マザーボード電源ピンアサイン

ATX電源のマザーボード側コネクタのピンアサインを教えてください。


マザーボード側コネクタ(Molex 39-29-9202相当)のピンアサインは,図Aのとおりです。ATX電源では,コンピュータ側できめ細かな電源管理が行えるように,AT電源のピンアサイン(図B)と比べて制御用の信号がいくつか追加されています。また,3.3Vラインを直接供給するようになったのも大きな特徴です。
 まず,PS-ONラインは,+3.3V,+5V,−5V,+12V,−12Vラインの電源スイッチの役割を果たします。このPS-ONラインを用いることによって,マザーボードから主電源のON/OFFが可能となります。5VSBラインは,主電源がOFFのときに,回路へ供給されるスタンバイ電圧です。主電源をOFFからONにするためには,OFF時でもなんらかの検出用電源が必要となるからです。これは,テレビなどの家電製品でスタンバイのときにも,わずかな電源が必要になるのと同じと考えてください。
 将来的には,LANから電源を制御する「Wake on LAN」などで応用されるでしょう。PW-OKラインは,+5Vと+3.3Vラインが十分な電圧を持っているかどうかを示す信号線です。電圧が十分な状態のときには,Highとなります。AT電源にもGood Power Signalと呼ばれる同様の信号線がありました。GNDは,グラウンドです(ATXの仕様書にはCOMと記載されています)。
(伊勢雅英)

3.3V
11
 
1
3.3V
-12V
12
 
2
3.3V
GND
13
 
3
GND
PS-ON
14
 
4
5V
GND
15
 
5
GND
GND
16
 
6
5V
GND
17
 
7
GND
-5V
18
 
8
PW-OK
5V
19
 
9
5VSB
5V
20
 
10
12V
図A ATX電源のピンアサイン

1
Good Power Signal
2
+5V
3
+12V
4
-12V
5
GND
6
GND
7
GND
8
GND
9
-5V
10
+5V
11
+5V
12
+5V
図B AT電源のピンアサイン