Platform SDK: DirectX

スタイルのオーサリング

スタイルとは音楽の基本的な定義である。スタイルはパターンの集まりであり、拍子記号とテンポ (1 分間の拍数) が含まれる。スタイルには、1 つまたは複数のバンドを含めることもできる。

パターンは、1 小節以上の長さの音型で、各音色の基本的な一連の音符、つまりパートで構成される。これらの音符は固定されていないが、最終的には、現在のキー、コード、および演奏モードに応じて、特定のピッチに割り当てられる。パターンには、バリエーションも含まれる。

モチーフは、基本スコア上でソロで演奏されるように計画された、特殊なパターンである。通常、モチーフは、インタラクティブ アプリケーションでイベントが発生したことを示すために使われる。たとえば、DMDonuts サンプル を例に取ると、宇宙船が画面の端に接したときにドラム ビートが演奏される。

DirectMusic Producer では、オーサーはピアノ ロールに似たグリッドを使ってパターンを作成する。各パートは (P チャンネルに対応する) 独自の行を持ち、音符はバーの長さ (持続時間)、太さ (ベロシティ)、縦軸方向の位置 (ピッチ)、および横軸方向の位置 (時間) で表される。

オーサーは、各パターンに対して多くのバリエーションを作成することができる。通常は、パターンをコピーして 1 部をわずかに変更することにより、バリエーションを作成できる。スタイルの再生メカニズムによって、実行時にバリエーションが選択される。ただし、オーサーは任意のコードに対してバリエーションを無効にすることもできる。つまり、特定のコードが演奏されているときは、あるバリエーションを決して選択しないよう指定できる。

オーサーは、パターンにグルーブ範囲を割り当てて、パターンを演奏できるグルーブ レベルを指定することもできる。

パターンは、装飾として指定することもできる。装飾には、イントロ、フィル、ブレーク、およびエンドの 4 種類があり、これらの 1 つまたは複数のカテゴリに、パターンを割り当てることができる。音楽の演奏中に特定の装飾が呼び出されると、その種類のパターンのみが再生の候補となる。