Microsoft DirectX 8.0

IDeferredCommand インターフェイス

アプリケーションが IQueueCommand インターフェイスを使って前にキューに入れたグラフコントロール コマンドをキャンセルまたは変更できるようにする。

アプリケーションは、フィルタ グラフ マネージャ上で IQueueCommand メソッドを呼び出すと、IDeferredCommand インターフェイスへのポインタを受け取る。アプリケーションはこのインターフェイスを使って、コマンドをキャンセルまたは延期したり、コマンドからの戻り値を取得したりすることができる。

vtable 順のメソッド

IUnknown メソッド説明
QueryInterface サポートされているインターフェイスへのポインタを取得する。
AddRef 参照カウントをインクリメントする。
Release 参照カウントをデクリメントする。
IDeferredCommand メソッド説明
Cancel アプリケーションが前にキューに入れたコマンドをキャンセルする。
Confidence 要求された時間にコマンドが呼び出される可能性を示すコンフィデンス レベルを取得する。
Postpone コマンドの新しい呼び出し時間を指定する。
GetHResult 呼び出されたコマンドからの戻り値を取得する。

IDeferredCommand::Cancel

IDeferredCommand インターフェイス

アプリケーションが前にキューに入れたコマンドをキャンセルする。

構文

HRESULT Cancel(void);

戻り値

成功した場合は、S_OK を返す。要求が既にキャンセルされている場合は、VFW_E_ALREADY_CANCELLED を返す。

IDeferredCommand::Confidence

IDeferredCommand インターフェイス

要求された時間にコマンドが呼び出される可能性を示すコンフィデンス レベルを取得する。

このメソッドは実装されず、E_NOTIMPL を返す。

構文

HRESULT Confidence(
    LONG *pConfidence
);

パラメータ

pConfidence
0 から 100 の段階で表されるコンフィデンス レベルを受け取る変数へのポインタ。

戻り値

E_NOTIMPL を返す。

IDeferredCommand::GetHResult

IDeferredCommand インターフェイス

呼び出されたコマンドからの戻り値を取得する。

構文

HRESULT GetHResult(
    HRESULT *phrResult
);

パラメータ

phrResult
HRESULT 値を受け取る変数へのポインタ。

戻り値

HRESULT 値を返す。設定される値は次のとおりである。

S_OK成功。
E_ABORTコマンドがまだ呼び出されていない。
E_POINTERNULL ポインタ引数。

IDeferredCommand::Postpone

IDeferredCommand インターフェイス

コマンドの新しい呼び出し時間を指定する。

構文

HRESULT Postpone(
    REFTIME newtime
);

パラメータ

newtime
コマンドを呼び出す新しい時間。

戻り値

成功した場合は、S_OK を返す。要求された時間が既に過ぎている場合は、VFW_E_TIME_ALREADY_PASSED を返す。