Microsoft DirectX 8.0

COARefTime クラス

COARefTime クラスの階層

秒と 100 ナノ秒の間で基準時間の単位を変換する。

宣言 : Ctlutil.h

このクラスはオートメーション互換の基準タイムと C/C++ 互換の基準タイムの変換を行う。オートメーション互換のインターフェイスは double 値を使い秒で時間を表現する。他のインターフェイスは 64 ビット LONGLONG 値を使い 100 ナノ秒単位で時間を表現する。これらの値には次のタイプが定義されている :

typedef LONGLONG  REFERENCE_TIME;
typedef double    REFTIME;

フィルタは COARefTime クラスを使ってこの 2 つのフォーマット間の変換が可能だ。このクラスは CRefTime クラスから派生する。

メンバ関数

Public Methods
COARefTimeコンストラクタ メソッド。
演算子
double基準タイムを double 値に変換する。
REFERENCE_TIME基準タイムを REFERENCE_TIME 値で取得する。
Operator =新しい基準タイムをアサインする。
Operator ==2 つの基準タイムが等しいことをテストする。
Operator !=2 つの基準タイムが等しくないことをテストする。
Operator <1 つの基準タイムがもう 1 つより小さいかどうかをテストする。
Operator >1 つの基準タイムがもう 1 つより大きいかどうかをテストする。
Operator <=1 つの基準タイムがもう 1 つの基準タイム以下かどうかをテストする。
Operator >=1 つの基準タイムがもう 1 つの基準タイム以上かどうかをテストする。
Operator +2 つの基準タイムを加算する。
Operator –1 つの基準タイムからもう 1 つの基準タイムを減算する。
Operator +=2 つの基準タイムを加算して、このオブジェクトにその結果を設定する。
Operator –=1 つの基準タイムからもう 1 つの基準タイムを減算して、このオブジェクトにその結果を設定する。
Operator *基準タイムを乗算する。
Operator /基準タイムを除算する。

COARefTime::COARefTime

COARefTime クラス

コンストラクタ メソッド。

構文

COARefTime(void);

COARefTime(
    CRefTime crt
);

COARefTime(
    REFERENCE_TIME t
);

COARefTime(
    double d
);

パラメータ

crt
基準タイムを示す CRefTime オブジェクト。
t
100 ナノ秒単位での基準タイムを示す REFERENCE_TIME 値。
d
秒単位での基準タイムを示す double

注意

デフォルトでは基準タイムはゼロ。

COARefTime::double

COARefTime クラス

基準タイムを double 値に変換する。

構文

operator double();

戻り値

基準タイムを秒単位で返す。

COARefTime::REFERENCE_TIME

COARefTime クラス

基準タイムを REFERENCE_TIME 値で取得する

構文

operator REFERENCE_TIME();

戻り値

基準タイムを 100 ナノ秒単位で返す。

COARefTime::Operator =

COARefTime クラス

新しい基準タイムをアサインする。

構文

COARefTime& operator=(
    const double& rd
);

COARefTime& operator=(
    const REFERENCE_TIME& rt
);

パラメータ

rd
秒単位の新しい基準タイムを示す double 値への参照。
rt
100 ナノ秒単位の新しい基準タイムを示す REFERENCE_TIME 値への参照

戻り値

オブジェクトへの参照を返す。

COARefTime::Operator ==

COARefTime クラス

2 つの基準タイムが等しいことをテストする。

構文

BOOL operator==(
    const COARefTime& rt
);

パラメータ

rt
比較する COARefTime オブジェクトへの参照。

戻り値

2 つのオブジェクトが等しければ TRUE を返す。それ以外なら FALSE を返す。

COARefTime::Operator !=

COARefTime クラス

2 つの基準タイムが等しくないことをテストする。

構文

BOOL operator!=(
    const COARefTime& rt
);

パラメータ

rt
比較する COARefTime オブジェクトへの参照。

戻り値

2 つのオブジェクトが等しくなければ TRUE を返す。それ以外なら FALSE を返す。

COARefTime::Operator <

COARefTime クラス

1 つの基準タイムがもう 1 つより小さいかどうかをテストする。

構文

BOOL operator < (
    const COARefTime& rt
);

パラメータ

rt
比較する COARefTime オブジェクトへの参照。

戻り値

このオブジェクトが厳密に rt より小さければ TRUE を返す。それ以外なら FALSE を返す。

COARefTime::Operator >

COARefTime クラス

1 つの基準タイムがもう 1 つより大きいかどうかをテストする。

構文

BOOL operator > (
    const COARefTime& rt
);

パラメータ

rt
比較する COARefTime オブジェクトへの参照。

戻り値

このオブジェクトが厳密に rt より大きければ TRUE を返す。 それ以外なら FALSE を返す。

COARefTime::Operator >=

COARefTime クラス

1 つの基準タイムがもう 1 つの基準タイム以上かどうかをテストする。

構文

BOOL operator >= (
    const COARefTime& rt
);

パラメータ

rt
比較する COARefTime オブジェクトへの参照。

戻り値

このオブジェクトが rt 以上なら TRUE を返す。 それ以外なら FALSE を返す。

COARefTime::Operator <=

COARefTime クラス

1 つの基準タイムがもう 1 つの基準タイム以下かどうかをテストする。

構文

BOOL operator <= (
    const COARefTime& rt
);

パラメータ

rt
比較する COARefTime オブジェクトへの参照。

戻り値

このオブジェクトが rt 以下なら TRUE を返す。それ以外なら FALSE を返す。

COARefTime::Operator +

COARefTime クラス

2 つの基準タイムを加算する。

構文

COARefTime operator+(
    const COARefTime& rt
);

パラメータ

rt
加算する COARefTime オブジェクトへの参照。

戻り値

基準タイムの加算結果と等しい COARefTime オブジェクトを返す。

COARefTime::Operator –

COARefTime クラス

1 つの基準タイムからもう 1 つの基準タイムを減算する。

構文

COARefTime operator-(
    const COARefTime& rt
);

パラメータ

rt
減算する COARefTime オブジェクトへの参照。

戻り値

基準タイムの差と等しい COARefTime オブジェクトを返す。

COARefTime::Operator +=

COARefTime クラス

2 つの基準タイムを加算して、このオブジェクトにその結果を設定する。

構文

COARefTime& operator+=(
    const COARefTime& rt
);

パラメータ

rt
加算する COARefTime オブジェクトへの参照。

戻り値

オブジェクトへの参照を返す。

COARefTime::Operator –=

COARefTime クラス

1 つの基準タイムからもう 1 つの基準タイムを減算して、このオブジェクトにその結果を設定する。

構文

COARefTime& operator-=(
    const COARefTime& rt
);

パラメータ

rt
減算する COARefTime オブジェクトへの参照。

戻り値

オブジェクトへの参照を返す。

COARefTime::Operator *

COARefTime クラス

基準タイムを乗算する。

構文

COARefTime operator*(
    LONG l
);

パラメータ

l
乗算する値

戻り値

このオブジェクトと l の乗算結果と等しい新しい COARefTime オブジェクトを返す。

COARefTime::Operator /

COARefTime クラス

基準タイムを除算する。

構文

COARefTime operator/(
    LONG l
    );

パラメータ

l
除算する値

戻り値

このオブジェクトと l の除算結果と等しい新しい COARefTime オブジェクトを返す。