Microsoft DirectX 8.0 (C++)

テクスチャとは

これまではコンピュータで生成する 3D 画像は、当時としては一般に高度なものではあったが、プラスチックが光っているように見える傾向があった。当時の 3D 画像には、傷、ひび、指紋、汚れなどを 3D オブジェクトでリアルに表現する方法がなかった。近年、開発者の間では、コンピュータでよりリアルな 3D 画像を生成するためのツールとして、テクスチャが広く使用されるようになっている。

テクスチャという用語は、普通、オブジェクトの滑らかさや粗さをいう。しかし、コンピュータ グラフィックス分野におけるテクスチャとは、オブジェクトをテクスチャのように見せるピクセル カラーのビットマップのことである。

Microsoft® Direct3D® のテクスチャはビットマップであるため、ビットマップでさえあれば Direct3D プリミティブに適用できる。たとえば、アプリケーションでは、木目模様に見えるオブジェクトを作成して操作することができる。丘を形成する 3D プリミティブ セットに、芝生、土、岩を適用できる。その結果、本物のような丘の斜面ができあがる。テクスチャ処理では、また、道路脇の標識、崖の岩層などのエフェクトを作成したり、大理石の床を作成することもできる。

さらに、Direct3D は、テクスチャ ブレンディング (透明度あり/なし) やライト マッピングなど、より高度なテクスチャ技法もサポートしている。詳細については、「テクスチャ ブレンディング」および「テクスチャによるライト マッピング」を参照すること。

アプリケーションで、ハードウェア アブストラクション レイヤ (HAL) デバイス、またはソフトウェア デバイス (「デバイスの種類」を参照すること) を作成する場合は、8 ビット、16 ビット、24 ビット、または 32 ビットのテクスチャを使用できる。