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IAMAnalogVideoDecoder インターフェイスは、WDM ビデオ キャプチャ フィルタで実装される。このインターフェイスは、WDM 準拠のビデオ キャプチャ カードで処理されるビデオのデジタル化に関する情報を指定および取得するものである。このインターフェイスは、デジタル化方式を選択するメソッド、水平ロックの状態を示すメソッド、およびデジタイザの位相同期ループ (PLL) における時間定数を制御するメソッドを備えている。
アプリケーションはこのインターフェイスを使用して、サポートされているビデオ方式の取得と設定、水平同期がロックされているかどうかの判別、デジタル化方式に関するその他の各種情報の取得など、さまざまなビデオ デジタル化情報を選択および制御する。
vtable 順のメソッド
IUnknown メソッド 説明 QueryInterface サポートされているインターフェイスへのポインタを取得する。 AddRef 参照カウントをインクリメントする。 Release 参照カウントをデクリメントする。 IAMAnalogVideoDecoder メソッド 説明 get_AvailableTVFormats 現在利用できるアナログ ビデオ方式を取得する。 put_TVFormat 現在のアナログ ビデオ方式を設定する。 get_TVFormat 現在のアナログ ビデオ方式を取得する。 get_HorizontalLocked 水平同期がロックされているかどうかを判別する。 put_VCRHorizontalLocking VCR への接続状態を設定する (PLL タイミングを変更する)。 get_VCRHorizontalLocking 水平ロックが設定されているかどうかを判別する。 get_NumberOfLines 現在のビデオ信号内の走査線の数を取得する。 put_OutputEnable 出力バスを有効または無効にする。 get_OutputEnable 出力バスが有効かどうかを判別する。
現在利用できるアナログ ビデオ方式を取得する。
構文
HRESULT get_AvailableTVFormats( long *lAnalogVideoStandard );
パラメータ
- lAnalogVideoStandard
- [out] 利用できるアナログ ビデオ方式を表す整数へのポインタ。AnalogVideoStandard 列挙型で定義される各種の値を、ビット OR で結んだ論理和となる。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL 失敗。 E_INVALIDARG 引数が無効。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 E_POINTER Null ポインタ引数。 S_OK 成功。
水平同期がロックされているかどうかを判別する。
構文
HRESULT get_HorizontalLocked( long *plLocked );
パラメータ
- plLocked
- [out] 水平同期がロックされているかどうかを示す値へのポインタ。TRUE は水平同期がロックされていることを表し、FALSE はロックされていないことを表す。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL 失敗。 E_INVALIDARG 引数が無効。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 E_POINTER Null ポインタ引数。 S_OK 成功。
ビデオ信号内の走査線の数を取得する。
構文
HRESULT get_NumberOfLines( long *plNumberOfLines );
パラメータ
- plNumberOfLines
- [out] ビデオ信号内の走査線の数へのポインタ。NTSC の場合、この値は一般に 525 であり、PAL/SECAM の場合は通常 625 である。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL 失敗。 E_INVALIDARG 引数が無効。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 E_POINTER Null ポインタ引数。 S_OK 成功。
出力バスが有効または無効であることを判別する。
構文
HRESULT get_OutputEnable( long *plOutputEnable );
パラメータ
- plOutputEnable
- [out] 出力バスが有効かどうかを示す値へのポインタ。TRUE は有効であることを表し、FALSE は無効であることを表す。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL 失敗。 E_INVALIDARG 引数が無効。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 E_POINTER Null ポインタ引数。 S_OK 成功。
現在のアナログ ビデオ方式を取得する。
構文
HRESULT get_TVFormat( long *plAnalogVideoStandard );
パラメータ
- plAnalogVideoStandard
- [out] サポートされるアナログ ビデオ方式を定義している AnalogVideoStandard 列挙型へのポインタ。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL 失敗。 E_INVALIDARG 引数が無効。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 E_POINTER Null ポインタ引数。 S_OK 成功。
水平ロックが設定されているかどうかを判別する。
構文
HRESULT get_VCRHorizontalLocking( long *plVCRHorizontalLocking );
パラメータ
- plVCRHorizontalLocking
- [out] 水平ロックが設定されているかどうかを示す値へのポインタ。TRUE は水平ロックが設定されていることを表す。それ以外の場合は FALSE となる。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL 失敗。 E_INVALIDARG 引数が無効。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 E_POINTER Null ポインタ引数。 S_OK 成功。
注意
テープのずれ、ノイズ、またはデータドロップアウト、および記録メカニズムの機械的な特性が原因で、VCR の同期タイミングが合わないことがある。水平ロックを設定するとデコーダの基準が緩和され、その結果、同期がとりやすくなる。
出力バスを有効または無効にする。
構文
HRESULT put_OutputEnable( long lOutputEnable );
パラメータ
- lOutputEnable
- [in] 出力バスが有効かどうかを示す値。TRUE は有効を指定し、FALSE は無効を指定する。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL 失敗。 E_INVALIDARG 引数が無効。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 E_POINTER Null ポインタ引数。 S_OK 成功。
サポートされているアナログ ビデオ方式の 1 つを現在の方式に設定する。
構文
HRESULT put_TVFormat( long lAnalogVideoStandard );
パラメータ
- lAnalogVideoStandard
- [in] サポートされるアナログ ビデオ方式を定義している AnalogVideoStandard 列挙型の値。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL 失敗。 E_INVALIDARG 引数が無効。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 E_POINTER Null ポインタ引数。 S_OK 成功。
水平ロックを設定するかどうかを指定する。
構文
HRESULT put_VCRHorizontalLocking( long lVCRHorizontalLocking );
パラメータ
- lVCRHorizontalLocking
- [in] 水平ロックを設定するかどうかを示す値。
戻り値
インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL 失敗。 E_INVALIDARG 引数が無効。 E_NOTIMPL メソッドがサポートされていない。 E_POINTER Null ポインタ引数。 S_OK 成功。
注意
テープのずれ、ノイズ、またはデータ ドロップアウト、および記録メカニズムの機械的な特性が原因で、VCR の同期タイミングが合わないことがある。このメソッドによってデコーダの基準が緩和され、その結果、同期がとりやすくなる。