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プリコンポーズについて


    複雑なプロジェクト階層を作成した後で、コンポジションのネスト化が必要になる場合があります。既存のコンポジションをネスト化することは、たいていの場合、面倒で困難な作業です。

    プリコンポーズは、既存のコンポジション内でレイヤーをネスト化する方法です。プリコンポーズすると、レイヤーは新しいコンポジションに移動されます。レイヤーの構成要素のレンダリング順を変更する場合(初期設定のレンダリング順についてを参照)は、プリコンポーズを使うと、既存の階層内にネスト化された中間レベルを簡単に作成できます。

    プリコンポーズすると、選択した1つまたは複数のレイヤーが新しいコンポジションに移動されます。この新しいコンポジションは選択されていたレイヤーと置き換わりますが、普通にネスト化した場合には置き換わりません。また、プリコンポーズでは新しいコンポジションをプロジェクトウィンドウに配置するので、どのコンポジションからも使うことができます。

    レイヤーを1つだけプリコンポーズする場合は、元のレイヤーのキーフレーム、マスク、エフェクト、およびトランスフォームプロパティを新しいレイヤーに転送することができます。また、元のレイヤーがメインコンポジションからさらにもう1つ先のレンダリングステージに移動するときに、キーフレームとプロパティを元のレイヤーに残すこともできます。複数のレイヤーをプリコンポーズする場合は、キーフレームとプロパティは元のレイヤーに残ります。

    プリコンポーズ中のレイヤープロパティおよびキーフレームに関する作業には、以下の2つのオプションがあります。

    (選択したコンポジションに)すべての属性を残す

    選択したレイヤーのプロパティとキーフレームを、元のコンポジションに残します。新しいコンポジションのフレームサイズは、選択したレイヤーのフレームサイズと同じです。このオプションは、レンダリング順を変更する必要がないときに選択します。例えば、レイヤープロパティのレンダリング順を変更するためではなく、単にコンポジションを単純化または再利用するために、レイヤーをプリコンポーズする場合などに使います。このオプションは、複数のレイヤーを選択した場合には使用できません。

    注意:「すべての属性を残す」オプションを使ってプリコンポーズした後、元のレイヤーのプロパティに適用した変更は、元のコンポジションのレイヤーに適用された状態のままです。

    すべての属性を新規コンポジションに移動する

    選択した1つまたは複数のレイヤーのプロパティとキーフレームを、コンポジション階層内のメインコンポジションからもう1レベル先に移動します。新しいコンポジションのフレームサイズは、選択したレイヤーのフレームサイズと同じです。このオプションは、選択したレイヤーのレンダリング順を変更するときに選択します。例えば、ドロップシャドウを回転せずにレイヤーを回転する場合などに使います。詳しくは、コンポジションのネスト化によるアニメーションの作成を参照してください。

1つまたは複数のレイヤーをプリコンポーズするには

  1. プリコンポーズするレイヤーを含むタイムラインウィンドウで、レイヤーを選択します。
  2. レイヤー/プリコンポーズを選択します。
  3. レイヤープロパティとキーフレームの処理方法(「すべての属性を残す」または「すべての属性を新規コンポジションに移動する」)を選択し、「OK」をクリックします。