クロスリンクファイルって何だろう

スキャンディスクの「詳細」で「クロスリンクファイル」という項目がありますが,これはどういうものなのでしょうか。


FATでフォーマットされたディスクを長期間使用していると,二つの別々のファイルが,なぜかディスクの同じ位置を使用してしまうことがまれにあります。その状態を「クロスリンク」と呼びます。
 どちらのファイルもその領域は自分が確保しているものとして振る舞うので,ファイル内容が書き換えられたときなど,それぞれが勝手にその領域に書き込まれた内容を書き換えてしまいます。結果,どちらか,または両方のファイルの内容が誤ったものとなり,まともな動作が期待できなくなります。
 クロスリンクファイルは,クロスリンクの復活をあきらめて,ほかのファイルがディスクのその位置をアクセスしないように,領域をダミーファイルで確保するものです。単純に削除してしまうと新たなファイルがその領域を使用する可能性があるので,削除しないでおいたほうがいいでしょう。
 これらは多くの場合スキャンディスクなどで代替処理を行えば解消しますが,あまり多く発生するようなら早いうちにデータのバックアップを行い,スキャンディスクなどでディスクの表面検査を行うことをお勧めします。
(菊地 潤)

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