Microsoft DirectX 8.0 |
CDisp クラスは、デバッグ用のさまざまなデータ型を表示するメソッドを提供する。このクラスは、各型のコンストラクタを提供し、デバッグ文の文字列として使用するための LPCTSTR 型にキャストできる。
たとえば、次のようなコードを考えてみる。
int MyFunc(REFERENCE_TIME rt, IPin *pPin) { DbgLog((LOG_TRACE, 2, TEXT("MyFunc(%s, %s)"), (LPCTSTR) CDisp(CRefTime(rt)), (LPCTSTR) CDisp(pPin))); ... }
このコードは、次のような基準タイムおよびピン情報をデバッグ ログに出力する。
Quartz.dll(tid d7) :MyFunc(1.003 sec, CLSID_AudioRender(Audio Input pin (rendered)))
メンバ関数
CDisp CDisp オブジェクトを作成する。
演算子
LPCTSTR デバッグ文字列で使用するために LPCTSTR 型にキャストする。
CDisp オブジェクトを作成する。
構文
CDisp( LONGLONG ll, int Format = CDISP_HEX ); CDisp( REFCLSID clsid ); CDisp( double d ); CDisp( CRefTime t ); CDisp( IPin *pPin );
パラメータ
- ll
- 表示用の LONGLONG 型の値。
- Format
- 値を 10 進法 (CDISP_DEC) で表示するか、16 新法 (CDISP_HEX) (デフォルト) で表示するかを示す値。
- clsid
- 表示するクラス識別子。
- d
- 表示する double 型の値。
- t
- 表示する基準タイム。REFERENCE_TIME 型の値の受け渡しでは、LONGLONG コンストラクタを使用する。
- pPin
- ピンを "CLSID of the filter(Pin name)" のフォーマットで、CLSID_AudioRenderer(Audio 入力ピン) のように表示する IPin インターフェイスへのポインタ。
戻り値
戻り値なし。
注意
情報を最適な方法で表示できるようにするためのさまざまなコンストラクタが用意されている。
デバッグ文字列で使用するために CDisp オブジェクトを LPCTSTR 値にキャストする。
構文
operator LPCTSTR();
戻り値
コンストラクタで使用される変数の文字列表現を返す。