Microsoft DirectX 8.0

FOURCCMap クラス

FOURCCMap クラスの階層

FOURCCMap クラスは、GUID メディア サブタイプと古いフォーマットの FOURCC 32 ビット メディア タグとの間の変換を提供する。オリジナルの Microsoft® Windows® マルチメディア API では、メディア タイプは 4 つの 8 ビット文字から作成された 32 ビット値のタグが付けられていて、FOURCC と呼ばれていた。Microsoft DirectShow® メディア タイプでは、サブタイプとして GUID が使用される。これには、これらの作成が容易であるという 1 つの理由がある (新しい FOURCC の作成には Microsoft への登録が必要である)。FOURCC は一意なので、FOURCC を表す 40 億個の GUID の範囲を割り当てることによって 1 対 1 の関係が可能であった。この範囲は、すべて以下のフォーマットの GUID である。

XXXXXXXX-0000-0010-8000-00AA00389B71 

このクラスは GUIDFOURCC との間の変換を容易にする。このクラスは、互換性を保つ目的でのみ提供される。すべての新しいメディア サブタイプは、FOURCC をマッピングするのではなく、Guidgen.exe または同様のツールで作成した GUID で表すことが推奨される。

オブジェクトは、追加のデータ メンバを持たずに GUID から派生し、GUID にキャストすることができる。オブジェクトは、作成時に FOURCC に渡すことができる。デフォルトのコンストラクタは、FOURCC をゼロに初期化する。

GetFOURCC および SetFOURCC メソッドは、GUID の固定部分が FOURCC 範囲に対応するかどうかをチェックしない。 したがって、GUID へのポインタを FOURCC へのポインタにキャストして FOURCC フィールドを設定または取得する場合は、GUIDFOURCC 範囲内に収まっていることを別個に確認する必要がある。

メンバ関数

FOURCCMap FOURCCMap オブジェクトを作成する。
GetFOURCC FOURCCMap オブジェクトから FOURCC を取得する。
SetFOURCC FOURCCMap オブジェクトの FOURCC 部分を設定する。

FOURCCMap::FOURCCMap

FOURCCMap クラス

FOURCCMap オブジェクトを作成する。古いフォーマットのマルチメディア フォーマットの DWORD タイプと新しいフォーマットの GUID タイプの間のマッピングを提供する。

構文

FOURCCMap( );

FOURCCMap(

  DWORD Fourcc
  ); FOURCCMap(
  const GUID *pguid
  );

パラメータ

Fourcc
以前に Microsoft マルチメディア タイプとして使用されていた DWORD メディア タグ。
pguid
GUID (グローバル ユニーク識別子) へのポインタ。

戻り値

戻り値なし。

注意

このオブジェクトが FOURCC コードを使用して作成される場合、それに対応する GUID が作成される。このオブジェクトが既存の GUID を使用して作成される場合、オブジェクトの FOURCC 値がゼロに設定される。その FOURCC 値は、SetFOURCC または GetFOURCC メンバ関数を使用してそれぞれ設定または取得できる。

FOURCCMap::GetFOURCC

FOURCCMap クラス

FOURCCMap オブジェクトから FOURCC DWORD を取得する。

構文

DWORD GetFOURCC(void);

戻り値

FOURCC DWORD 値を返す。FOURCC から派生していない GUID を作成した場合、戻り値は基本的にランダムになる。

FOURCCMap::SetFOURCC

FOURCCMap クラス

FOURCCMap オブジェクトの FOURCC 部分を設定する。

構文

void SetFOURCC(

  const GUID *pguid
  );

パラメータ

pguid
FOURCCMap オブジェクトの返された GUID (グローバル ユニーク識別子) 部分へのポインタ。

戻り値

戻り値なし。