを背景をクリーンアップパスとして選択すると、イメージの背景部分からノイズをクリーンアップできます。 - マットのエッジがどの程度キーによって影響を受けるかを指定するには、「エッジを細く」を設定します。正の値は、透明部分からエッジを離し、透明部分を増やします。負の値は、エッジを透明部分に近づけて前景部分のサイズを大きくします。
- キーイングした部分のエッジをソフトにするには、「エッジをぼかす」の値を高くします。「エッジをぼかす」の値を高くすると、レンダリングに時間がかかります。
- 「エッジのしきい値」を指定します。不透明度の低いピクセルはイメージの背景に不要なノイズを発生させる可能性がありますが、この値は、このようなピクセルを削除するためのソフトなカットオフです。
- 前景部分と背景部分を逆にするには、「抽出を反転」を選択します。
- 作成する抽出イメージを元のイメージと合成する量を指定するには、「元と合成」を設定します。
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