BIOSのこと,サルにも理解できるように解説してください(自作やチューンに必要不可欠ということしか知りません)。
やはり,猿には理解できないと思いますが(笑)。
AT互換機(DOS/V機)用に多種多様なマザーボードが作られ販売されたり,PCに組み込まれていますが,それらはすべてが同じ設計というわけではありません。CPUが異なったり,チップセットが異なったり,メモリ回路に工夫が凝らされたりしています。このように異なった回路構成であっても,AT互換機というからにはどれでもWindows 95やWindows NTが動作しなければなりません。このからくりを裏で支えているのがBIOS(Basic Input/Output System−基本入出力システム)です。ハードウェアを直接制御するROMに書き込まれたBIOSというソフトウェアによって,この違いを吸収し互換機用のOSが動作できるようにしています。PCの電源を入れると,ROMに書き込まれたプログラムによりハードウェアの初期化(チップセットなど制御用ICの初期設定)が行われ,これにより初めてキーボードやHDDなどが動作できる状態になります。
BIOSというと起動時のセットアップメニューに目が向きますが,これはハードウェアの設定の一部をユーザーに解放した部分で,BIOSの副次的機能といえるでしょう。近年のBIOSではここでメモリのアクセスタイミングを変更することで高速なアクセスが可能となったり,Plug & Playの設定ができたりといったことのほうがおなじみかもしれません。ただ,間違った設定はトラブルの元となることもあるので,むやみに変更するのはリスクが伴うということも初心者の方は覚えておいたほうがよいでしょう。
(吹田智章)
BIOSはOSとハードウェアの間にあって,ハードウェアが違っても,同じプログラムが使えるようにするためのもの