旧型マザーボード(例えばAIRの486-EI)のBIOSチップ(フラッシュROMではない)を交換できるでしょうか?
一般論として,交換は可能です。最近はBIOSのバージョンアップは普通のことなので,これを容易にするためにBIOS ROMはROMソケットをマザーボード上に準備してあり,ROMを替えるだけでバージョンアップを行えるようにしてあるはずです。AIRの486-EIも,これに該当します。
ただし,実際に交換するとなると,
1.動作可能なバージョンのBIOSのROMイメージ
2.PROMライタ
3.新品のPROM
が必要になります。1,2は秋葉原などで容易に入手可能ですし,遠方の読者でも通信販売で購入できますが,3が本当に入手可能かどうかが問題で(とくに古いマザーボードの場合)かなり難しいと思われます。古いマザーボードの場合,ときとしてBIOSのバージョンアップと同時にマザーボード自体のバージョンアップが行われていることがあり,古いバージョンのマザーボードに新しいBIOSイメージが適合しないケースがあります。AIRの486-EIについても(残念ながらAIRのサポートBBSにアクセスできないので,確認できなかったのですが)バージョン1.xとバージョン2.xで,回路が違った(マザーボードを見比べたらあちこち異なっている個所が見つかった)記憶があります。ですので,同じマザーボードでも異なるバージョン同士の場合,BIOS ROMを交換できるかどうかは確証がありません。もし複数枚の486-EIをお持ちの場合,マザーボードのバージョン/リビジョンが一致していれば,BIOS ROMを差し替えて試してみるのは比較的簡単かつ安全でしょう。差し替えても正常動作するようであれば大丈夫ですが,異なるバージョン/リビジョンの場合,差し替えることはあまりお勧めできません。BIOSはかなりハードウェアに近い部分のプログラムのため,異常動作をした場合,ハードウェアの故障,破損につながる可能性が高くなります。
なお,BIOS ROMを差し替えるさいには,くれぐれも差す方向に気をつけてください。
(大原雄介)