Microsoft DirectX 8.0

IScanningTuner インターフェイス

IScanningTuner は、ITuner を継承し、有効なプログラミングのサーチをサポートするチューナーを直接制御する。クライアントは、このインターフェイスに含まれるメソッドのいずれかを呼び出す前に、有効なチューニング空間を提供する必要がある (ITuner::put_TuningSpace または ITuner::put_TuneRequest を使用)。このインターフェイスは、出力用の ITunerEvents インターフェイスと共に使用するようになっている。

メソッド名説明
ITuner メソッド 
get_TuningSpaceチューナー用の現在有効なチューニング空間を取得する。
put_TuningSpaceチューナー用の現在有効なチューニング空間を設定する。
EnumTuningSpacesこの実装で優先されるチューニング空間を列挙する列挙子を作成する。
get_TuneRequestチューナー用の現在有効なチューニング要求を取得する。
put_TuneRequestチューナー用の現在有効なチューニング要求を設定する。
Validateチューニング要求を実行できるかどうかを示す値を返す。
get_PreferredComponentTypesデフォルト コンポーネントの選択に使用する ComponentType オブジェクトのコレクションを取得する。
put_PreferredComponentTypesデフォルト コンポーネントの選択に使用する ComponentType オブジェクトのコレクションを設定する。
get_SignalStrengthチューナー固有の信号強度メトリックを取得する。
TriggerSignalEventsISignalEvents::OnSignal が繰り返し呼び出されるモードにチューナーを切り替える。
IScanningTuner メソッド 
SeekUp有効なプログラミングを持つ 1 つ上のチャンネルに切り替える。
SeekDown有効なプログラミングを持つ 1 つ下のチャンネルに切り替える。
ScanUp有効なプログラミングを持つ 1 つ上のチャンネルに切り替え、指定された時間 (ミリ秒) ポーズする処理を、取り消されるまで繰り返す。
ScanDown有効なプログラミングを持つ 1 つ下のチャンネルに切り替え、指定された時間 (ミリ秒) ポーズする処理を、取り消されるまで繰り返す。
AutoProgram有効なプログラミングを持つチャンネルをすべてスキャンする。

IScanningTuner::SeekUp

IScanningTuner インターフェイス

有効なプログラミングを持つ 1 つ上のチャンネルに切り替える。

構文

HRESULT SeekUp();

戻り値

成功した場合は、S_OK を返す。失敗した場合は、標準の IErrorInfo インターフェイスを使ってエラー情報を取得できる。

注意

即座に呼び出し元へ制御が戻り、バックグラウンドでシークが続行される。ほかの任意のチューニング処理を呼び出すと、シークを取り消すことができる。

IScanningTuner::SeekDown

IScanningTuner インターフェイス

有効なプログラミングを持つ 1 つ下のチャンネルに切り替える。

構文

HRESULT SeekDown();

戻り値

成功した場合は、S_OK を返す。失敗した場合は、標準の IErrorInfo インターフェイスを使ってエラー情報を取得できる。

注意

即座に呼び出し元へ制御が戻り、バックグラウンドでシークが続行される。ほかの任意のチューニング処理を呼び出すと、シークを取り消すことができる。

IScanningTuner::ScanUp

IScanningTuner インターフェイス

有効なプログラミングを持つ 1 つ上のチャンネルに切り替え、指定された時間 (ミリ秒) ポーズする処理を、取り消されるまで繰り返す。

構文

HRESULT ScanUp(
long MillisecondsPause
    );

パラメータ

MillisecondsPause
[in] ポーズする時間 (ミリ秒) を指定する Long 型変数。

戻り値

成功した場合は、S_OK を返す。失敗した場合は、標準の IErrorInfo インターフェイスを使ってエラー情報を取得できる。

注意

即座に呼び出し元へ制御が戻り、バックグラウンドでスキャンが続行される。ほかの任意のチューニング処理を呼び出すと、スキャンを取り消すことができる。

IScanningTuner::ScanDown

IScanningTuner インターフェイス

有効なプログラミングを持つ 1 つ下のチャンネルに切り替え、指定された時間 (ミリ秒) ポーズする処理を、取り消されるまで繰り返す。

構文

HRESULT ScanDown(
long MillisecondsPause
    );

パラメータ

MillisecondsPause
[in] ポーズする時間 (ミリ秒) を指定する Long 型変数。

戻り値

成功した場合は、S_OK を返す。失敗した場合は、標準の IErrorInfo インターフェイスを使ってエラー情報を取得できる。

注意

即座に呼び出し元へ制御が戻り、バックグラウンドでスキャンが続行される。ほかの任意のチューニング処理を呼び出すと、スキャンを取り消すことができる。

IScanningTuner::AutoProgram

IScanningTuner インターフェイス

有効なプログラミングを持つチャンネルをすべてスキャンする。

構文

HRESULT AutoProgram();

戻り値

成功した場合は、S_OK を返す。失敗した場合は、標準の IErrorInfo インターフェイスを使ってエラー情報を取得できる。

注意

このメソッドでは、即座に呼び出し元へ制御が戻り、バックグラウンドでスキャンが続行される。デバイスにその能力があれば、ほかの任意のチューニング処理を呼び出すと、スキャンを取り消すことができる。それ以外の場合、スキャンは全チャンネルを一通り通過するまで続く。大半の内部デバイスでは、この機能のソフトウェア実装があり、スキャンから得られる最適チューニング情報が収集される。また、外部デバイスでは、この機能が実装されているため、このメソッドが処理を開始する手段に過ぎない場合が多い。