Microsoft DirectX 8.0 (C++)

エフェクトとテクニックについて

Microsoft® Direct3D® のエフェクトを使うと、アプリケーションで 1 つのエフェクトに対して多数の異なるテクニックを定義できる。各エフェクトには 1 つ以上のテクニックがあり、そのエフェクトのレンダリングを制御する。各テクニックでは、現在のデバイスがそのテクニックをサポートしているかどうかが確認される。現在のデバイスがテクニックをサポートしていない場合は、別のテクニックを使用できる。

レンダリングするエフェクトの複雑さの制御には、別のテクニックを使用できる。たとえば、泉にさざ波が立ち、光を反射している場合を考える。1 つのテクニックを使って、複数のテクスチャとライティングがあるシーン全体を 1 つのパスでレンダリングすると同時に、別のテクニックを使って、マルチパス レンダリングを行うことができる。このような操作が行えるので、シングルパス レンダリングをサポートしていないビデオ カードでもエフェクトをレンダリングすることができる。

また、細部をどのくらい細かく表現するかに基づいて、エフェクトを調整できる。遠方に表示されるエフェクトにはより単純なテクニックを使うことで、複雑なテクニックをレンダリングする際に発生するコンピュータのオーバーヘッドを減らすことができる。

エフェクトを使う利点はほかにもあり、ソース アプリケーションを再コンパイルすることなく、エフェクト ファイルを変更することができる。このため、最新のビデオ カードを最大限に利用する製品をリリースできる。また、今後のビデオ カードを利用できるように、エフェクト ファイルを更新することも可能である。