Platform SDK: DirectX

DirectMusic について

DirectMusic は、Microsoft® DirectX® API のミュージック コンポーネントである。デジタル サウンド サンプルのキャプチャと再生を行う Microsoft® DirectSound® API とは異なり、DirectMusic はメッセージ ベースのミュージック データを処理する。ミュージック データは、ハードウェアまたはソフトウェア シンセサイザにより、ウェーブ サンプルに変換される。デフォルトのソフトウェアの実装では、Microsoft® Software Synthesizer を使ってウェーブ サンプルが作成される。作成したサンプルは、DirectSound へのストリームに送られる。音色の発音は、ダウンローダブル サウンド (DLS) 規格に従って、サンプルから合成される。

MIDI (Musical Instrument Digital Interface) フォーマットでの入力のサポートはもちろんのこと、DirectMusic では実行時に音楽をアレンジすることができる。この音楽は、アルゴリズムで生成されるのではなく、作曲者がオーサリングした要素に基づいて生成される (オーサリン グツールの Microsoft® DirectMusic Producer は、別途ドキュメント化されている)。音楽はさまざまなバリエーションで演奏され、プログラムのイベントに動的に応答することができる。

DirectX のほかのコンポーネントと同様、DirectMusic は COM (Component Object Model、コンポーネント オブジェクト モデル) に基づいている。

DirectMusic は、Microsoft® Windows® 95、Microsoft® Windows® 98、および Microsoft® Windows® 2000 において、すべての機能を発揮できる。ただし、ハードウェア アクセラレーションを利用できるのは、Windows 2000 および Windows 98 Second Edition のみである。