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IFilterInfo インターフェイスは、フィルタに関する情報を管理し、フィルタと、フィルタに属するピンを表す IPinInfo インターフェイスへのアクセスを提供する。基本的には、Automation を通じてアクセス可能な IBaseFilter インターフェイスと同じものである。このインターフェイスは、Microsoft® Visual Basic® アプリケーションから IBaseFilter メソッドにアクセスするとき、IBaseFilter インターフェイス自体にある Automation のオーバーヘッドを避けるために作成された。
このインターフェイスは、フィルタ グラフ マネージャで実装され、Microsoft Visual Basic などの Automation クライアント アプリケーションから使用される。
アプリケーションでは、このインターフェイスを使用して、フィルタに関する情報を取得し、フィルタの個々のピン オブジェクト、またはフィルタに属するすべてのピン オブジェクトの集合を取得する。フィルタ グラフにフィルタを追加し、ピンどうしを接続するときには、このインターフェイスを使用できる。
vtable 順のメソッド
IUnknown メソッド 説明 QueryInterface サポートされているインターフェイスへのポインタを取得する。 AddRef 参照カウントをインクリメントする。 Release 参照カウントをデクリメントする。 IDispatch メソッド 説明 GetTypeInfoCount このディスプインターフェイスに利用可能なタイプ情報があるかどうか判断する。 GetTypeInfo GetTypeInfoCount が成功した場合は、このディスプインターフェイスのタイプ情報を取得する。 GetIDsOfNames (引数を含む) プロパティおよびメソッドのテキスト名を対応する DISPID に変換する。 Invoke DISPID およびその他の必要なパラメータが指定された場合は、このディスプインターフェイスのメソッドを呼び出すか、またはプロパティにアクセスする。 IFilterInfo メソッド 説明 FindPin ピンを探し、IPinInfo インターフェイスを返す。 get_Name フィルタ名を取得する。 get_VendorInfo 指定されたフィルタに関するオプション情報が格納されたベンダー提供の文字列を取得する。 get_Filter フィルタに対応する IBaseFilter インターフェイスを取得する。 get_Pins IAMCollection インターフェイスを取得する。このインターフェイスは、このフィルタに対応する IPinInfo インターフェイスへのアクセスを提供する。 get_IsFileSource フィルタがファイル ソース フィルタかどうかを判断する。 get_Filename ソース フィルタに関連付けられたファイル名を取得する。 put_Filename メディア ソースが格納されたファイルの名前を設定する。
指定された識別子のピンを探し、IPinInfo インターフェイスを返す。
構文
HRESULT FindPin( BSTR strPinID, IDispatch **ppUnk );
パラメータ
- strPinID
- [in] ピン識別子の文字列。
- ppUnk
- [out] IPinInfo インターフェイスへのポインタのアドレス。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。通常の戻り値は次のいずれかである。
E_FAIL 失敗。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 E_POINTER Null ポインタ引数。 S_OK 成功。
注意
このメソッドは IBaseFilter::FindPin メソッドに対応するものである。このメソッドは、Automation クライアントによる使用のために公開される。パフォーマンスの制限のため、C または C++ アプリケーションによる使用は想定されていない。
ソース フィルタに関連付けられたファイル名を取得する。
構文
HRESULT get_Filename( BSTR *pstrFilename );
パラメータ
- pstrFilename
- [out, retval] ソース メディアが格納されたファイルの名前へのポインタ。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。通常の戻り値は次のいずれかである。
E_FAIL 失敗。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 E_POINTER Null ポインタ引数。 S_OK 成功。
注意
このメソッドは、Automation クライアントによる使用のために公開される。パフォーマンスの制限のため、C または C++ アプリケーションによる使用は想定されていない。
フィルタの IBaseFilter インターフェイスを取得する。
構文
HRESULT get_Filter( IUnknown **ppUnk );
パラメータ
- ppUnk
- [out, retval] IFilterInfo が表すフィルタの IBaseFilter インターフェイスへのポインタのアドレス。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。通常の戻り値は次のいずれかである。
