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IAMAudioInputMixer インターフェイスは Audio Capture Filter の各入力ピンで実装され、フィルタにレベル、パン、およびイコライザを指定する。"Line in" や "Microphone" のような各ピンの名前は入力の種類を表す。
オーディオ キャプチャ フィルタの機能は、関連付けられている特定のハードウェア デバイスに対応するので、デバイスがサポートしないインターフェイス メソッドを、フィルタがサポートすることはできない。
アプリケーション開発者 : このインターフェイスを使用してサウンドカードのアナログ入力にアクセスし、特定の入力のミキシング、モノラルまたはステレオの使用、ミキシング レベル、パン レベル、ラウドネス、高音域、低音域の各種設定など、オーディオ キャプチャ フィルタにおけるオーディオ入力特性を調整できる。
フィルタ開発者 : オーディオ キャプチャ フィルタの各入力ピンでこのインターフェイスを実装する。オーディオ キャプチャ フィルタ自体にこのインターフェイスを実装し、オーディオ ミキシング後の全体の録音レベルとパンを制御することもできる。
vtable 順のメソッド
IUnknown メソッド 説明 QueryInterface サポートされているインターフェイスへのポインタを取得する。 AddRef 参照カウントをインクリメントする。 Release 参照カウントをデクリメントする。 IAMAudioInputMixer メソッド 説明 put_Enable ミキシングにおける入力を有効または無効にする get_Enable 入力が有効かどうかを取得する。 put_Mono 入力のすべてのチャンネルを 1 つのモノラル信号にまとめる。 get_Mono 入力のすべてのチャンネルが 1 つのモノラル信号にまとめられているかどうかを取得する。 put_MixLevel 入力の録音レベルを設定する。 get_MixLevel 入力の録音レベルを取得する。 put_Pan 入力のパンを設定する。 get_Pan 入力のパンを取得する。 put_Loudness 入力のラウドネス コントロールをオンまたはオフにする。 get_Loudness 入力のラウドネス コントロールの設定を取得する。 put_Treble 入力の高音域のイコライジングを設定する。 get_Treble 入力の高音域のイコライジングを取得する。 get_TrebleRange 入力の高音域の範囲を取得する。 put_Bass 入力の低音域のイコライジングを設定する。 get_Bass 入力の低音域のイコライジングを取得する。 get_BassRange 入力の低音域の範囲を取得する。
この入力の低音域のイコライジングを取得する。
構文
HRESULT get_Bass(
double *pBass
);
パラメータ
- pBass
- [in] デシベル単位の低音域ゲイン (負の値は減衰を表す) を示す double タイプの変数へのポインタ。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL 失敗。 E_POINTER Null ポインタ引数。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 NOERROR 成功。
この入力の低音域の範囲を取得する。
構文
HRESULT get_BassRange(
double *pRange
);
パラメータ
- pRange
- [out, retval] put_Bass で指定される低音域の範囲内の最大値を示す double タイプの変数へのポインタ。たとえば、6.0 は –6.0 から 6.0 の範囲の値が有効であることを表す。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL 失敗。 E_POINTER Null ポインタ引数。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 NOERROR 成功。
入力が有効かどうかを取得する。
構文
HRESULT get_Enable(
BOOL *pfEnable
);
パラメータ
- pfEnable
- [in] 入力のミキシングが有効かどうかを示す BOOL タイプの変数へのポインタ。TRUE は入力が有効であることを表し、FALSE は入力が無効であることを表す。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL 情報を取得できない。 E_POINTER Null ポインタ引数。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 NOERROR 成功。
入力のラウドネス コントロールの設定を取得する。
構文
HRESULT get_Loudness(
int *pfLoudness
);
パラメータ
- pfLoudness
- [in] ラウドネス コントロールがオンまたはオフであることを示す int タイプの変数へのポインタ。TRUE はオンを表し、FALSE はオフを表す。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL エラー。 E_POINTER Null ポインタ引数。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 E_OUTOFMEMORY メモリ不足。 NOERROR 成功。
この入力の録音レベルを取得する。
構文
HRESULT get_MixLevel(
double *pLevel
);
パラメータ
- [out] pLevel
- 録音レベルを示す変数へのポインタ。値は 0 (オフ) から 1 (最大ボリューム) の範囲である。AMF_AUTOMATICGAIN (-0x0001) は、これがサポートされている場合、レベルの自動調整を表す。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL 録音レベルの取得エラー。 E_POINTER Null ポインタ引数。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 NOERROR 成功。
入力のすべてのチャンネルが 1 つのモノラル信号にまとめられているかどうかを取得する。
構文
HRESULT get_Mono(
BOOL *pfMono
);
パラメータ
- pfMono
- [in] モノラルが有効かどうかを示す BOOL タイプの変数へのポインタ。TRUE はモノラルが有効であることを表し、FALSE はモノラルが無効であることを表す。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL モノラル コントロールの取得エラー。 E_POINTER Null ポインタ引数。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 NOERROR 成功。
この入力のパン レベルを取得する。
構文
HRESULT get_Pan(
double *pPan
);
パラメータ
- pPan
- [in] パン レベルを示す double タイプの変数へのポインタ。有効なレベルは –1 から 1 の範囲である。値の意味は次のとおりである。
–1 左端 0 中央 1 右端
