Microsoft DirectX 8.0 (C++)

雲、煙、蒸気

雲、煙、蒸気のたなびきもすべて、ビルボード処理技術を拡張して作成できる。詳細については、「ビルボーディング」を参照すること。1 つの軸ではなくて 2 つの軸を中心にビルボードを回転することで、ユーザーがビルボードをどの角度からでも見ることができる。通常、アプリケーションでは水平軸と垂直軸を中心にビルボードを回転する。

簡単な雲を作成するには、プリミティブの面がユーザーの方を向くように 1 つまたは 2 つの軸を中心に矩形プリミティブを回転させる。次に、雲のようなテクスチャを透明度と共にこのプリミティブに適用する。透明度のあるテクスチャのプリミティブへの適用の詳細については、「テクスチャ ブレンディング」を参照すること。雲をアニメーションするには、一連のテクスチャを時間の経過につれて適用する。

プリミティブのグループで雲を作れば、さらに複雑な雲を作成できる。この場合、雲の各部分が矩形プリミティブになる。これらのプリミティブをそれぞれ独立して連続的に移動して、動的な霧のように見せることができる。次の図にこれを示す。

煙は、雲と同様の方法で表示する。通常、煙では複雑な雲のように複数のビルボードが必要である。煙は時間と共にうねったり上昇するので、立ち昇る煙を形成するビルボードを移動させる必要がある。煙が上昇したり消散するときは、ビルボードの追加が必要な場合もある。

蒸気のたなびきは、上昇しない煙のようなものである。ただし、蒸気は煙のように徐々に消散する。次の図は、蒸気のたなびきをシミュレートするためにビルボードを使用する技術を示している。