最近,家庭でいらなくなったり,企業でリプレースされた古いPCが大量に捨てられているという話を聞きます。そのようなPCを活用する方法はないでしょうか。
先日NHKで放送された廃棄PCの番組は,多くの読者に強い衝撃を与えたようで,アンケート葉書にも捨てられるPCについての意見がかなり目立ちました。これ以外に,パソコン通信の会議室やWebページなどでも,廃棄PCについていろいろな意見が議論されているようです。
はるか昔,新品PCが高価だったころは,古くなったPCを中古買い取り業者に下取りに出したりして,そのお金を元に新品をできるだけ安く購入するという技が広く使われていましたが,今では,PC本体の価格が安くなり,中古PCの買い取り価格もそれにつれて安くなってしまいました。中古PCは改造したりすると,半分以下の価格になってしまいますから,読者のほとんどのPCは二束三文になってしまいます。ましてや自作PCなんて,買い取らせることすらできません。
雑誌やパソコン通信の会議室では,386マシン,486マシンを活用する方法について意見が交わされていますが,Windows 95をメインで使っているユーザーにとって,これらのマシンの活用はいささか苦しいかもしれません。
かくして,家には古いPCが積み重なり,家族の逆鱗に触れて,やむなく廃棄,ということになってしまいます。
そこで,考えてほしいのが「PCのリサイクル」です。どうせ捨ててしまうぐらいなら,PCを必要としている人たちに寄付をするというのはどうでしょう。
目の見えない人のために,一般書籍を点字に翻訳している団体などでは,ワープロで書籍内容を入力し,それが点字として印刷されるシステムを386マシンや486マシンで活用しています。
どうせ捨てるつもりでいるなら,このような福祉団体で再利用してもらうほうが,環境のためにも,障害者の自立のためにも有意義というものではないでしょうか。
実際に,寄付をする段になったら,行政機関に赴いて該当する福祉団体を紹介してもらうのが確実な方法ですが,最近ではWebで寄付を受け付けているところもあるので,それを利用するのもいいでしょう。
(編集部)
WebでリサイクルPCの寄付を受け付けている「パソコンリサイクルホームページ」
(http://www.people.or.jp/~kacchin/pc_index.html/)