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL パン レベルの取得エラー。 E_POINTER Null ポインタ引数。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL パンできない: ステレオでない。 NOERROR 成功。
この入力の高音域のイコライジングを取得する。
構文
HRESULT get_Treble(
double *pTreble
);
パラメータ
- pTreble
- [in] デシベル単位の高音域ゲイン (負の値は減衰を表す) を示す double タイプの変数へのポインタ。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL 失敗。 E_POINTER Null ポインタ引数。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 NOERROR 成功。
この入力の高音域の範囲を取得する。
構文
HRESULT get_TrebleRange(
double *pRange
);
パラメータ
- pRange
- [out, retval] put_Treble で指定される高音域の範囲内の最大値を示す double タイプの変数へのポインタ。たとえば、6.0 は –6.0 から 6.0 の範囲の値が有効であることを表す。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL 失敗。 E_POINTER Null ポインタ引数。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 NOERROR 成功。
この入力の低音域のイコライジングを設定する。
構文
HRESULT put_Bass(
double Bass
);
パラメータ
- Bass
- [in] デシベル単位のゲイン (負の値は減衰を表す) を示す double タイプの変数。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL 失敗。 E_POINTER Null ポインタ引数。 E_INVALIDARG 引数が無効。 get_BassRange で指定される範囲になければならない。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 NOERROR 成功。
注意
録音前に Bass で指定されるデシベル数だけ信号の低音域の増幅または減衰が行われる。
ミキシングにおける入力を有効または無効にする。
構文
HRESULT put_Enable(
BOOL fEnable
);
パラメータ
- fEnable
- [in] 入力を有効または無効にするかを示す BOOL タイプの変数。TRUE は入力を有効にし、FALSE は入力を無効にする。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL 入力の有効化または無効化が失敗。 E_POINTER Null ポインタ引数。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 NOERROR 入力の有効化または無効化が成功。
注意
無効の場合、この入力が録音信号の一部としてミキシングされることはない。
この入力のラウンドネス コントロールをオンまたはオフにする。
構文
HRESULT put_Loudness(
BOOL fLoudness
);
パラメータ
- fLoudness
- [in] ラウドネス コントロールがオンかどうかを示す BOOL タイプの変数。TRUE はラウドネス コントロールをオンに設定し、FALSE はラウドネス コントロールをオフに設定する。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL ラウドネス コントロールの設定が失敗。 E_POINTER Null ポインタ引数。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 NOERROR 成功。
注意
IAMAudioInputMixer::put_Loudness によって、録音前に低音域量信号の低音域が増幅され、小さな音の低音域サウンドやその他のサウンドが聞こえないという状態が補正される。
この入力の録音レベルを設定する。
構文
HRESULT put_MixLevel(
double Level
);
パラメータ
- Level
- 録音レベルを示す double タイプの変数。値は 0 (オフ) から 1 (最大ボリューム) の範囲である。AMF_AUTOMATICGAIN (-0x0001) は、これがサポートされている場合、レベルの自動調整を表す。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL ボリュームの設定エラー。 E_POINTER Null ポインタ引数。 E_INVALIDARG 録音レベルは 0 から 1 の範囲でなければならない。 E_NOTIMPL 自動ゲインは現在実装されていない。 NOERROR 成功。
入力のすべてのチャンネルを 1 つのモノラル信号にまとめる。
構文
HRESULT put_Mono(
BOOL fMono
);
パラメータ
- fMono
- [in] モノラル信号またはマルチチャンネル信号を示す BOOL タイプの変数。TRUE はモノラルを表し、FALSE はマルチチャンネルを表す。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL モノラル コントロールの設定エラー。 E_POINTER Null ポインタ引数。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 NOERROR 成功。
注意
モノラル モードに設定されている場合、この入力をステレオ録音すると、両方のチャンネルに同じデータが格納される。左信号と右信号を合わせたものが得られる。
この入力のパンを設定する。
構文
HRESULT put_Pan(
double Pan
);
パラメータ
- Pan
- [in] パン レベルを示す double タイプの変数。Pan の有効値は、-1 から 1 の範囲である。値の意味は次のとおりである。
-1 左端 0 中央 1 右端
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL ボリュームの設定エラー。 E_POINTER Null ポインタ引数。 E_INVALIDARG パン レベルは -1 から 1 の範囲でなければならない。 E_NOTIMPL パンできない: ステレオでない。 NOERROR 成功。
注意
入力のパンを左端に設定すると、入力の信号がステレオ録音の左チャンネルにのみ設定される。モノラル録音ではパンの効果はない。
この入力の高音域のイコライジングを設定する。
構文
HRESULT put_Treble(
[in] double Treble
);
パラメータ
- Treble
- [in] デシベル単位のゲイン (負の値は減衰を表す) を示す double タイプの変数。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL 失敗。 E_POINTER Null ポインタ引数。 E_INVALIDARG 引数が無効。 get_TrebleRange で指定される範囲になければならない。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 NOERROR 成功。
注意
このメソッドによって、録音前に指定のデシベル数だけ信号の高音域の増幅または減衰が行われる。