CEマークに隠された秘密

マザーボードやSCSIカードなどに「CE」というマークが付いていますが,これは何のマークなのでしょうか。


これは通称「CE Mark」と呼ばれるもので,正式には「Communaute Europeene Mark」といいます。基本的にはヨーロッパに製品を輸出するときに必要となるものです。このマークがない製品はヨーロッパに輸出できないため,メーカーとしてはどうしてもこれを取得することが必要になります。
 CE Markはいくつかあり,通常マザーボードなどではただ「CE」と書かれたものがほとんどです。これは「電子機械部品ではあるが,通信用機械部品ではない」ことを示します。ほかに,「CE 0188 X」などと数字が付いたものや電話のマークが横に書かれたもの,あるいは「CE」の横にスタンプが押されたものなどいくつかの種類があり,それぞれ異なった意味を持っています。
 CE Markは,製品が人間の安全や健康に害を及ぼさないようにするための標準であり,最近流行のISO 9000など,製品の質を確保するための標準化とはちょっと違いますが,最終的に質の高い製品を継続して提供するという目的は同じです。したがってメーカーにとって,このマークが取れなかったというのは粗悪品の烙印を押されたのと同じ意味を持つようです。
 ただし,これはあくまでヨーロッパへの輸出を考えた場合の話であり,国内や米国向け製品には無関係なため,台湾メーカーの製品などではCE Markがないものも多く,これがないからといって品質が悪いわけではありません。
(大原雄介)


CE Markは品質の証にはなるが,ないからといって品質が悪いとは限らない