NTノートマシンはなぜ少ない

Windows NTをプリインストールしているノートPCはなぜ少ないのでしょうか。


ノートPCではバッテリーでの駆動時間が重要視されますが,NTでは最新バージョンの4.0でもパワーマネジメント機能が標準でサポートされていません。また,ノートPCの拡張はPCカードに頼る部分が大きいですが,NT4.0ではPCカードのホットスワップができないなど,制限事項が多くあります。
 USB,DVD-RAMといった新しいデバイスへの対応が遅れている点などもプリインストールOSとして採用しにくい理由の一つでしょう。最新のノートPC向けビデオチップなどのドライバ開発も遅れがちです。
 これ以外にWindows 95/98に比べると要求するハードウェアスペックが高いのも問題です。現在のノートPCは,主流のOSであるWindows 95/98が快適に利用できる程度のスペックを標準としていますから,同じスペックのPCでNT4.0を使用すると,どうしても動作速度に不満を感じることが多くなります。
 ただ,NTの次期バージョンである5.0ではPCカードのホットスワップに対応する予定ですし,NTプリインストールノートPCの数は増えていくのではと予想されます。そのころにはノートPCのスペックもさらに上がっているはずなので,パフォーマンス面での問題もやがてクリアされることでしょう。
(坪山博貴)