Magic Gate メモリースティックのMagic Gateって何ですか?
Magic Gateとはソニーが’99年2月にSDMI(Secure Digital Music Initiative)に提唱した音楽著作権保護技術の名称です。携帯電話やインターネットでの音楽やビデオ配信が開始されたことにより問題となる,データの不正コピーに対する対策として用いられる技術で,不正コピーを防ぐ強力な仕組みの一つです。
一般的な著作権保護機能を簡単に説明すると,再生機器でメモリカードに固有のIDを割り当てて,IDのないメモリからは再生しないという再生機器側だけのセキュリティ(ザウルスのMP3プレイヤー機能など),ID付きメモリカードを使って再生機器とメモリカードの1対1の対応で保護を行う(多くのMP3プレイヤー),記録する情報(音楽データ)にもメモリカードのID情報を埋め込む,もしくは暗号化する(Magic Gateなど)。こうしておくと,特定のメモリカード上でないと再生できないような仕組みを設けることができます。この方法ではデータだけをコピーしてほかのHDDやメモリカードに移し替えても再生できなくなります。
Magic Gateの特徴は,データ自体を暗号化することにあります。例えばMP3再生機能を搭載したソニーのiモード携帯電話SO502iWMでは,この電話機で録音したデータだけを再生できる仕組みになっています。さらに,記録してあるデータ自体はPCで読み出せません。つまり,メモリカードでありながら,ROMのような性格になっています。
(わたなべけんいち)
ソニーPCG-C1VJのMagicGate対応のメモリースティックスロット
MGメモリースティック。3月8日に128MB版がPre-CeBITで発表されたばかりだ