Windows 95 OSR2.1のアップグレード

OSR2.5が出ているそうですが,OSR2.1ユーザーはアップグレードできるのでしょうか。


先にライセンスについて触れておきますが,OSR(OEM Service Release)についてはOSRが付属する新規に購入したハードウェアでのみの使用が認められています。現在はこれ以外のいくつかの方法で入手可能になっていますが,ライセンスは変更されていません。また基本的にプリインストールして出荷することを前提としているため,バージョンの異なるWindows(Windows 95のマイナーバージョン含む)に対してアップグレードインストールすることを前提に設計されていません。以上をご理解のうえで以下を参考にしてください。
 結論からいうと,OSR2.1(2.0含む)が導入されているPCに対してOSR2.5を上書きインストールすることは可能です。見かけ上はIE4.0が自動的に導入されるほかはOSR2.1以前とほとんど変わらず,USBドライバなども自動で導入されません。また特定のアプリケーション実行時に「一部のファイルのWindowsのバージョンが異なる」と警告され,実行できなくなります。したがってOSR2.1から2.5へのアップグレードは行わないほうがよいでしょう。
 OSR2.1と2.5の違いはIE4.0の標準化,USBサプリメントのバージョンアップ(パッチ)とこれらに伴う一部カーネルの変更ですから,ほとんど変化はないといえます。またOSR2.1でIE4.0をすでに導入している場合などはWindowsを構成する重要なファイル(*.DLL,*.VXD)がOSR2.5初期導入時にインストールされるファイルよりも新しくなっている場合があり,こういった点でも不整合が出る場合があります。実際のところOSR2.1から2.5へバージョンアップするメリットはほとんどありませんから,リスクを背負ってまで行う必要性はないでしょう。
(坪山博貴)