CD-Rのメディアの違い

CD-Rのメディアには2倍速用と等倍速用がありますが,等倍速用のメディアに2倍速ドライブで書き込んだり,2倍速用のメディアに等倍速ドライブで書き込んだりすることは可能でしょうか。また4倍速書き込みドライブではどうでしょうか。


CD-Rのメディアの等倍速用と2倍速用の違いはメディアの精度だけです。レーザー光線でデータを焼き込むときに,高速回転での焼き付けが可能な精度の高いメディアが,2倍速用/4倍速用などのメディアであると考えていいでしょう。
 2倍速用のメディアは等倍速用のものより精度が高く,等倍速のドライブで焼き込みをすることは可能です。また,大手メーカーのメディアのほとんどは一定以上の水準に達していますので,等倍速メディアに2倍速ドライブで焼き込むことも可能だそうです。
 しかし,筆者の経験からいえば,CD-Rドライブとメディアの間には相性のようなものが存在するようです。これは,レーザー光線の強度や精度の誤差をメディアで吸収できないためです。「2倍速用メディアに4倍速で焼き込みを行うとハードウェアが損傷する場合がある」とマニュアルに記述してある製品もありますが,たいていの場合には,メディアを損傷するだけで,ハードウェアには被害はないようです。
 等倍速メディアに2倍速,4倍速で焼き込むのは,メディアとドライブの組み合わせによっては可能な場合もありますが,メーカーでは推奨していません。どうしてもやりたい場合は,各自の責任において行ってください。
 ヤマハの新しいCD-Rドライブのラインアップ,400シリーズでは,「ランニングOPC(オプテマム・パワー・コントロール)」と呼ばれる機能が実装され,メディアの精度によってレーザー光のパワーをコントロールすることができます。このようなCD-Rドライブを使用した場合,メディア精度の限界までスピードを上げて,焼き込むことが可能です。
(Y.Sahashi)