CD-Rドライブを購入予定ですが,最近聞かれるバッファアンダーラン,BURN-Proofとはいったい何でしょうか?
CD-Rにデータを書き込むときは,データを連続して書き込み続ける必要があります。しかし,PCから転送されるデータは,一定の速度で送られるわけではありません。
まとめて数百K〜数MBを転送し,その後しばらく何も送らず,バッファの空きが増えてきたら再びデータを送るといった具合です。CD-R/RWドライブにはバッファ用のメモリが搭載されていますが,このメモリが多ければそれだけデータを蓄えることができます。
なんらかの理由でPCからのデータ転送が遅れてしまった場合でも,CD-R/RWドライブのメモリバッファにデータが残っていれば,そのバッファ内のデータは正常に書き込まれます。
このバッファまで空になってしまうと,何も書き込まれない部分がCD-R/RWメディアに作られてしまい,事実上書き込みは失敗します。この現象が「バッファアンダーラン」といわれるものです。
発生にはいろいろな原因が考えられます。CPUの遅さ,常駐プログラムの挙動,スクリーンセーバーの起動などが代表的なものです。対策としては,書き込み速度を落とすか,別のソフトを起動せず,CPUにライティング以外のことをさせないようにするといった,いわば予防対策を行うしかありませんでした。
BURN-Proofは,Buffer Under RuN Proofの略で,「バッファアンダーラン対策済み」という意味です。もちろん,ライティング作業を通称「焼く」と呼ぶことから,BURNとしているのは間違いないでしょう。
BURN-Proofは,簡単にいえば,バッファアンダーランが発生したときに,データが途切れた場所を正確に調べて,その地点から書き込みを再開する技術のことです。これにより,PCからのデータ転送が途切れがちな環境でも,エラーのない書き込みが可能になるわけです。
例えば,書き込み時にほかのソフトを動かしたり,数世代前のローパワーなPCでも,安定したライティングが可能になります。
現在は,三洋電機製のドライブ「CRD-BP2」のみで実現されている技術ですが,今後,同様の技術を搭載したドライブが増えていくと思われます。
(小西晃治)
BURN-Proof技術を利用したCD-R/RWドライブ,アイ・オー・データ機器のCDRW-SB124BG
(5万9800円,TE:L076-260-1024)