Microsoft DirectX 8.0

IAMParse インターフェイス

このインターフェイスは、MPEG-2 スプリッタで実装される。このインターフェイスによって、アプリケーションは、解析時間を照会および設定できる。解析時間とは、パーサー フィルタに提供されるバイト ストリーム内での、現在の位置に関連付けられている概念上の時間である。この時間はタイム スタンプの始点にも対応しており、タイム スタンプの 0 は解析時間の 0 に対応する。

このインターフェイスを使用すると、現在のストリームの解析時間を取得または設定できる。または、現在のデータのデータ バッファをクリアできる。

要件

Amparse.h が必要である。

vtable 順のメソッド

IUnknown メソッド説明
QueryInterface サポートされているインターフェイスへのポインタを取得する。
AddRef 参照カウントをインクリメントする。
Release 参照カウントをデクリメントする。
IAMParse メソッド説明
Flush 現在のファイル バッファを空にする。
GetParseTime 現在のストリーム 解析時間を取得する。
SetParseTime 現在のストリーム 解析時間を設定する。

IAMParse::Flush

IAMParse インターフェイス

現在のファイル データをクリアし、新しいファイルにさらに早く切り替える。

構文

HRESULT Flush(void);

戻り値

インターフェイスの実装に応じた HRESULT 値を返す。HRESULT は、次の標準的な定数の 1 つか、または一覧に示されていないその他の値となる。
E_FAIL失敗。
E_INVALIDARG引数が無効。
E_NOTIMPLメソッドがサポートされていない。
E_POINTERNull ポインタ引数。
S_OK成功。

注意

このメソッドによって移行はさらに即時的に行われるが、シームレスの度合いも失われる。

IAMParse::GetParseTime

IAMParse インターフェイス

現在のストリーム 解析時間を取得する。MPEG-2 の場合、これは、現在のストリーム位置に対して計算されるシステム クロック タイムに対応する。

構文

HRESULT GetParseTime(
  REFERENCE_TIME *ptrParseTime
  );

パラメータ

ptrParseTime
[out] 現在の解析時間へのポインタ。

戻り値

成功した場合は、S_OK を返す。それ以外の場合は、VFW_E_NOT_CONNECTED を返す。後者は、入力ピンが接続されていないために解析時間を利用できないことを表す。

注意

MPEG-2 スプリッタ フィルタの解析時間は、現在のストリーム位置をシステム クロックで表したものである。解析時間の初期値は 0 である。

IAMParse::SetParseTime

IAMParse インターフェイス

現在のストリーム解析時間を設定する。MPEG-2 の場合、これは、現在のストリーム位置に対して計算されるシステム クロック タイムに対応する。

構文

HRESULT SetParseTime(
  REFERENCE_TIME rtPosition
  );

パラメータ

rtPosition
[in] 現在のストリーム解析時間。

戻り値

成功した場合は、S_OK を返す。それ以外の場合は、VFW_E_NOT_CONNECTED を返す。後者は、入力ピンが接続されていないために解析時間を設定できなかったことを表す。

注意

MPEG-2 スプリッタ フィルタの解析時間は、現在のストリーム位置をシステム クロックで表したものである。解析時間の初期値は 0 である。