E_FAIL 失敗。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 E_POINTER Null ポインタ引数。 S_OK 成功。
注意
IFilterInfo を実装するオブジェクトは、ラッパーであり、フィルタのような COM オブジェクトではない。したがって、IBaseFilter を照会するために IFilterInfo::QueryInterface を呼び出すと失敗する。アプリケーションからフィルタ オブジェクト自体を取得するには、IFilterInfo::get_Filter メソッドを使用する。このメソッドは、Automation クライアントによる使用のために公開される。パフォーマンスの制限のため、C または C++ アプリケーションによる使用は想定されていない。
フィルタがファイル ソース フィルタかどうかを判断する。
構文
HRESULT get_IsFileSource( LONG *pbIsSource );
パラメータ
- pbIsSource
- [out, retval] フィルタがファイル ソース フィルタかどうかを示す返された値へのポインタ。ファイル ソース フィルタの場合は、OATRUE を返す。それ以外の場合は、OAFALSE を返す。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。通常の戻り値は次のいずれかである。
E_FAIL 失敗。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 E_POINTER Null ポインタ引数。 S_OK 成功。
注意
このメソッドは、Automation クライアントによる使用のために公開される。パフォーマンスの制限のため、C または C++ アプリケーションによる使用は想定されていない。
フィルタ名を取得する。
構文
HRESULT get_Name( BSTR *strName );
パラメータ
- strName
- [out, retval] フィルタ名へのポインタ。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。通常の戻り値は次のいずれかである。
E_FAIL 失敗。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 E_POINTER Null ポインタ引数。 S_OK 成功。
注意
このメソッドは、Automation クライアントによる使用のために公開される。パフォーマンスの制限のため、C または C++ アプリケーションによる使用は想定されていない。
IAMCollection インターフェイスを取得する。このインターフェイスは、このフィルタに属するピンに対応する IPinInfo インターフェイスへのアクセスを提供する。
構文
HRESULT get_Pins( IDispatch **ppUnk );
パラメータ
- ppUnk
- [out, retval] IAMCollection インターフェイスへのポインタのアドレス。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。通常の戻り値は次のいずれかである。
E_FAIL 失敗。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 E_POINTER Null ポインタ引数。 S_OK 成功。
注意
このメソッドは、Automation クライアントによる使用のために公開される。パフォーマンスの制限のため、C または C++ アプリケーションでの使用は想定されていない。Visual Basic アプリケーションでは、このメソッドが返す IAMCollection オブジェクトに含まれる IPinInfo インターフェイスを、
For Each ...Next
という構文を使用して列挙できる。
指定されたフィルタに関するオプション情報が格納されたベンダー提供の文字列を取得する。
構文
HRESULT get_VendorInfo( BSTR *strVendorInfo );
パラメータ
- strVendorInfo
- [out, retval] ベンダー提供の情報が格納された文字列へのポインタ。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。通常の戻り値は次のいずれかである。
E_FAIL 失敗。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 E_POINTER Null ポインタ引数。 S_OK 成功。
注意
このメソッドは、Automation クライアントによる使用のために公開される。パフォーマンスの制限のため、C または C++ アプリケーションによる使用は想定されていない。
メディア ソースが格納されたファイルの名前を設定する。
構文
HRESULT put_Filename( BSTR strFilename );
パラメータ
- strFilename
- [in] ソース フィルタが読み取るファイルの名前。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。通常の戻り値は次のいずれかである。
E_FAIL 失敗。 E_INVALIDARG 無効な引数。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 E_POINTER Null ポインタ引数。 S_OK 成功。
注意
このメソッドは、Automation クライアントによる使用のために公開される。パフォーマンスの制限のため、C または C++ アプリケーションによる使用は想定されていない。